ベストスコア更新を目指して練習するものの、いつまで経っても同じようなスコア……というゴルファーは少なくない。その理由と上達するために出来ることをゴルフトレンドウォッチャー・コヤマカズヒロが伝授!

私事で恐縮だが、数年前から高校の同級生達と年末にゴルフをするのが恒例になっている。30年も経っていながら、当時の学友たちと気兼ねすることなく友人づきあい出来るのも、ゴルフの魅力のひとつだろう。

そのうちの1人は、何度か中断期間があるもののゴルフ歴がかれこれ20年になるベテランで、クラブやバッグを頻繁に買い替えてはラウンドしている重度のゴルフ好きだ。しかし、好きこそ物の上手なれというわけにはいかないようで、スコアは120あたりをウロウロしているような状況だった。

昨年の年末ゴルフの折、ラウンド終わりに彼にアプローチを教えてくれと言われ、日没近くになるまでアプローチ練習場でアドバイスした。ややハンドファーストで、緩やかなダウンブロー、ボールを強くヒットしようとせず、カラダの回転主体でボールをとらえたいといった基本的なことだ。続けているうちにショットも良くなってくるので、これからも30ヤードのアプローチをひたすら練習することを勧めた。

そして、今年の年末ゴルフでは、彼は見違えるように良いゴルフをしていた。ショットは安定しているし、アプローチが上手いのでプレーさばきも良くなった。なんでも、先だってはホームコースのB月例で、ハンデにも恵まれてぶっちぎりのネットスコアで優勝したらしい。これまで、練習してもなかなか上手くいかなかったこともあり、意を決してアプローチの練習を積んだのが良かったのだという。

彼のケースは少し出来すぎだと感じるが、ゴルファーにはしばしば、意を決して練習に取り組もうと決意する瞬間が訪れる。そしてそれは、今のような冬の季節が多いものだ。シーズンオフのこの季節、ラウンドを控えて大規模なスイング改造に取り組もうとする人は多いのではないだろうか。実際、冬場に弱点克服に取り組んで、春のシーズンに良い成果を出す人もいる。

画像: 冬は春に向けて総合力を上げよう!(撮影/アラキシン)

冬は春に向けて総合力を上げよう!(撮影/アラキシン)

ゴルフが難しいのは、スウィングが良くなったり、技術が向上したとしても、必ずしもスコアの向上に結びつかない事が多いことだ。最近はスコア管理アプリで、パーオン率やパット数、リカバリー率などをチェックすることが容易になったが、自分では上手くなったという実感があっても、そうしたスタッツが目に見えて良くなるのはなかなか難しい。短期的に向上していても、年間など少し長いスパンで見ると、あまり変わっていなかったりする。この傾向はレベルが高くなるほど、顕著になる。

これはゴルフを挫折するときの大きな要因にもなる。自分では技術向上の手ごたえがあり、100切り90切り、あるいは80切りに挑戦するものの、スコアがこれまでと変わらないということが頻繁に起こるのだ。これは腕前に関係なく起きる現象で、つくづく意地悪なスポーツだなと思う。これほど努力して、お金も費やしたのに、思うような結果が得られない。それで自然とつまらなくなって、熱意を失ってしまう人も多い。

しかし、諦めてしまうのは早計だ。ゴルフは総合力が必要なので、ある分野がよくなっても、他の分野に不足があると、スコアの向上に結びつきにくい。たとえるなら、走り高跳びのようなもので、どんなに高く飛べるようになっても、バーの高さを超える高さまで飛べないなら、結果は同じように「記録なし」になってしまう。だからといって、まったく可能性もなく飛べないのと、ギリギリで飛べないのでは質的には大きな差があるのだ。

冬場は地道な実力をつけるべく、基礎練に励んだり、スウィング改造してたりと努力をするいは良い季節だ。春のシーズンにスコアアップを目指すべく、総合力を磨く冬にしたいものだ。

画像: アプローチが上手くなりたい人、必見!伊澤秀憲が教えるアマチュアが最初に練習すべきアプローチ【伊澤秀憲プロ】 youtu.be

アプローチが上手くなりたい人、必見!伊澤秀憲が教えるアマチュアが最初に練習すべきアプローチ【伊澤秀憲プロ】

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