フォージド(鍛造)アイアンは工房などでネックを曲げることでロフト角・ライ角の調整が可能なことも大きな利点のひとつ。しかしそれゆえに「定期的にロフト角・ライ角をチェックしてほしい」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。詳しく話を聞いてみよう。

フォージドアイアンはロフトやライ角を定期的にチェックしよう

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。年末年始みなさんはいかがお過ごしでしょうか。私は休み中、クラブのチェックを兼ねてキャディバックの大掃除をしました。ポケットからはくちゃくちゃで小さく固まっているグローブや、2年前の使い捨てカイロなどが出てきました。クラブを全部抜き逆さまにすると結構な芝や砂が……。定期的に掃除しないとダメですね(汗)。

今回クラブを全部出したついでにアイアンのロフト、ライ角をチェックしてみました。私の使用しているアイアンはフォージドモデルなので工房などで調整ができるタイプです。実際、調整をして使っています。これらの調整はヘッド側を固定し、ネックをてこの原理で曲げて調整するんですよ。

画像: フォージド(鍛造)アイアンはネックを曲げることでロフト・ライ角の調整が可能だが、それゆえに予期せぬ負荷がかかると知らないうちに意図するスペックとズレてしまうこともあると小倉氏(撮影/三木崇徳)

フォージド(鍛造)アイアンはネックを曲げることでロフト・ライ角の調整が可能だが、それゆえに予期せぬ負荷がかかると知らないうちに意図するスペックとズレてしまうこともあると小倉氏(撮影/三木崇徳)

全番手チェックしたところ、9番だけ少しズレていたので再調整しました。アイアンのネックは普段使っているぐらいでは曲がりません。しかし宅配便の輸送時や持って移動している時などに予期せぬ力がクラブにかかったりするとごくまれに曲がってしまうことがあります。よく宅配便を利用する方はたまにチェックしてもらうと安心ですよ。

また中古でフォージドモデルを購入した方は、必ずロフト、ライ角をチェックすることをお勧めします。前の持ち主が調整している可能性がありますから。

個人的な考え方ですが、ロフトやライ角の調整はまず設計通りの仕様でしばらく打ってみてから検討するのが良いと思っています。いきなり変更してしまうと弾道の曲がりやミスが自分のスウィングによるものなのか、それともロフト、ライ角を調整したことによる影響なのかが見極めにくくなってしまいますから。練習場やコースで何度か使用してみて、打痕や弾道などを総合的に見てから調整するのが良いと思いますよ。

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