米女子ツアーの開幕戦ダイアモンドリゾート・トーナメントオブチャンピオンズでジェシカ・コルダが実力者ダニエル・カンをプレーオフで下しツアー6勝目を挙げた。開幕戦勝利はこれがじつに4回目。シーズン初戦に滅法強いコルダが本領を発揮した。

通算6勝中、4勝が開幕戦勝利

2018年の開幕戦ホンダLPGAタイランド以来3年ぶりの勝利。勝てなかったここ数年美人姉妹の誉れ高いコルダ姉妹の妹ネリーが頭角を現し2018年に1勝、2019年に2勝を挙げ世界ランク3位に浮上。一方姉のジェシカは23位に後退していた。

しかし2012年、14年、18年の開幕戦で優勝してきたジェシカが2021年の開幕戦3日目に「60」をマーク。一気に優勝戦線に浮上すると最終日も5アンダー66とスコアを伸ばしカンと並びプレーオフへ。サドンデス1ホール目で10メートル近いバーディパットを決め見事初戦を制した。

画像: 米女子ツアー開幕戦「ダイアモンドリゾート・トーナメントオブチャンピオンズ」を制したジェシカ・コルダ(写真/Getty Images)

米女子ツアー開幕戦「ダイアモンドリゾート・トーナメントオブチャンピオンズ」を制したジェシカ・コルダ(写真/Getty Images)

3日目にマークした「60」はアニカ・ソレンスタムが20年前に記録した「59」には1打及ばなかったものの2008年にポーラ・クリーマーがマークして以来ツアー史上5人目の快挙。

「すごくリラックスしてプレーしていたからあまりスコアのことは考えていなかったんです。でも17番でイーグルを決めてリーダーボードを見たらチャンスがきていた。よし、狙うわよ、と思って18番をプレーしました」とバーディ締め。

今大会はプロが2人のセレブと一緒にプレーするプロアマ方式。ジェシカはFOXニュースの政治キャスター、ブレット・ベイアー氏とNFLのワイドレシーバー、ラリー・フィッツジェラルドと同組だった。プロ本人は「それほど緊張していなかった」というがフィッツジェラルドは「こっちがドキドキした。彼女の邪魔をしないように細心の注意を払った」とビッグナンバー(60)達成をナイスアシスト。

しかし好スコアの翌日はプロでも心構えが難しい。ミスをすれば「こんなはずじゃない」「昨日はこれが決まったのに」と思いがちだが、ジェシカは最後まで伸び伸びとプレー。スコアを伸ばし切れず3アンダー68にとどまったカンと並び通算24アンダーでプレーオフへ。1ホール目でロングパットを沈める勝負強さを発揮した。

妹のネリーも2打差の3位。最終日は「2人(ジェシカとカン)を追いかけるのに疲れちゃったけれど姉が勝てて良かった。ジェシカはすごく努力家だし今週はそれが報われましたね。いいパットが決まっていた」(ネリー)。

父と母、そして弟(世界ランク103位)がテニスのトッププロ。そして姉妹がトップゴルファー。アスリート一家の快進撃は続きそうだ。

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