来週開幕する「関西オープンゴルフ選手権競技」の予選会を突破し、本戦に出場する27歳の辻田晴也(つじた・せいや)さんは、なんと現役の内科医。参加するアマチュアはほとんどが高校生・大学生のいわばプロ予備軍というなか、社会人として、医師として大舞台に臨む辻田さんのゴルフライフに迫った。

小学校1年生のころ、父の影響でゴルフを始め辻田さん。フィル・ミケルソンやタイガー・ウッズ、そして伊沢利光や宮本勝昌に憧れ、漠然と「プロゴルファーになりたい」と夢見るようになった。

そんな辻田さんに衝撃的な出来事が起きたのは中学1年生の頃。出場した試合で、2学年上の石川遼、そして1学年上の今平周吾のプレーを目の当たりにする。

「正直、石川プロや今平プロのような選手には敵わないなと幼いながら思いましたし、プロの世界で活躍する選手はこういった選手なんだろうなと直感的に感じていました」

画像: 「関西オープンゴルフ選手権競技」の本戦へ出場する辻田晴也。写真は2020年泉佐野カントリークラブ選手権で優勝したときのもの(撮影提供/泉佐野カントリークラブ)

「関西オープンゴルフ選手権競技」の本戦へ出場する辻田晴也。写真は2020年泉佐野カントリークラブ選手権で優勝したときのもの(撮影提供/泉佐野カントリークラブ)

さらに同学年の時松隆光、川村昌弘らのプレーを見て「自分はゴルフではなく、別の道に進もう」と決心。医師を目指すようになったのだとか。そこから辻田さんの、医学部合格のための勉強とゴルフを両立する日々がはじまる。

「受験のときや医学部在学中は1日6時間ほど勉強していましたが、合間に練習場へ毎日通っていました。僕にとってゴルフに時間を割くことで気分転換できて、勉強にもゴルフにも集中できていたんです」

1日6時間の勉強が実って医学部に進んだ辻田さん。競技ゴルフへの情熱は衰えることはなかったが、いかんせん練習時間もラウンド数も足りない。だからこそ、「毎日1時間弱と限られた時間のなかで150球ほど1打1打集中して無駄な時間を作らないようにしていました」と当時のことを振り返る。

そして、医師として働く今も毎日かかさず練習に励んでいるそうだ。そういった努力の結果が今回の男子ツアー「関西オープンゴルフ選手権競技」出場へとつながった。

「自分はごく普通のサラリーマン一家に育ち、勉強もゴルフも才能はありませんでしたが、両親のサポートがあったおかげで、とにかく努力しつづけることができました。勉強とスポーツどちらも頑張ることが必ずしも良いとは限りませんが、何事においても諦めないことの大事さ、日々のコツコツした努力の大事さを小学生や中高生の方々に少しでも伝えられたら嬉しいです」

医学部に合格し、医師国家試験も合格。ゴルフでは高校時代に全国高等学校ゴルフ選手権、医学部在学中に日本学生ゴルフ選手権へ出場。そして今回は医師として働きながら、レギュラーツアーの出場権を獲得することができたのは、一重にその努力のたまものだ。

「人生で1度はレギュラーツアーへ出場したいと思っていて、その夢が実現することが嬉しい。だけど、出場するだけで満足するのではなく、予選通過に少しでも近づきたい。1打1打、集中して頑張りたいと思います」

そう語る辻田さん。4月22日開幕の男子ツアー「関西オープンゴルフ選手権競技」では、努力の医師ゴルファー・辻田晴也の活躍に注目だ。

画像: アマチュアでもマネできる!松山英樹のマスターズのプレーからアマチュアゴルファーが学べること youtu.be

アマチュアでもマネできる!松山英樹のマスターズのプレーからアマチュアゴルファーが学べること

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