2021年にJLPGAティーチングプロフェッショナルの資格を取得したばかりの本田加奈(ほんだ・かな)。ゴルフをはじめたのは25歳のときで、今も会社員との二足のワラジを履く異色プロだ。彼女のゴルフライフについて話を聞いてみた。

2011年、25歳のころ仕事を通じてゴルフに出会い、趣味としてゴルフを楽しんでいた本田。彼女に転機が訪れたのはゴルフをはじめて3年後のことだ。

「フェニックスCCでプレーする機会があって、コースや設備、スタッフの方などの対応に感動したんです。それでコースに一目惚れをして、キャディさんにも背中を押されてすぐに会員権を買っちゃいました(笑)」(本田、以下同)

普段から好きなことに投資するタイプだという彼女は「ここしかない!」と即購入。スコアはまだ100切りを目指している段階だったというが、「購入するからには本格的に練習しよう」とゴルフ熱に本格的に火がついたのだそうだ。

画像: ゴルフを始めてから10年後にプロ入りを果たした本田加奈

ゴルフを始めてから10年後にプロ入りを果たした本田加奈

「会員権を購入してからは東京都にあるロッテ葛西ゴルフで週4回、1日300球は練習して、週2回はラウンド、1日休みという1週間を過ごしていました。私は仕事柄、外出することが多かったので昼休みに練習場へ行くなどして時間を作っていたんです」

同練習場のショップに在籍していたクラフトマンから、ショルダースウィング、ハーフショットといった地味な練習法を教わり、「教えてもらったことを3カ月間ずっとそれだけをしていました」という。多くのゴルファーは地味な練習ほど避けるが、彼女は継続し続けたのだから凄い。

「3カ月間の基礎練習が終わってからは30~50ヤードをワンピン以内に寄せられるようにサンドウェッジの練習を徹底しました」

その結果、本格的に練習を始めた2年後(2016年)には1オーバーの「73」とベストスコアを出すことができたというから、基礎の反復がどれだけ大事かがわかる。

ゴルフ熱はますます燃え上がり、翌2017年には競技へ挑戦。これがのちにJLPGAティーチングプロの資格を取得する原動力になったそうだ。

「ベストスコアが出てからフェニックスCCの月例、女子クラブ選手権に挑戦しました。初めての試合に出場して緊張しましたし、いつも回っているコースなのに頭が真っ白になっちゃったのを覚えています(笑)。いつも通りのプレーができなくて、クラブ選手権の結果は3位。それが悔しくて、以前から考えていたJLPGAティーチングプロの試験に挑戦してみようと決心したんです」

画像: 会社員として働きながら、ティーチングプロとして活動する予定だという

会社員として働きながら、ティーチングプロとして活動する予定だという

そして同年8月のJLPGAティーチング入会試験で見事、合格を果たした。

「入会試験が通ってから始める勉強と実技が本当に大変でした。教本50ページくらいを丸暗記して、制限時間内に応えるんですが、教官がタイマーを押して『どうぞ』という瞬間忘れるんですよ(笑)。実技ではフック・スライスなど打ち分けの検定もあって、メンタルが鍛えられましたね」

こうしてA級資格を取得することができたわけだが、もちろん挑戦し続けることができたのは、家族やゴルフ仲間、そして現在も務めている会社(株式会社モーターレーベル)の支えがあってこそだと話す。

「私が勤める会社では社員がやりたいことを応援してくれています。今回、私がプロとしてレッスンをしていきたいという相談をしたところ『頑張って』と背中を押してくれたことにとても感謝していますし、そのおかげで資格をとることができたと思っています」

現在は会社に勤めながら、帝人フロンティアが運営するゴルフアプリケーション「MATOUSGOLF」の開発に携わり、今後はレッスンプロとしても活動する予定だ。

「これからはプロとして、スウィングをするだけで体の軸やクセがどう動いているのかを確認できる『MATOUSGOLF』を活用してアマチュアゴルファーの方々が早く上達するためのお手伝いをしたいですね。上達するためには地味な練習が必要になりますが、そこをいかに楽しんでもらいながらできるか、試行錯誤しながら頑張りたいと思います」

会社員とティーチングプロ、二足のわらじを履く彼女の活躍を見守りたい。

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