今よりゴルフが上手くなりたいけど、なかなか思い通りにいかない、という人は多いはず。プロも教えるメンタルコーチ・池努は、「練習量や周囲の環境などによっても、学びの効率も変わってきますよ」という。詳しく教えてもらおう。

コンフォートゾーンを外して自分をアップデートする

「ゴルフのスキル、そしてスコアをもうワンランクあげたいけどなかなかあがらない」。このようにあなたが現在、自分自身のゴルフにマンネリ感を抱いているのであれば今回の記事が役立つと思います。

今回の記事のキーワードは「コンフォートゾーン」です。コンフォートゾーンとは快適領域のことで私たちが安心できるコミュニティや人付き合い、自分らしい習慣や行動などを指します。

たとえばゴルフの練習で打ち込む球数にもコンフォートゾーンがあります。100球、200球、300球と人それぞれ自分にとっての快適な球数があります。100球が自分らしい球数だとすれば、コーチから「レベルアップのためにこれから毎回200球打とう」と言われたらそれはコンフォートゾーンの外側になり、体力的にも精神的にも不快感を感じることで数日間は続けられたとしても「いきなり200球はないだろう。やりたくない」と三日坊主的な反応が起きます。

画像: 自分にとって快適な練習量や環境である「コンフォートゾーン」の一歩先のレベル、「ラーニングゾーン」に自分の身を置くと上達の効率は上がると池氏は言う

自分にとって快適な練習量や環境である「コンフォートゾーン」の一歩先のレベル、「ラーニングゾーン」に自分の身を置くと上達の効率は上がると池氏は言う

人付き合いでも同様です。たとえば、平均スコアが100~110のAさんがいるとします。Aさんは新しい部署に配属になりゴルフに誘われました。そしてAさん含め4人でゴルフをするとAさん以外の3人は80台のスコアでした。そして、Aさんは100台のスコアで「私だけレベルが低すぎる」と感じました。

そして、また翌月次の誘いがきたときにAさんは「別のゴルフがあるから」と誘いを断り、過去にゴルフをしていた同じレベルのゴルフ仲間とコースを回るようになりました。このように私たちは基本的に人付き合いも行動もこのコンフォートゾーンの内側で安心して生活したいし、外側に出た行動や人付き合いはすぐに辞めたくなるのです。

しかし、人の成長は基本的にいつもコンフォトゾーンの外側にあります。そのコンフォートゾーンのひとつ外側の領域をラーニングゾーン(学習領域)といいます。

学習の領域ですので知識や能力を成長させようとしたらこのラーニングゾーンに身を入ることは適度な緊張とチャレンジレベルで自分をアップデートすることにつながります。ただし、安心感は少ないのでコンフォートゾーンよりは心理的に疲労するでしょう。

そして、さらにその外側をデンジャーゾーン(危険領域)と言います。デンジャーゾーンは憂鬱さや不快が強すぎるため、いきなりコンフォートからデンジャーな環境に出ることはおすすめできません。

前出のAさんの例で言えば、90~95のスコアでまわるグループとゴルフをするのはラーニングゾーンです。「もうひとつレベルを上げれば追いつける」と思える人たちとゴルフをすることで沢山の学びや思いがけないアドバイスがもらえることもあるでしょう。デンジャーゾーンは85未満のスコアでまわるグループでしょうか。あまりのレベルの違いにゴルフ自体をやめたくなったりとモチベーションも低下することもあるでしょう。

2段飛ばしで高いレベルの環境に入ることは心理的側面でもおすすめはできません。つまり、あなたが今現在、自分のゴルフにマンネリを感じているのであればコンフォートゾーンを飛び出し、ラーニングゾーンの学習領域でゴルフをすることが重要になってきます。これは例えばゴルフ用具のレベルをもう1ランクあげる。100台のスコアだったゴルファーを90台、80台に導いた厳しいけど成長できると話題のコーチをつける、自分よりワンランク上手なゴルファ―達とコースを回るようにする。このように多少の不快を感じるラーニングゾーンへチャレンジすることで自己成長を促進させることはすごく重要です。

もちろん、ゴルフはそもそも楽しむことが大切で周りの人との関係性も大事ですし、スコアを他者比較することも本末転倒という意見も沢山ありますし、その意見はごもっともだと思います。ただ、現在の自分にマンネリを感じ「自分のゴルフレベルをワンランク上げたい」という方には今回の記事は活かせる内容だったかと思います。ラーニングゾーンに身を置くことで成長を促す。それもひとつの選択肢にしてみてはいかがでしょうか。

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