「そんなに振ってるようには見えないのに、メチャクチャ飛んでます」と、プロゴルファーの吉田一尊が言うのはPGAツアーの“超・飛ばし屋”キャメロン・チャンプ。世界屈指の飛距離をもたらすスウィングだが、アマチュアも取り入れられるポイントがあるという――。

PGAツアーでも屈指の飛ばし屋の一人として数えられるキャメロン・チャンプ。2021年に入ってからは12試合出場し6試合予選落ちと不調ですが、ドライバーの飛距離ランキングではブライソン・デシャンボー、ロリー・マキロイに続き317.9ヤードで3位と安定して上位をキープしています。

飛ばしのパワーを作り出す筋力に加え、柔軟性も併せ持ったフィジカル、さらには手首の動きも活用したスウィングは一見参考にしづらいですが、アマチュアゴルファーのみなさんにマネしていただきたいポイントもあります。

それは「切り返しの動き」です。クラブがトップまで上がって、ヘッドが“カクン”と落ちるときに下半身をグッと踏み込んでいるんです。

画像: ヘッドが落ちることで“テコの原理”によって手元側が上に上がる。同時に下半身を踏み込むことで“上下の引っ張り合い”が生まれ、よりシャフトをしならせることができる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

ヘッドが落ちることで“テコの原理”によって手元側が上に上がる。同時に下半身を踏み込むことで“上下の引っ張り合い”が生まれ、よりシャフトをしならせることができる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

このタイミングが合えば“上下の引っ張り合い”が起きて、スウィングの速度を上げやすい。体を“ねじる”というよりも、ヘッドが落ちるのと下半身を踏み込むタイミングを合わせるだけで、ほんの少しの“引っ張り合い”が生じるんです。

切り返しでパワーを生む動きは“横方向のネジレ”だけじゃなくて“上下の引っ張り合い”もあるということです。(トップで)ヘッドが落ちることで“テコの原理”が働いて、グリップ(手元)が上に上がる。そのタイミングで下半身が下に行くことで“上下の引っ張り合い”が生まれて、広背筋などの筋肉が引き伸ばされる。引き伸ばされた筋肉は縮もうとするので、そのときにスウィングの速度が上がりやすい。しかも、シャフトのしなりも生まれる。そういうメカニズムです。

もう一つポイントがあります。切り返しの“引っ張り合い”のときに、下半身だけじゃなくて上半身を下げる動き=前傾を深くすることによって、前傾角をキープしたまま振っていけます。ちょうど“お辞儀”をするような動き。上体が起き上がってしまう人は、この“お辞儀切り返し”を覚えていただければ、前傾角を保ったまま振ることができるし、インパクトが安定しやすくなるでしょう。

画像: 切り返しでお辞儀をするように上半身を下げる動きを入れることで、上体が起き上がらず前傾角を保ったまま振ることができる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

切り返しでお辞儀をするように上半身を下げる動きを入れることで、上体が起き上がらず前傾角を保ったまま振ることができる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

それによって、キャメロン・チャンプのような「高さを抑えたフェードボール」が打てるようになります。決して飛距離が出る弾道ではありませんが、コントロールするためにはとても大事なテクニック。飛距離が出る要素をスウィングで作って、弾道は安定させる。それによって「飛距離」と「方向性」を両立できるようになるのではないでしょうか。皆さんもぜひ試してみてください。

協力/LETS GOLF銀座

画像: アマチュアでもマネできるところがある!?PGAツアー屈指の飛ばし屋、キャメロン・チャンプのスウィングをプロが解析! youtu.be

アマチュアでもマネできるところがある!?PGAツアー屈指の飛ばし屋、キャメロン・チャンプのスウィングをプロが解析!

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