ショートゲームの達人・伊澤秀憲がおすすめする、ミスが出にくい「肩を開いたアプローチ」を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが、実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。スコアを作るためにはやっぱりアプローチなんです。アマチュアなんてそうそうパーオンするわけないんですから、乗らなかったときにいかに拾うかってのが大事になってくるんですね。

でもアプローチって難しい。いろんなライから打たなければいけないわけで、ひとつの打ち方だけではなかなか対応できないんですよ。なので、できればアプローチのバリエーションはいくつかあったほうが良いし、なるべくミスにも強い打ち方を覚えたいわけです。

月刊ゴルフダイジェスト7月号に伊澤秀憲プロの「ミスがミスにならない アプローチは”肩を開いて”打つ!」という記事が載っていました。伊澤プロと言えばショートゲームの魔術師と呼ばれるほどのアプローチの名手。これは試さずにはいられません!

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号で紹介されていた、肩を開いて打つアプローチを実践!

月刊ゴルフダイジェスト2021年7月号で紹介されていた、肩を開いて打つアプローチを実践!

100通りの技を持つと言われる伊澤プロが発見した「いちばんやさしい」アプローチが肩を開いて打つアプローチ。その基本はアドレスで肩を45度開いて構えるそうなんです。スタンスはオープンという話はよく聞きますが、肩を45度オープンってのは初めて聞きました。

なぜ肩を開いて構えるのでしょうか? それはインパクトの形をアドレスで作っておくからなんです。アマチュアはインパクトで肩はスクエアと思っている人が多いらしいのですが、実は肩はオープンのほうが良いらしいのです。インパクトで肩を開かないで止めてしまうと手を出して打たなければいけなくなりミスが出てしまうんです。肩を回せば手を使わなくて済むのでミスにならないのです。

画像: (左)今まではスタンスは少しオープンで肩のラインはほぼスクエアに構えていました。(右)スタンスはほぼ同じで、肩は45度くらい開くイメージ

(左)今まではスタンスは少しオープンで肩のラインはほぼスクエアに構えていました。(右)スタンスはほぼ同じで、肩は45度くらい開くイメージ

打ち方のコツはとにかく手を使わない。肩の回転だけを意識してテークバックします。45度オープンになっている肩をトップでスクエアに戻し、インパクトではまた45度開く。ボール位置はスタンスのほぼセンター。ボールに近く立ち、ストレート軌道で真っ直ぐ振るイメージです。手を使わないので、もちろんコックも使いません。このように打つことで自然と払い打つような形となり、ソールが滑ってくれるのでダフリのミスが出なくなります。

画像: (左)インサイドにテークバックしてはダメ。(右)真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すイメージでストロークする

(左)インサイドにテークバックしてはダメ。(右)真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出すイメージでストロークする

手を使わないことのもう一つのメリットはヘッドスピードが等速になること。アプローチミスの原因のひとつに「リズムの乱れ」があります。切り返しから急にスピードが上がったり、インパクトで緩んだり。ボールに当てに行く意識で手を使ってしまうとリズムが狂うんですね。肩の回転だけで打てばヘッドが等速で打てるので、球が強く飛びすぎることがなく、距離感も合ってくるんです。

画像: (左)コックを使ったり、ダウンブローのイメージだとテンポが狂ったり、ダフったりしやすい。(右)肩の回転を意識してストロークするとテンポも狂いにくいし、ボールを払い打つことができる
(左)コックを使ったり、ダウンブローのイメージだとテンポが狂ったり、ダフったりしやすい。(右)肩の回転を意識してストロークするとテンポも狂いにくいし、ボールを払い打つことができる

さっそくコースで試してみました。やっぱアプローチは芝の上で打たないと分かりませんからね。

普段はどちらかというと肩はほぼスクエアに構えていたので、45度も開いて構えるのは違和感がありました。胸がかなり目標方向に向いてる感じがします。そこから肩を回すだけでテークバックし、肩がスクエアになったとこで切り返し、また肩を開いた状態でインパクト。

画像: (左)肩を45度開いてアドレス。(左中)トップで肩がスクェアに戻り、(右中)インパクトでまた肩が45度に開き、(右)フォローで胸がかなり目標方向を向く形。ヘッドがシャローに入るのでリーディングエッジも刺さらずソールがしっかり滑ってくれる

(左)肩を45度開いてアドレス。(左中)トップで肩がスクェアに戻り、(右中)インパクトでまた肩が45度に開き、(右)フォローで胸がかなり目標方向を向く形。ヘッドがシャローに入るのでリーディングエッジも刺さらずソールがしっかり滑ってくれる

構えたときは違和感がありましたが、肩の動きで打ってみるとたしかにインパクトが安定します。ヘッドがシャローに入ってくるのでリーディングエッジが刺さることもないし、気持ちよくソールが滑ってくれます。少し芝の薄いライでも、この打ち方なら綺麗にボールを拾ってくれました。バウンスを滑らせるというのがイマイチ理解できない人にはとてもいい打ち方ですね。とにかく手に力が入ったり、手で当てに行ったりする動きさえなければミスは出ない気がします。

58度のサンドウェッジで打ってみましたが、けっこうスピンが入り、低めの球が出るのでラインが出しやすいです。ランを多めにしたいときは少しボールを右に置けばいいし、もっと転がしたい場合はピッチングウェッジや9番アイアンを使えば楽に転がしアプローチもできます。またボールを上げたいときは、少しハンドレート気味に構えて切り返し以降は少し右肩を下げるように肩を回転させて行けば簡単に上がります。

基本さえ守ればとても簡単な打ち方ですし、転がしや上げるアプローチも楽に打ち分けられます。みなさんも一度試してみるといいんじゃないでしょうか。

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