前半9ホールを終えて昼休憩。同伴者から「4番ホールのセカンド、あれなにで打ったの?」と聞かれてスッと答えられるアマチュアゴルファーはどれくらいいるだろうか。ゴルフの上達を早めるために必要な記憶力の高め方と、それが必要な理由をスウィングコーチの関浩太郎が教えてくれた。

経験が記憶となり、記憶がイメージとなる

10年かけて100切りを達成するゴルファーもいれば、はじめてすぐに100切りできるゴルファーもいる。この上達スピードの違いは、もちろんセンスや練習の質・量もあるが「プレー内容を記憶しているかどうかも大きい」とスウィングコーチの関浩太郎はいう。

画像: 上達のスピードは「プレー内容を記録しているかどうがも大きい」と関浩太郎はいう

上達のスピードは「プレー内容を記録しているかどうがも大きい」と関浩太郎はいう

「たとえばリンゴとブドウ、どっち食べる? と言われて、リンゴを選んだとします。それで美味しくないことを覚えていれば、1年後また同じ場面になったときはブドウを選ぶはず。これってゴルフも同じことで、失敗したことを覚えていれば『この状況でAを選択して失敗したから、Bで行こう』と考えられるようになります」

バンカー越えのアプローチで上げようとサンドウェッジを選択したものの、ザックリしてバンカーへ。このような経験を記憶していれば、サンドウェッジではなくピッチングウェッジを選択できる可能性が高まる。しかし、記憶していなければ同じミスを繰り返してしまうというわけだ。

記憶できなければ記録する

どういう状況でどんなショットを放ったかを覚えているプロゴルファーは多い。プロ棋士が“感想戦”を行うように、18ホールの1打1打を鮮明に、ときに過去の試合にさかのぼってまて記憶している。

しかし、そもそもどうやれば記憶できるようになるのだろうか?関は、「無理に記憶しようと思わなくていいんです。記憶できないのであれば記録する、つまり書いて覚えればいいだけですから」という。さらに、「最初は失敗したホールだけでいいから、1打目からカップインするまで書いてほしい」と続ける。

「自分の思考回路で選択して成功したことは次も同じ場面になっても同じ選択をするはずですから、書く必要はありません。たとえば、ボギーペースでプレーしていたのにとつぜんダブルパー以上を叩いてしまったホールがあれば、そのホールだけでも『クラブ』『ライ』『結果』の3つを書いておくと、ご自身のミスの傾向がみえてくるはずですよ」

画像: 大叩きしまったホールだけ「クラブ」「ライ」「結果」を書くことでミスの傾向が見えてくる。そして現状が把握できたら練習の効率も上がるというわけだ

大叩きしまったホールだけ「クラブ」「ライ」「結果」を書くことでミスの傾向が見えてくる。そして現状が把握できたら練習の効率も上がるというわけだ

つまり大叩きしてしまったホールだけ記録するということだが、そんなホールこそゴルファーは“大忙し”なはず。しかし、次のホールへ向かうカートの中、打つまでの待ち時間などを使って記憶があるうちに記録することが上達につながる。

このように経験を記憶、もしくは記録するということを積み重ねていくことでイメージ力もアップする。そしてその結果「マネジメントが上達しますし、練習効率も上がりますからスコアアップにもつながるはず」とのことだ。

さてあなたは、前回のラウンドの一打一打をどれくらい覚えているだろうか?覚えていなければ、まずは「記録」することからはじめるのが、上達への第一歩となるのかも。

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