全米プロゴルフ選手権で8位タイと久々のトップ10入りを果たしたリッキー・ファウラー。復調の兆しが見えていたがメモリアルトーナメント翌日の月曜日(荒天順延で火曜日まで決着がずれ)に行われた全米オープンの地区予選で出場権獲得に1打足りず2010年以来11年ぶりにナショナルオープンの切符を逃した。

2016年には自己最高の世界ランク4位だったファウラーはつい最近までトップ100圏外に低迷していたが、全米プロとメモリアルで10位前後に入ったことで現在87位まで持ち直している。

しかし全米オープンの出場権はなく、地区予選に出てメジャー挑戦権を狙ったが惜しくも敗退。デビューから41大会連続でメジャーに参戦していたが4月のマスターズで連続記録が途切れ、全米プロには推薦枠で出場したものの2014年に2位に入りトップ10入り3度を数える最高峰メジャー(全米オープン)への出場はならなかった。

画像: 海外メジャー「全米オープン」への切符を逃してしまったリッキー・ファウラー(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

海外メジャー「全米オープン」への切符を逃してしまったリッキー・ファウラー(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

さぞ落胆しているだろうと思いきや本人は「もちろん残念だけれど後半あまり調子が良くないなか、あと一歩まで行けた。全体として今の自分のゴルフに満足している。近い将来何か大きなことが起こりそうな予感がする」と前向きなコメントを口にした。

つい最近まで「寝ても覚めてもゴルフのことばかり考えてしまう。本当は家にゴルフを持ち込みたくないのに」と悩んでいたが、全米プロのときに掴んだヒントで一つ何かが吹っ切れたようだ。

マスターズの出場を逃したときは大会初日の木曜日フロリダ州ジュピターにあるタイガー・ウッズの自宅を訪ね一緒にマスターズを観戦した。

「あんなに硬くて速いコースを見たことがなかった。あのコンディションでプレーしてみたい、と切実に思ったのは僕だけじゃなくタイガーも。出られなくて本当に悔しかった。でもタイガーと色々なことを話せて楽しかった」。そしてその大会で松山英樹がチャンピオンに輝いた。

2月23日の単独自動車事故で重傷を負いその後自宅で療養を続けているタイガーの元にファウラー以外にも多くの選手が見舞いに訪れているようだ。

「JT(ジャスティン・トーマス)が一番頻繁に顔を出している。あとはロリー(・マキロイ)もね。自分が訪ねたときは(息子の)チャーリーや(娘の)サムと一緒に遊んだりした。サムはサッカーの練習に行くと行って出かけて行ったけどね。タイガーにとって一番の願いは“父親に戻る”こと。チャーリーと一緒にゴルフをしたりサムと庭を駆け回ったり。でも(自分の)ゴルフのことは忘れていないと思う。リビングにクラブが置いてあっていつでも眺めたり触ったりできる状態だったから」

不本意にもオープンウィークになってしまった全米オープンの週、再びファウラーはタイガーの元を訪れるのだろうか?

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