海外メジャー「全米オープン」をトータル3オーバー26位タイで終えた松山英樹。松山が掲げる“今後の目標”とは? 現地で取材した週刊ゴルフダイジェストのツアー担当・ケンジロウがレポート!

こんにちはケンジロウです。

カリフォルニアのサンディエゴよりお届けしております。

全米オープン最終日が終わりました。いやぁ、最後はしびれる展開になりましたね。途中ケプカが伸ばし、ラームもじわじわ上がっていき、ウェストハイゼンもしぶといゴルフを続け、誰が勝つか最後までわからない状況でした。

我々、現場の記者連中も最終日はみなあたふたしており、なかにはケプカとデシャンボーのプレーオフを期待している意地悪な記者もいましたよ(笑)。

さて今回の話題は、松山英樹についてです。

今回の全米オープンは、マスターズチャンピオンとして迎えた今年3つ目のメジャー大会。トーリパインズは、毎年1月のファーマーズインシュランスオープンで回っている勝手知ったるコースですが、いつものサウスコース以上にタフなセッティングで、さすがの松山英樹も手を焼いていました。

画像: 海外メジャー「全米オープン」をトータル3オーバー26位タイで終えた松山英樹

海外メジャー「全米オープン」をトータル3オーバー26位タイで終えた松山英樹

初日は2アンダー5位タイと好スタートを切ったものの2日目、3日目とスコアを落とし、最終的にトータル3オーバーの26位タイでフィニッシュ。思うような結果が残せませんでした。

ただ、そのなかでも最終日は4バーディ、1ボギーの「68」で回り、気を吐きました。11番ホールまでに8回バーディチャンスにつけて4バーディ、ノーボギーですからね。ドライバーはほぼノーミス、その後の12番からもしぶとくパーを拾っていました。こちらは試合後の松山のコメントです。

「11番までの内容なら6、7アンダーぐらい出さなきゃいけないゴルフだと思うんですけど、それができないのが今の現状かなと。それでも3アンダーは悪いスコアじゃないし、2日目、3日目みたいにゴルフが悪いなかでも、上手くまとめられるようにできればチャンスがあるかなと思います」(松山)

スタート前の朝の練習場の松山はかなり調子が悪そうでしたから、「68」というプレーには、正直とても驚かされました。練習場では、球を打っては顔をしかめ、球を打ってはうなだれて、1球ごとにシャドースウィングを行い、しきりにスウィングをチェックするような仕草を見せていました。

画像: 練習場ではスウィングをしきりにチェック。スタート前の素振りで気づきを得たことが、最終日の好調につながったという

練習場ではスウィングをしきりにチェック。スタート前の素振りで気づきを得たことが、最終日の好調につながったという

「昨日(三日目)終わった後に練習でつかんだものがあって、それを朝の練習場でやってみたらだいぶ違っていたんです。でもスタート前の素振りしているときに気づいたことがあって、それをやってみたら上手くいきました」(松山)

スタート前に気づいたことを、いきなりその日のラウンドで実践するなんて、さすがの調整力ですよね。しかも素振りで気づくなんて、いったい何に気づいたんでしょうね、すごく気になる……。

さて、松山英樹を直接見るのは今年の3月以来。マスターズ優勝後では、初めて彼のプレーを見ました。

メジャー大会の1週間、彼の練習やプレーを観察していましたが、3月のころとは違って、どこかプレーに余裕があるように感じましたね。以前よりも笑顔が増え、他の選手やコーチとも仲良く談笑している姿もよくみかけました。

また練習している内容も、今は自分の目指すやりたいことが明確に決まっていて、現場ではその修正や調整をしているように見えました。3月に比べるとショットの安定感が増し、とくにドライバーの精度は格段に上がりましたね。

私は、マスターズ優勝後、PGAツアーの試合が続くなかで、松山英樹のモチベーションがどのようになっているかがすごく気になっていました。

長年、メジャータイトルが獲りたいと明言してきた男ですし、しかも一番欲しかったマスターズを獲りましたから、「燃え尽き症候群」のようになっているんじゃないか、モチベーションが下がってしまっているのではないか、そのように心配していました。

でも、そんな心配をよそに、実際に全米オープンで見た松山は前と変わらぬ印象で、二つ目のメジャータイトルに向けて、一週間とても集中して挑んでいました。USGAのセッティングでハードになったトーリパインズを攻略しようとギリギリまで戦っていました。

もう優勝の可能性がほぼなくなった最終日、打撃練習場でスウィングを良くしようと必死にもがいている姿も、まさにいつも通りの松山英樹でしたね。

でも、マスターズ優勝後の彼のその後の目標設定はどこにあるのか? 最終日を終えたあと、気になるその質問を本人にぶつけてみました。

「(目標は)いろいろ考えていますけど、いまは上手くいかないゴルフが続くとイライラしますし、そういうことがないようにしたいと思っています。やっぱりゴルフは楽しいものだと思いますし、それをできない自分がすごく不甲斐ない。それができることが成績につながると思っているので。でも勝ちたいのは勝ちたいし、自分のなかの目標もあるので、そこを達成していければいいなと思っています」(松山)

メジャー2勝目なのか、世界ランキング1位なのか、その目標設定をどこにおいているかは明言を避けましたが、自分なりの目標はしっかりと見据えていて、そこに向けての熱意はまったく落ちてないようです。

今後は全英オープンや東京オリンピック、そしてプレーオフシリーズと大きな試合が続きますが、松山英樹の活躍を期待してみていきましょう。

撮影/Blue Sky Photos

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