ここのところ好調なプレーを続けている小平智が5アンダー67をマークし上位スタートを切ったPGAツアーのロケットモーゲージクラシック初日、ノーボギーの9アンダー63でトーナメントをリードしたのがデービス・トンプソンだ。聞きなれない名前だがいったい彼は何者?

元アマチュアゴルフランキング1位の有望株

トンプソンは先月プロ転向したばかりの22歳。今年の4月にジョージア大学を卒業し在学中はオールアメリカン、アマチュアゴルフランキング1位の経歴を持つ有望株だ。

画像: PGAツアー「ロケットモーゲージクラシック」初日を終え、トータル9アンダーでトップに立つデービス・トンプソン(写真/Getty Images)

PGAツアー「ロケットモーゲージクラシック」初日を終え、トータル9アンダーでトップに立つデービス・トンプソン(写真/Getty Images)

昨年秋に開催され、ブライソン・デシャンボーがコースをねじ伏せメジャータイトルをはじめて獲得した全米オープンでは初日にアマチュアながら12ホール目まで4アンダーでトップに立ち俄然注目を集めた選手でもある。しかしそのときは2日目にブレーキがかかりカットラインに1打及ばず予選落ちに終わっている。

プロ3戦目で早くもトップ発進のニュースに米メディアが飛びつき特集するのはひとえに注目度の高さゆえ。

99年6月生まれだから22歳になったばかり。今田竜二やハリス・イングリッシュの出身校ジョージア大学で4年生のときゴルフ部キャプテンだったが実は父トッドさんも同大でゴルフ部キャプテンを務めた人物。現在はマスターズ翌週に毎年行われているRSMクラシックのトーナメントディレクターの重責を担っている。

サウスカロライナ州シーアイランド(フィニッシングホールの灯台で有名なコース)で行われるRSMクラシックには地元で開催されるアマチュアの大会ジョーンズカップの優勝者に出場権が与えられる。

ジョーンズカップの歴代優勝者にはジャスティン・トーマス、パトリック・リードらのちのメジャーチャンピオンが名を連ねるが、トンプソンは昨年同大会でトーナメントレコードの13アンダーをマークし2位に9打差をつけ圧勝を飾り父がトーナメントディレクターを務める本戦への出場権を獲得した。

ジョージア大ゴルフ部のコーチによるとトンプソンは「もの静かな青年」。「彼は言葉ではなくプレーで語るタイプ。黙々と努力する姿に好感が持てる」という。

「いまはすべての経験が自分のキャリアの肥やしになっている。(昨年の)全米オープンの初日に良いプレーができたことが大きな自信になったし、2日目に崩れたこともいい勉強だった。試合に出るたび学んでいる」と本人。

アマチュア時代はジョージア大学のチームカラー、赤&黒をモチーフにした帽子をかぶっていたがプロ入りと同時にナイキと契約しシンプルなソリッドカラー(無地)のキャップに変わった。「まだ慣れない」といいながら「プロの舞台に立つのはすごく楽しい」と22歳。

ツアーカードはまだ持っていないが主催者推薦で今後も数試合出場する可能性があり、チャンスを活かせばコリン・モリカワやビクトル・ホブランのようにPGAツアーの出場権を得ることができる。

試合もキャリアもまだはじまったばかり。だがポテンシャルの高さからいえば憧れの人ロリー・マキロイと優勝争いする日もそう遠くはなさそうだ。

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