「オリンピック男子ゴルフ」の初日、注目の日本勢は松山英樹が2アンダー20位タイ、星野陸也はイーブンパー41位タイでフィニッシュ。プロゴルファー・中村修が初日の模様をレポート。

いよいよ世界35か国から60名の代表選手が霞が関CC東コースに集まり、オリンピックの男子ゴルフ初日が開幕しました。星野陸也選手によると昨夜の雨の影響でフェアウェイで多少柔らかいところがあったようですが、グリーンのスピード、転がりは状態のいい仕上がりだったとのこと。

第一組目のオープニングショットでフェアウェイをとらえた星野選手からは、自国開催のオリンピックのオープニングを務める独特の緊張感が伝わってきました。普段の試合とは違う雰囲気から「めちゃくちゃ緊張しました。ツアー1年目の最初に出た試合のティショットよりも緊張した」と振り返っていました。

画像: オリンピック男子ゴルフの初日を4バーディ2ボギー1ダブルボギーのイーブンパー暫定47位タイで終えた星野陸也

オリンピック男子ゴルフの初日を4バーディ2ボギー1ダブルボギーのイーブンパー暫定47位タイで終えた星野陸也

その星野選手、3番でバーディが先行するものの、4番ボギー、6番でダブルボギーを打つなど、前半は1オーバーでのプレー。後半も12番でボギーが出ましたが、14、15番と連続バーディを奪い、4バーディ2ボギー1ダブルボギーのイーブンパーで終えました。

ラウンド後の囲み会見では、ショットの調子は悪くなかったがパットのラインがひと筋合わなかったこと語り、残り3日での巻き返しを誓いました。

一方の松山英樹選手は8時41分スタート。5Wでしっかりとフェアウェイをとらえオリンピックの戦いへと挑んで行きました。マスターズではアイアン型UTをセッティングに加えていましたが、今大会では5Wを入れているようですね。

3番でバーディを先行させると、5番パー5の3打目を寄せてバーディ、7番223ヤードのパー3では6,7メートルくらいある少し長めのバーディを決め、8番パー5でもバーディと4アンダーまでスコアを伸ばしますが、9番をボギーとし4バーディ1ボギーの3アンダーで折り返します。

画像: オリンピック男子ゴルフの初日を4バーディ2ボギーの2アンダー暫定19位タイで終えた松山英樹

オリンピック男子ゴルフの初日を4バーディ2ボギーの2アンダー暫定19位タイで終えた松山英樹

後半は11番でボギーとすると、残りホールをすべてパーとし、トータル2アンダーで終えました。

「思うようなショットを打てないとスコアを崩すことになってしまう。いいショット、いいパットを決められればスコアは伸びると思います。明日はチャンスにつけられるように頑張ります」と、明日以降の巻き返しを誓いました。

決して納得のいくプレーというわけではなかったかもしれませんが、随所にチャンスにつけるショットや、ピンチからパーを拾うアプローチやパットを決め、初日として明日につながる位置で終えるところは、さすがの底力を感じさせました。

画像: 前半はショットとパットがかみ合いスコアを伸ばすも後半は耐えるゴルフに。明日以降の巻き返しを狙う松山英樹

前半はショットとパットがかみ合いスコアを伸ばすも後半は耐えるゴルフに。明日以降の巻き返しを狙う松山英樹

コロナ感染からの復帰戦となり体力も感触も万全ではない中でしたが、そこはマスターズチャンピオン。日本勢の二人は自国開催のオリンピックという舞台で感触を確かめながら尻上がりに調子を上げていきそうな雰囲気で初日を終えました。

「自国開催のオリンピックで緊張感のある中よくこらえてくれた。風がなかったせいで、こもるような暑さの中体力的にもきついコンディションだった。明日以降尻上がりに調子を上げてくれることを期待したい」と、丸山茂樹ヘッドコーチがコメントしていた通りの初日だったと思います。

画像: 初日を8バーディノーボギーで首位に立ったセップ・セトラカ

初日を8バーディノーボギーで首位に立ったセップ・セトラカ

首位は星野選手と同組で米ツアーに参戦する世界ランク161位のセップ・ストラカ(オーストリア)が積極的にピンを攻め8バーディノーボギー「63」と爆発し、単独首位スタート。1打差の2位には日本ツアーにも参戦していたタイのジャズ・ジェーンワタナノンド、2打差の3位タイにも星野選手と同組で欧州ツアーに参戦するトーマス・ピータース(ベルギー)と続きます。

注目の全英オープンチャンピオン、コリン・モリカワは松山英樹選手と同じ2アンダー。ローリー・マキロイも2アンダーにいます。優勝候補の一人、ザンダー・シャウフェレは3アンダーで12位タイで終えています。

ピン位置は前後左右の厳しいところに振られていましたが、グリーンが止まることもあり、積極的にピンを攻めるシーンが見られ、それにより好スコアが出ています。残り3日間で各国を代表するプレーヤーがどんなプレーを見せてくれるのか、引き続き注目していきます。

撮影/服部謙二郎

内容を一部修正しました(2021年7月29日20時30分)

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