ゴルフダイジェスト社の中年男性社員、通称「オヤジゴルファー」が注目ギアをお散歩気分でのんびりテスト! 今回は、ドライバーの長さが41インチの超短尺6本セットをテストしました。

四十肩きっかけで100が切れなくなったオヤジゴルファーを短尺セットは救うか?

きっかけは、みんなのゴルフダイジェスト編集部の記者・S子の「短尺アイアンセットがすごくいいんで、オヤジゴルファーさんも、よかったら使ってみませんか?」という一言だった。

“オヤジゴルファー“こと私はゴルフダイジェスト社の社員。当然ながらゴルフも嗜むのだが、ここ数年はオヤジ特有の四十肩に苦しめられ、続いて手首痛にも見舞われ、マトモにクラブを振れない時期が続いた。

痛みでクラブがしっかり振れないから結果が出ない。結果が出ないからコースからも徐々に足が遠のき……という悪循環。気がつけば当たり前のように切れていたスコア「100」がまったく切れない状態となった。直近のスコアは悲しみの「112」である。

そんな私のたそがれ中年ゴルフを見かねたS子が提案してくれたのが、「短尺セット」のテストというわけだ。このセット、もともとは彼女がとある工房のクラフトマンが作ったオリジナルセットを取材し、その内容が面白かったことからのちに商品化したというもの。ドライバーの長さは驚くなかれ41インチだそうだ。

画像: 「超短尺6本セット」でスコアアップなるか⁉

「超短尺6本セット」でスコアアップなるか⁉

このセット(チップゴルフ 短尺クラブセット『ADACHI SET』)のスペックを記すと、まずドライバー(15度)が41インチ。36.5インチのユーティリティ(24度)に、8番アイアン (35度)、9番アイアン(42度) 、ピッチングウェッジ(49度) 、サンドウェッジ(56度)の計6本。8番以下のアイアン番手はすべて35インチだ。

正直、バリバリにゴルフをして70台を目指していた頃なら、使わなかったかもしれない。しかし、今の私は100が切れない(正直にいえば110切りも怪しい)オヤジゴルファーである。わらにもすがる思いで、試してみることにした。

練習場で試し打ち。35インチの8番アイアンで157ヤード飛んじゃった!?

とはいえ、いきなりコースで試そうにも各番手がどれくらい飛ぶのかがわからない。そこで、室内練習場に設置された弾道計測器「トラックマン」で飛距離を測ってみることにした。S子いわく「すごく打ちやすいけど、やっぱり飛距離は落ちる」とのことだったが、いかがなものか。

画像: 写真左は通常のレングスのドライバー。左から2番目が短尺セットのドライバーで、長さの違いは一目瞭然

写真左は通常のレングスのドライバー。左から2番目が短尺セットのドライバーで、長さの違いは一目瞭然

さて、8番アイアンを手に持って構えてみると、35インチとサンドウェッジと同じレングスだけあって、なるほど短い。シャフトは軽く、グリップは細い。しかし、三浦技研製のヘッドはことのほかシャープな印象を受けるし、ワッグルしてみるとシャフトにはコシがあり、決して頼りなくはない。

画像: アイアンのヘッドは三浦技研TC-101(カスタム仕様)、シャフトはCHIPGOLF ADC_01+。8番アイアンからロフトは35度、42度、49度。長さはすべて35インチとサンドウェッジと同じ長さ

アイアンのヘッドは三浦技研TC-101(カスタム仕様)、シャフトはCHIPGOLF ADC_01+。8番アイアンからロフトは35度、42度、49度。長さはすべて35インチとサンドウェッジと同じ長さ

数回素振りを繰り返し、まずはお試しと打ってみて、驚いた。その飛距離は149.8ヤード。弾道はほぼストレートと言っていい軽いドローボール。

画像: 8番アイアンで軽くスウィングすると、一発目から飛距離149.8ヤードの“ど真っすぐ”が出た

8番アイアンで軽くスウィングすると、一発目から飛距離149.8ヤードの“ど真っすぐ”が出た

正直に言って私は普段8番で149ヤードも飛ばない。8番は140ヤードを狙う番手だ。だからといってこの短尺セットの8番アイアンはロフト35度だから、イマドキの基準ならそこまでストロングロフトというわけでもない。

2球、3球、続けて打つ。2球目は152ヤード飛んだ。左に4.2ヤード飛ぶドロー。3球目は少しトップ目に入ったが大きなミスにはならず157ヤード。なんだこれは。短いのに普段使っているアイアンより飛んじゃってるじゃない!

41インチなのになんで飛ぶ? 秘密はシャフトのしなりと“ミート率”

続いてドライバーも打ってみた。41インチなので明らかに短いが、その分安心感がすごくある。45.5インチのドライバーと持ち比べてみるとその差は明らかで、当たり前だが41インチのほうが“当たりそう“という気がする。

実際に打ってみると……、1球目は218ヤード。これは普段のナイスショットの飛距離とほぼ同じ。2球目はちょっとテンプラしてしまい、197ヤード。

ここまでは、軽く短い分つとめて軽く振ったのだが、やはりシャフトに頼りなさがない分「もっと振れる」感覚がある。3球目以降は変に軽く振らず、いつも通りの力感で振ってみた。すると驚くべきことが起こった。飛距離がどんどん伸びていったのだ!

画像: FREIHEIT GXD6014(短尺専用設計)はロフト15度、長さは41インチ

FREIHEIT GXD6014(短尺専用設計)はロフト15度、長さは41インチ

3球目:235ヤード(ヘッドスピード41m/s)
4球目:238ヤード(ヘッドスピード41m/s)
5球目:226ヤード(ヘッドスピード44m/s)

いつものドライバーを持ち込んで比較すれば良かったのだが、公平に見て私のエースドライバーでこのような安定した飛距離は悲しいことに絶対に出ない。そしてなにより普段より確実に飛んでしまっている。

ポイントは明らかにミート率にある。41インチと短いことで、芯の周辺でボールをとらえることができている。さらに、短尺ながら軽量かつシャフトのしなり戻りがシャープであることで、ヘッドスピードも落ちていない。コンポジットテクノ社製のオリジナルシャフトがかなり良い仕事をしている。

世界のトップ選手たちは、曲がりにくいドライバーを使うことで、体のエネルギーをMAX使って振っていると聞く。結果、300ヤードをキャリーで超える飛距離を獲得しているのだと。このドライバーも、短尺な分だけミートしてくれそうな(曲がらなそうな)安心感があるからこそ、思い切り振れるのかもしれない。いずれにせよ、この結果は驚きだ。

画像: ドライバーとユーティリティのシャフトはCHIPGOLF ADC_01 F0

ドライバーとユーティリティのシャフトはCHIPGOLF ADC_01 F0

6本のすべての番手で普段の飛距離と同じかむしろ飛んだ

ちなみに、同行してくれたS子にも打ってもらったのだが、やはり彼女の場合飛距離がエースドライバーと同じか、やや落ちていた。彼女はもともとミート率が高く、球が散らばらないタイプ。行方はボールに聞いてくれ、というマン振りオヤジほど、このセットの恩恵が受けられるのかもしれない。とくに私は普段の打ち出し角度が10度未満とかなり低い。ロフト15度のドライバーは、ボールを持ち上げてくれてむしろキャリーが伸びた可能性がある。

画像: 女性記者にモデルになってもらったノーマルレングス(左)と41インチドライバー(右)のアドレス比較。前傾がやや深くなり、ボールまでの距離が近い。いかにも右のほうが当たりそうだ

女性記者にモデルになってもらったノーマルレングス(左)と41インチドライバー(右)のアドレス比較。前傾がやや深くなり、ボールまでの距離が近い。いかにも右のほうが当たりそうだ

結局、どの番手も普段の自分の飛距離と同じか、むしろ飛ぶ、という結果になった。それぞれ5球打った平均飛距離は以下のようなものだ。

1W:222ヤード(最初に軽〜く振った2球も含む)
UT:169.1ヤード
8I:153.7ヤード
9I:126.5ヤード
PW:105ヤード
SW:77.5ヤード

番手間の飛距離はドライバーを除けばおよそ20ヤード前後に落ち着いた。そして、これも驚くべきことに球筋はドローボール、正直に書けばドローというか軽めのフックだが、とにもかくにも持ち球のスライスではなく「左に曲がる球」が出た。つかまりの良さも特筆すべきものがあるだろう。

画像: ウェッジは三浦技研MG-R01(カスタム仕様)の56度。シャフトはCHIPGOLF ADC_01+、35インチ

ウェッジは三浦技研MG-R01(カスタム仕様)の56度。シャフトはCHIPGOLF ADC_01+、35インチ

「このクラブならあるいは……」そう思わせてくれる結果が出た。となればいざ実戦だ。埼玉県川口市の「川口市浮間ゴルフ場」に移動し、ハーフラウンドで結果を検証することとした。

初めて使う短尺6本セットで「ハーフ40台」は出せるか?

プレーしたのは川口市浮間ゴルフ場の「さざんかコース」の9ホール。2620ヤード、パー35と距離は短く、河川敷だけにコースはほぼフラット。だが、ティショットはほぼウォーターハザード絡みで戦略性はことのほか高く、小さいコーライグリーンにオンさせるには正確なショットが必要だ。相手にとって不足なし。

目標スコアはズバリ「49」である。これからのゴルフ人生で、まずはしっかり100を切り、続いて80台でプレーできる状態を取り戻し、70台を目指すゴルファーに私はなっていきたい。差し当たって、まずはハーフ50を切りたい。切実な願いだ。

画像: JR川口駅からすぐの川口市浮間ゴルフ場。その「さざんかコース」9ホールが決戦の舞台だ

JR川口駅からすぐの川口市浮間ゴルフ場。その「さざんかコース」9ホールが決戦の舞台だ

よしやるぞ、と1番ティにティアップした私に吹き付けたのは、しかし風速10メートル前後の強風だった。正面からのアゲンスト。41インチのドライバーを握った両手に力が入る。えいやっ! と打ったボールは無情にも左のOBゾーンへと消えていった……暗雲立ち込めるスタートである。

ただ、この1打でなぜかスッと力みがとれた。トラックマンの計測ではあり得ないくらいいい数値が出たのだから、ミスしたならば100%自分のせいだ。ましてや、50を切るぞと気持ちは前のめり。アゲンストや左のOBゾーンが目に入ることによる視覚的プレッシャー。そしてナイスショットしよう飛ばしてやろうという邪念。これらがミスを呼んだのだ。

と、割り切って打った残り100ヤード前後の「前4」からのショットはピンハイにつき、2パットのダブルボギー。すると2番ホール、235ヤードと短いパー4では41インチのドライバーが火を吹いて、フォロー風にも乗ってあわやワンオンというナイスショット。寄せワンのバーディが来ると、続く3番ホール、やはり285ヤードと短いパー4では真正面からのアゲンストのなか220ヤード飛び、サンドウェッジで乗せてパー。まさかまさかの、3ホール終わって1オーバーというプレーとなった。

この短尺セット、コースでもとにかくミスが出にくく、ミスになった場合でも曲がりの幅が狭い。そしてなにより「当たる」という安心感がすごくある。短い分ミートしやすいのでダフリ、トップを警戒する必要がないから、ストレスフリーにプレーができるのだ……などと調子に乗っていたら4番ホールでふたたびダブルボギーが出た。

画像: 41インチはだいたいユーティリティくらいの長さ。そこにドライバーのヘッドがつくと、コースでもミスが出そうな気がしない

41インチはだいたいユーティリティくらいの長さ。そこにドライバーのヘッドがつくと、コースでもミスが出そうな気がしない

さらに続く5番ではティショットをワンペナに入れ、そこから乗らず、寄らず、入らずの連続ダボ。5番を終えて5オーバーまでスコアを落としてしまった。

ただ、4番、5番ともティショットのボール自体は良かった。クラブがつかまることを計算に入れずに普段のスライサーイメージで左目を狙ってしまった自分のマネジメントミスがダボにつながってしまったカタチだ。大丈夫、短尺セット自体は機能している。

コースではやはり練習場よりも力みが生じ、つかまりの度合いがアップする。そのため、スリークォーター気味に抑えて打ったほうが結果が良いこともわかってきた。その上で、左に曲がることを計算してティショットの落とし所を決める。こうして、残りホールをプレーしていった。

ラウンド終了。果たして結果は!?

結果を書こう。午前中に室内練習場で数十球ほど打ち、そのまま午後に川口市浮間ゴルフ場さざんかコースをプレーした私のスコアは、旗竿がしなるような強風下で、今の自分にとっては奇跡と言ってもいい「45」だった。パー35の設定とはいえ、ひさしぶりのハーフ50切り。しかも余裕で。これは本当に驚いた。

もちろんすべてのショットがナイスショットだったわけではないし、5番ウッドが欲しいな、とか、6番や7番アイアンで打ちたいな、と思ったシーンがなかったわけではない。もっと距離があるコースなら、そう思う頻度はより高まるかもしれない。

しかし、ラウンドを終えてみると、今の自分にとってはこの6本セットで十分だ、という気持ちになっているのも事実だ。飛距離は十分に出ていたし、番手間の飛距離が大きいことで自然とフルショットをする機会は減り、それが私にとっては「振りすぎない」ことにつながったように思う。縦距離が合わないことも不思議なほどなかった。スコアを落としたのはマネジメントミスがほとんどだ。

画像: 川口市浮間ゴルフ場のさざんかコースでスコアは「45」

川口市浮間ゴルフ場のさざんかコースでスコアは「45」

ゴルフ仲間と「身長170センチの日本人ゴルファーが、身長190センチの海外のトップ選手と同じ長さのドライバーを使うのってどうなんだろう?」みたいな話題になることがたまにある。身長190センチは身長170センチの約1.1倍。平均的ドライバー長さの45.5インチは、今回使った41インチの約1.1倍だ。もちろん一概には言えないが、身長173センチの自分にとって、ドライバーの長さの“比率“的には案外41インチくらいがちょうどいいのかもしれない。

すごくパワーがあるゴルファーや、ものすごく上手なゴルファーは、このセットだと物足りなかったり、頼りなかったりするかもしれない。しかし、私のようなスコア100前後の腕前のスライサーにとって、この6本セットはゲームを変えるくらいの使いやすさがあったのも事実だ。

自分のゴルフを一度ガラッと変えてみたい。そんなふうに思うゴルファーは、この超個性的クラブセットを試す価値がある。そう言ってもバチは当たらないと思う。

チップゴルフ 短尺クラブセット「ADACHI SET」は“ゴルフポケット”で販売中です

取材協力/川口市浮間ゴルフ場、LETSGOLF銀座

This article is a sponsored article by
''.