アイアンは14本のなかでもっとも本数が多く、スコアを作る上で貢献度の高いクラブ。だからこそ自分に合ったクラブを選びたいものだ。マッスル、キャビティなどヘッドのタイプ、鍛造、鋳造などの製法、さらにはシャフトや番手構成に至るまで、「アイアン」を徹底解説!

アイアンとは?

ゴルフクラブの中で最も本数が多く、スコアに直結するクラブがアイアンだ。ほとんどの場合5~6本のセットになっていて価格もそれなりにするため、より自分のゴルフスタイルに合ったモデルを手に入れたいもの。しかし最近のアイアンは進化が著しく、細分化されているためどんな性能を持っているのかが分かりづらいのが現状だ。

画像: アイアン選びを失敗しないためにはどうすればいい? (撮影/野村知也)

アイアン選びを失敗しないためにはどうすればいい? (撮影/野村知也)

そこで今回は、アイアン選びを失敗しないための基礎知識や気を付ける点などを説明しよう。

アイアンのヘッドは4タイプあり、それぞれに特徴がある

アイアンのヘッドには、大まかに分類すると
・マッスルバック
・キャビティ
・ポケットキャビティ
・中空の4タイプに分けられる。それぞれの特徴を簡単に説明していこう。

画像: 写真左からマッスルバックの「ミズノプロ120」、キャビティの「ブリヂストンツアーB X-CB」、ポケットキャビティの「ミズノプロ719」、中空の「テーラーメイドP790 」

写真左からマッスルバックの「ミズノプロ120」、キャビティの「ブリヂストンツアーB X-CB」、ポケットキャビティの「ミズノプロ719」、中空の「テーラーメイドP790 」

マッスルバック

フェースの裏側が肉厚になっており打感が良いモデルが多い。操作性が高い反面、芯を外したときの飛距離ロスが大きい。最近はヘッド内部に素材の異なる金属を埋め込むことで、マッスルバックの打感の良さや操作性を残しつつ、直進性やミスへの強さを高めた複合マッスルバックと呼ばれるモデルも存在する。ボールを操作したい中上級者向け。

画像: ミスしても想定内の球が出るのがマッスルバックの良さのひとつ。ただし、ある程度のミート率は必要だ(撮影/加藤晶)

ミスしても想定内の球が出るのがマッスルバックの良さのひとつ。ただし、ある程度のミート率は必要だ(撮影/加藤晶)

キャビティバック

フェース裏を削り、その削った重量をヘッドの外周部や下部に配置することで芯を外した時の飛距離ロスや曲りを抑える効果を狙ったのがキャビティバックアイアン。

フェース裏を深く削るほど余剰重量が生まれるため、削りが深いほど直進性が高くミスに強い特性になりやすい。フェース裏の削りの深さが浅めのモデルをハーフキャビティ、フェース裏ギリギリまで深く削ったモデルをフルキャビティと呼称し、分類される。

ハーフキャビティはマッスルバックに近い性能を持ち、中上級者向けと言え、フルキャビティは初心者から上級者まで幅広いゴルファーに対応している。上達志向の強い方は、キャビティがおすすめだ。

ポケットキャビティ

バックフェースを削るのはキャビティと同様だが、フェース下部をギリギリまで削り、ヘッド下部後方の部分を残して仕上げるタイプのヘッド。フェース裏にポケットのような部分ができるためポケットキャビティ(通称はポケキャビ)と呼称される。

キャビティとの相違点は、ヘッド下部後方を残すことによってヘッドの性能を左右する重心をより深い位置に配置できるため、よりミスに強く直進性の高いヘッドに仕上げることができる点。その反面、操作性は下がりいわゆるオートマチックなモデルになりやすい。プレーをシンプルに楽しみたい初中級者向け。

画像: バックフェースに溝のようなポケットがあるポケットキャビティタイプの「ミズノプロ 719」(左下)、ミズノプロ の「319」(右上)はキャビティタイプ(撮影/小林司)

バックフェースに溝のようなポケットがあるポケットキャビティタイプの「ミズノプロ 719」(左下)、ミズノプロ の「319」(右上)はキャビティタイプ(撮影/小林司)

中空

フェースの裏側を削り、余剰重量を外周やヘッド下部に配分しつつ、削った部分に蓋をすることで、ぱっと見マッスルバックのような見た目をしたモデルをこう呼ぶ。

もちろん見た目だけではなく、内部にボディと異なる金属や、エラストマーやウレタンのような素材を注入することで重心位置や打感を追求している。

仕様によって、初心者も使えるミスに強いモデルから上級者をターゲットにした操作性の高いモデルもあり、幅広いゴルファーに対応しているが外観だけでは性能を判断しづらい仕様と言える。

アイアン種類まとめ

アイアンは、ゴルファーそれぞれがどんな性能を求めるかによって選ぶべきヘッドが変わってくる。いくらミスに強くてやさしいと評判のヘッドでもボールを操作したい上級者にとってはボールを上手く操作できない難しいアイアンになってしまう。

シンプルに直進性の高い弾道を打っていきたいのならポケットキャビティ、状況に応じた弾道の打ち分けをしたいならマッスルバックやハーフキャビティ、早く結果を出したいのならポケットキャビティや中空のやさしいモデル、自分の技術を磨きたいならキャビティやアスリート向けの中空モデルといった感じで、自分がどんなゴルフをしたいのかに合わせて選ぶことがアイアン選びを失敗しないコツだ。

鍛造(=フォージド)製法は何がいい? 鋳造のメリットは?

アイアンのヘッドには、主にふたつの製造方法がある。鍛造と鋳造だ。これらの製造方法にはそれぞれにメリットがあり、追求する性能によって使い分けられている。

鍛造

熱した金属を叩きながら成形していく製法のことで、「FORGED(フォージド)と呼ばれ、ヘッドに表記されていることが多い。素材が凝縮されるためしなやかで強度のあるヘッドが作りやすい。フォージド=軟鉄鍛造と誤解されることがあるがフォージドという言葉は鍛造製法を指した言葉であり、軟鉄以外の素材を使用した場合でも鍛造製法であればフォージドモデルとなる。

フォージドモデルのメリットは、軟鉄のような柔らかい素材を凝縮させて成形するため、非常に密度の濃いヘッドに仕上げることができ、強度を確保しながら打感をはじめとしたフィーリングのよいモデルを作れるところ。また成形した後でもロフト角やライ角などの調整がしやすいといったメリットもある。

画像: フォージド(鍛造)アイアンはネックを曲げることでロフト・ライ角の調整が可能(撮影/三木崇徳)

フォージド(鍛造)アイアンはネックを曲げることでロフト・ライ角の調整が可能(撮影/三木崇徳)

デメリットとしては、ひとつひとつのヘッドに手間がかかりコストが高くなりがちな点と複雑な形状のヘッドは作りづらいといった点がある。

鋳造

熱した金属を型に流し込んで成形していく製法のこと。「CAST(キャスト)」「LOST-WAX(ロストワックス)」と呼ばれる。鍛造製法では成形できない硬い金属や複雑な形状のヘッドを成形するのに適していて、同じヘッドを高い精度で複製することができる。細かいパーツも高い精度で成形できるため、異素材の金属を組み合わせて性能を追求した複雑で高機能なモデルに使われる。

大きなデメリットはないが、フォージドモデルと比較すると成形後の曲げ調整ができないモデルが多いといったことが挙げられる。

製造方法まとめ

これらの製造方法は、ヘッドの性能の何を重視するかによって変わってくる。打感をはじめとしたフィーリングや操作性を重視したモデルであれば鍛造になることが多く、飛距離やミスへの強さを重視するモデルであれば鋳造になることが多い。

必ずしも鍛造=上級者向けではなく、製造方法の柔軟性としては鋳造のほうが幅が広いため、アスリートゴルファーを対象とした鋳造モデルも多く存在する。

具体的なヘッドタイプで製造方法を見るとマッスルバックやキャビティは打感やフィーリングを追求するモデルが多いため鍛造が多く、ポケットキャビティや中空は飛距離や上がりやすさなど性能を追求する面もあるが、構造上の理由で鋳造になりやすい。

気を付けたいのがフォージドという刻印。ヘッドのどこか一部に鍛造製法の部分があればフォージドと名乗ることができるので、刻印されているからといってヘッドすべてが鍛造製法とは限らないので注意が必要だ。とはいえ、今では衝撃吸収材などを使うことで製造方法による性能の差はかなり小さくなっていると言える。あまり製造方法にこだわり過ぎるのも自分に合ったモデルに出合いにくくなるのであまり気にしないほうが得策かもしれない。

今流行りの飛び系アイアン! どんな仕組み? なんで飛ぶの?

昨今のアイアンセットで人気が高いのが飛距離性能を重視したいわゆる飛び系アイアン。「長い距離を短い番手で狙える」とアベレージゴルファーを中心に高い支持を得ている。この飛び系アイアンの飛びの秘訣はヘッド構造にある。

飛距離を出すにはロフト角を小さくするとボール初速を高めることができ、手っ取り早い。だが、それだけだとボールが上がりにくくなってしまう。そこでヘッドの重心を低く深くすることでロフト角が小さくてもインパクト時のロフトを大きくなるように設計。ボール初速を高めながらボールの高さを確保することで高い飛距離性能を実現させているのだ。

さらにヘッド性能だけでなく、クラブ長を長めに設定してヘッドスピードを高めやすくして極限まで飛距離を追求したタイプも存在する。とにかくアイアンでも飛ばしたい! と考えるゴルファーにはもってこいのモデルだろう。

画像: 飛距離を重視した飛び系アイアンは「飛ばしたい」というゴルファーにとって救世主になる。しかし、スピン量が減りグリーンで止まりづらいというデメリットもある(撮影/野村知也)

飛距離を重視した飛び系アイアンは「飛ばしたい」というゴルファーにとって救世主になる。しかし、スピン量が減りグリーンで止まりづらいというデメリットもある(撮影/野村知也)

しかしデメリットもある。高い飛距離性能を実現しているためボールのスピン量が減り、グリーンで止まりづらいのだ。アイアンでも飛距離が出たほうがよいケースが多いが、グリーンでボールを止められないというのは、スコアをそれなりに追求するゴルファーにとってはかなりのデメリットとなる。

ロングアイアンが苦手、絶対的な飛距離が出ないといったゴルファーにとっては大変魅力的なクラブだが、ある程度自分で飛距離が出せるゴルファーにとっては、スコアを作るにはちょっとしたコツが必要になるクラブとも言えるだろう。

飛び系アイアンに基準はないが、だいたい7番アイアンのロフトが30度以下だと一般に飛び系と呼ばれ、26度以下だと劇飛び系、ぶっ飛び系と呼ばれることが多い。逆に、スタンダードなモデルだと7番でロフト35度くらいが標準的。ただ、最近だとプロが使うモデルでも7番のロフトが31〜33度くらいがむしろ標準になりつつある。

スチール? カーボン? シャフトは素材によって何が変わる??

シャフトはどう選べばいいのだろうか。ドライバーやフェアウェイウッドといった飛距離を求められるクラブはほぼカーボンシャフト一択となっている。しかしアイアンはスチールシャフトとカーボンシャフトが存在し、純正の設定でも両方が用意されていることが多い。スチールシャフトとカーボンシャフトにはそれぞれの良さがあり、特性を生かしたシャフトを作ることでより幅広いゴルファーに対応しているのだ。

スチールシャフトのメリット

スチールシャフトのメリットは、

・ねじれに対する強さ
・しなやかなしなりが作りやすい

画像: 捻じれに強く、しなやかなしなりが作りやすいのがスチールシャフト

捻じれに強く、しなやかなしなりが作りやすいのがスチールシャフト

といった点が挙げられる。スウィング中にシャフトにかかるねじれの力に対し、素材自体の強い剛性が働いてヘッドがブレにくくなる。つまり比較的安定感の高いアイアンに仕上げやすいのだ。

さらにスチールは、強い剛性を持ちつつもしなやかさを持ち合わせているため、ゆったりとしたしなりを作るのにも適している。

カーボンシャフトのメリット

ではカーボンのメリットはなにがあるかといえば、

・軽く仕上げることができる
・設計自由度が高い

という点。軽い炭素繊維を編み込んだシートをいくつかの層にして丸めて成形するのだが、元の素材が軽いため、スチールに比べて軽量に仕上げることができる。また炭素繊維の編み方や巻き方を工夫することでしなりの調整や特性を持たせやすく、つかまりのよい、ボールの上がりやすいといった個性を強めたシャフトを作りやすいといった特徴がある。

画像: スチールに比べて軽量に仕上げることができ、設計自由度が高いのがカーボンシャフトのメリット

スチールに比べて軽量に仕上げることができ、設計自由度が高いのがカーボンシャフトのメリット

素材自体の重さの影響もあり、パワーのあるゴルファーに向けた重いモデルはスチール、パワーの無いゴルファーに向けた軽いモデルはカーボンといったイメージが強い。しかし現在では50グラム以下の超軽量モデルを除けば、アイアン用シャフトにはどちらの素材にも130グラムを越える重量級シャフト、60グラム台の軽量シャフトが存在している。重さによる分類はあまり意味がないので先入観は持たない方が良いだろう。

とはいえ、スチール特有の安定感の高い特性はパワーのあるゴルファーには向いているし、カーボンの強みである特性を付けやすい部分はボールが上がりにくいといったパワーがあまりないゴルファーにとってありがたい機能となる。

純正シャフトの設定でカーボンのモデルに軽量な仕様が多いのは、ゴルファーが持つイメージに合わせている点もあるが、そういった特性を踏まえての設定なのだ。

素材による選定の考え方として、安定してしなやかにしなるモデルを求めるならスチール。特性の強いシャフトを使用して飛距離や打ち出し角の高さなど、助けてもらいたいと考えるならカーボンという風に考えておけば間違いないだろう。

アイアンは何番から入れるのがベストなのか!?

続いては番手について考えていきたい。最近のアイアンセットは、昔と比べてセット本数が少なくなっている。これはユーティリティーやショートウッドといったアイアンのすぐ上のクラブのラインアップが充実してきていることが一因。

またもうひとつの要因として、飛び系アイアンなどの飛距離重視型モデルの登場により、ロングアイアン自体の必要性が下がってきているという点も挙げられる。

そんな中、よく話題になるのが「アイアンセットは何番までバッグに入れるのが良いのか?」という点。

この問題、結論からいうと「ひとそれぞれ」となる。

画像: アイアンは何番から入れるのが正しい?(撮影/有原裕晶)

アイアンは何番から入れるのが正しい?(撮影/有原裕晶)

あまりに乱暴な答えと感じるかもしれないが、もはやアイアンは同じ7番でも前述したようにロフトや長さがバラバラで使うゴルファーによって飛距離も弾道の高さも大きく変わってしまう。さらにユーティリティにもミドルアイアンと飛距離が同等の非常にロフトの寝たモデルも登場してきている。どのくらいのヘッドスピードを持ち、どんなアイアンを使っていて、どんなスウィングで、どんなゴルフを目指しているのか? でセッティングが大きく変わるのだ。

強いて何かの基準を作るとなれば、長めの番手のアイアンを打った時にすぐ下の番手とキャリーが変わらないのであれば、その長い番手は抜いてユーティリティやショートウッドを活用したほうがより楽にプレーできるはず。広い練習場などで確認してみると良いだろう。

できるだけ早く結果を出したい! やさしい初心者向けアイアン

ゴルフクラブは、日常生活において類似した道具がないため振り慣れる必要があり、いきなり上達するのが難しい。そんななか、初心者はどんなアイアンを選べばよいのだろうか? 将来的にプロや競技ゴルファーになることを予定しているゴルファーであれば、ある程度技術が身に付きやすいモデルを使用したほうが得策だが、楽しむのが目的のエンジョイゴルファーを目指すのであれば、技術がそれほどなくても結果につながりやすいやさしいアイアンがおすすめだ。

画像: どんなクラブがやさしい?具体的なモデルをゴルファーのレベル別に紹介(撮影/ 渡辺義孝)

どんなクラブがやさしい?具体的なモデルをゴルファーのレベル別に紹介(撮影/ 渡辺義孝)

初心者にとってアイアンに求められるやさしさとは具体的に

・打点のミスに強い
・ボールが上がりやすい
・ダフりに強い

この3点の機能が高いモデルが良いだろう。初心者のうちはスウィングの再現性が低いため、どうしても打点がばらついてしまう。そんななかで、安定して飛距離を出すためには打点がズレても安定して距離を出してくれるモデルが効果的だ。

さらにボールの高さが出やすいモデルであれば、安定したキャリーが見込めるので打点がズレてもより大きなミスになりにくいというわけだ。またダフりは、大きく飛距離を落とす致命的なミス。これを軽減できればより安定したアイアンショットが期待できる。

では具体的にどんなモデルが良いかというと

・PING G425 アイアン
・テーラーメイド SIM2 MAX アイアン
・XXIO11 アイアン

画像: PING「425 アイアン」

PING「425 アイアン」

などが候補になるだろう。構造は打点のミスに強いヘッドを作れるポケットキャビティか中空のモデルで、ダフリのミスを軽減してくれる幅の広いソールを搭載している。初心者におすすめするポイントとしてはどれも極端に飛距離を追求していないという点。飛距離を追求したいわゆる飛び系アイアンはミスに強いモデルではあるが、上手く打てた時とミスした時の飛距離の差が大きくなりやすいのだ。

安定して100を切れるようになったら……中級者向けアイアン

めったに100を叩かなくはなったけど、90切りはなかなかできない。そんなゴルファーは多いのではないだろうか。ここまで到達できれば立派な中級者。ここから脱却するにはクラブを見直す必要があるだろう。ただ楽しくプレーして結果的に良いスコアで回りたいというゴルファーは現在のクラブを使いつつ、経験を積むか、ミスに強い初心者向けのモデルがおすすめだ。しかしさらにレベルアップを目指すのであれば、スウィングスキルが身に付きやすく、なおかつ結果にもつながりやすいモデルをおすすめしたい。

画像: SRIXON「ZX5」

SRIXON「ZX5」

具体的にどんな性能を持ったモデルかというと

・適度な操作性
・打点のミスに強い
・極端な補正能力を持たない

打点のミスへの強さは腕前関係なく欲しい機能だが、そこに強いつかまりや極端なボールの上がりやすいモデルなどを選んでしまうと、ミスしたときになぜ今のような球が飛んでいったのか? が判断しづらくなる。スウィングスキルを高めるためにもミスの幅を軽減しつつも、元のミスを消さない適度なやさしさのモデルを使うとよいだろう。ボールを操作するという技術は上級者になるために必須な部分。そのためにもある程度操作できるモデルを選んでおきたいところだ。

画像: キャロウェイ「APEX」

キャロウェイ「APEX」

具体的なモデルは

・SRIXON ZX5
・キャロウェイ APEX
・PRGR 02
・PING i210

構造はキャビティ、もしくはあまり重心を深く設定していないポケットキャビティを採用しているモデルが中級者にマッチすることが多い。どれも打点のミスに強く、それでいて極端な補正能力を持たないのでそれなりにテクニックが付き、スコアが出始めても使い続けることができるだろう。

弾道イメージを具現化してくれる上級者向けアイアン

安定して80台前半でプレーでき、たまに70台が出るようになればもう立派な上級者だ。もう一皮むけたいというゴルファーには、緻密なボールコントロールを可能にする操作性を最優先にしたモデルをおすすめしたい。操作性を高めたモデルは、プレーヤーのスキルに合わせた弾道が出やすいため予想外のミスになりにくいメリットがある。

具体的な性能としては

・操作性が高い
・ボールコンタクトがしやすい
・ミスした時に飛び過ぎない

画像: SRIXON「ZX7」

SRIXON「ZX7」

安定して良いスコアでプレーするには、毎回変わるライから的確な判断と安定したボールコンタクトが重要になる。できるだけクリーンにボールを捉えるためにはソール幅が狭めでヘッドが比較的小ぶりなシャープなモデルが好ましい。ピンをシビアに攻めていくためにも最低限の操作性は必須だ。また上級者にはある程度ミスも想定しながらのプレーが要求される。ミスした時に想定範囲外まで飛んでいかないようにするためにも飛び過ぎるモデルは選ばないほうが良いだろう。

具体的なモデルは

・ミズノプロ 520
・SRIXON ZX7
・タイトリスト T100
・テーラーメイド P770

画像: テーラーメイド「P770」

テーラーメイド「P770」

マッスルバックは基本的にすべてのモデルがこのジャンルに当てはまる。最近はテクノロジーを駆使した中空構造でもこのジャンルに当てはまるモデルが出てきている。こういったモデルの中でも操作性極振り仕様、やや直進性を高めた仕様と個性が分かれているので、自分のプレースタイルに合わせて選ぶと良いだろう。

アイアンだって飛距離命! 飛び系アイアン

アイアンのジャンルの中でいまもっとも注目されているのが飛距離性能を重視した飛び系アイアンだろう。いつもより短い番手でグリーンを狙えるとアベレージゴルファーを中心に人気を博している。

飛び系アイアンの飛距離の秘密は、ロフトを立てつつ、重心を深く低く設計することで高いボール初速と高い打ち出し角を両立していること。いわゆる高弾道低スピンのボールをアイアンでも実現させることで高い飛距離性能を実現させているのだ。さらに一部のモデルでは一般的なモデルより長く設計することでヘッドスピードを高めて飛距離性能を高めているモデルもある。

飛び系アイアンの特徴は

・高い飛距離性能
・打点のミスに強い
・ダフリに強い

画像: ヤマハ 「インプレスUD+2」(撮影/有原裕晶)

ヤマハ 「インプレスUD+2」(撮影/有原裕晶)

どのモデルも安定して飛距離を出すため基本的に打点のミスに強い設計になっており、低く深い重心を追求するために結果的にソール幅が広くなっていてダフりにつよい設計になっている。飛び系アイアンは、飛距離が出ないゴルファーにとっては非常に有効であるし、ロングアイアンに強い苦手意識を持っているゴルファーにも効果的だろう。

具体的なモデルは

・ヤマハ インプレスUD+2
・マジェスティゴルフ マルマンシャトルゴールド
・XXIO クロス

画像: ダンロップ「ゼクシオ クロス」

ダンロップ「ゼクシオ クロス」

上記のモデルは最大限に飛距離性能を追求し、クラブ長も長い設定になっている。これら以外にもここまではないが、飛距離を追求したモデルは多数存在している。

飛距離が出るメリットは長い距離を短い番手で狙える心理的安心感だろう。距離によるプレッシャーを感じるゴルファーにとっては試す価値のあるジャンルだ。

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