9月3日から3日間の予定で開催される「ゴルフ5レディストーナメント」。プロゴルファー・中村修が今週注目したのは、先週の「ニトリレディス」で自己最高位の3位タイでフィニッシュした山路晶。ドライビングディスタンス3位のスウィングを解説。

山路晶選手は畑岡奈紗、渋野日向子選手と同じ98年度生まれの「黄金世代」の選手の一人。2019年のプロテストに合格していますが、プレッシャーのかかる最終日に66とスコアを伸ばす、プロ向きの気質を持っています。

そのストロングポイントはなんといってもその飛距離です。現在ドライビングディスタンスのランキングでは254.6ヤードで3位にランクインしていますが、間近で見ると迫力あるスウィングに圧倒されます。飛距離をアドバンテージに攻めるプレースタイルでまだ粗削りな面もありますがが、少しづつ形になって来ているようです。そのスウィングを見てみましょう。

画像: 「ニトリレディス」で自己最高位の3位タイでフィニッシュした山路晶(写真は2021年のニトリレディス 写真/姉崎正)

「ニトリレディス」で自己最高位の3位タイでフィニッシュした山路晶(写真は2021年のニトリレディス 写真/姉崎正)

画像A左のトップの位置を見るとシャフトが地面と水平にはならないコンパクトなトップが特徴です。そこから背中をターゲットに向けたまま左に踏み込む動作が確認できますが、左右の頭の高さを比べて見ても切り返しで沈み込んでいることが見て取れます。

クラブはほとんど動かずに体はダウンスウィングに入るこの動作がトップでの間を生み、体の力を使って飛距離に結びつける予備動作になっています。

画像: 画像A 頭の高さが沈み込むように前傾を深くなるように切り返すことでトップでの間を作り大きな回転力へと変換する(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

画像A 頭の高さが沈み込むように前傾を深くなるように切り返すことでトップでの間を作り大きな回転力へと変換する(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

画像Bでは同じ位置を後方から見てみましょう。右わきが体から離れずひじは地面を向いていて、そのことによって腕が上に上がらずにトップの位置がコンパクトになっています(画像B左)。

切り返し(画像B右)ではトップよりも前傾角が深くなり地面を踏みしめるようにグッと沈み込んでいます。腕の上下運動を使わずに体幹部のねじりを使って巻き戻すように切り返しているこの動きからは、体の強さを感じさせます。

画像: 画像B 右わきが締まってひじが地面を向くことでコンパクトトップを作る(左)、インパクトに向けて大きな回転力を得るために地面を踏み込んで骨盤の角度を起こさずに切り返す(右)(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

画像B 右わきが締まってひじが地面を向くことでコンパクトトップを作る(左)、インパクトに向けて大きな回転力を得るために地面を踏み込んで骨盤の角度を起こさずに切り返す(右)(写真は2021年のパナソニックオープンレディース)

画像Cはインパクトを正面と後方からとらえた写真を並べたもの。左の後方から画像を見ると、インパクトではおへそがターゲットを向くくらい思い切って体を回転させていることがわかります。

正面からの右の画像でもおヘソがターゲットを向くくらいしっかりと下半身を使って打っていることががわかりますね。切り返し以降、大きく回転力を使って飛ばしていることが見て取れます。

画像: 画像C 右体側の側屈、右ひじの曲がり、おへそターゲットに向くくらいの回転量を飛ばしのエネルギーに変換する(写真は2021年パナソニックオープンレディース(左)とニチレイレディス(右)写真/大澤進二)

画像C 右体側の側屈、右ひじの曲がり、おへそターゲットに向くくらいの回転量を飛ばしのエネルギーに変換する(写真は2021年パナソニックオープンレディース(左)とニチレイレディス(右)写真/大澤進二)

山路選手のように切り返しでいきなり打ちにいくのではなく、一度沈み込んでから体を回転させる意識を持つと、腕と体がバラバラにならずにしっかりとボールにエネルギーを伝えることができます。この切り返しのテンポこそ山路選手の飛距離の源であり、スウィングを安定させるポイントになっています。

5月の「リゾートトラスト」の第2ラウンドでは国内女子ツアー史上初の前半のハーフに2度のホールインワンを達成するも予選落ちに終わるという珍記録も話題になりました。しかしここ4試合はしっかりと予選を通過し上位で戦う回数が徐々に増えてきています。シード権獲得と初優勝が手の届くところまで来ているのは間違いないと思います。残りのシーズンで新たな黄金世代の優勝者に名乗りを挙げることを期待しています。

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