年間50試合を開催し43人の優勝者を輩出したPGAツアー20-21年シーズン。のべ641人がトロフィーを目指し14試合がプレーオフにもつれ込む実力伯仲のツアーで誕生した記録の数々を紹介しよう。

シーズン最長ドライブはリー・ウェストウッドの425ヤード

コース内外でさまざまな話題を提供してくれたブライソン・デシャンボーがツアーを盛り上げた主役のひとりであることは間違いない。昨年9月に行われた全米オープンでの彼の勝利を忘れがちだが誰よりも遠くに飛ばす猛烈な破壊力で「ゴルフが変わった」とベテランたちにいわしめた「コースをねじ伏せて勝つ」スタイルは圧巻だった。

そんな彼が打ち立てた記録がドライビングディスタンス史上最長の323.7ヤード。コロナによるツアー中断を終え10キロ以上増量し超人ハルクのような体で飛距離をぐいぐい伸ばした昨年は「平均320ヤードを目指している」と語っていたがシーズン終了時点では目標を上回る数字を叩き出した。

画像: 2020-21シーズンの平均飛距離1位はブライソン・デシャンボーの323.7ヤード(写真は2021年の全米オープン 撮影/Blue Sky Photos)

2020-21シーズンの平均飛距離1位はブライソン・デシャンボーの323.7ヤード(写真は2021年の全米オープン 撮影/Blue Sky Photos)

2勝目を挙げた今年3月のアーノルド・パーマー招待ではこれまで6番パー5のティショットで左の池を迂回せず目の前の池越えを狙った選手はいなかった。だがデシャンボーは巨大な池をものともしないビッグドライブを放ちゴルフファンの度肝を抜いた。

しかもその試合ではフィールドの平均スコアが75.49という難コンディションのなか71のベストスコアをマーク。余裕の勝利をもぎ取った。

デシャンボーの飛距離のアドバンテージはドライビングディスタンス以外でも数字に表れており、ストローク・ゲインド・オフ・ザ・ティ(ティショットのスコアへの貢献度)は1.162で部門別ランキング1位。

パー5でバーディよりも良いスコアで上がった確率も59.1パーセントでトップ。パー5の6割はバーディもしくはイーグルを奪っているということ。さらにイーグル奪取率もデシャンボーが1位だった。

しかし意外なことにシーズン最長ドライブを記録したのはデシャンボーではなくイングランドの大ベテラン、リー・ウェストウッド。AT&Tバイネルソン3日目にマークした425ヤードがシーズンの最長不倒である。

平均スコアナンバー1はジョン・ラーム。世界ランク1位の彼はまた15試合でトップテン入りを果たした史上4人目のプレーヤーとなった。ちなみに過去の1シーズントップテン15回以上は99年&00年のタイガー、1980年のトム・ワトソン、15年&16年のダスティン・ジョンソン。

平均パット1位はキャメロン・スミス、サンドセーブナンバー1はブルックス・ケプカ、ストローク・ゲインド・アラウンド・ザ・グリーン(アプローチナンバー1)部門ではコリン・モリカワが1位だった。

16日からは早くも新シーズンがスタートする。今季はどんな記録が飛び出すのか? デシャンボーがどこまで飛距離を伸ばすかも注目だ。

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