9月30日から4日間の予定で開催される「日本女子オープンゴルフ選手権」。プロゴルファー・中村修が注目したのは、5年前のリベンジ、そして今季2勝目を狙う堀琴音。そのスウィングを解説。

今年待望の初優勝を挙げて復活した

堀琴音選手は、2014年のプロテストに合格すると翌年からシード権を獲得し2016年には7000万円を越える賞金を獲得。賞金ランク11位と躍進します。その年の「日本女子オープン」の会場となったのが今大会と同じ烏山城CCでした。

画像: 9月30日から開催予定の「日本女子オープンゴルフ選手権」の注目選手に中村が挙げたのは堀琴音(写真は2021年のアースモンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

9月30日から開催予定の「日本女子オープンゴルフ選手権」の注目選手に中村が挙げたのは堀琴音(写真は2021年のアースモンダミンカップ 写真/岡沢裕行)

堀選手は当時アマチュアで17歳の畑岡奈紗選手との優勝争いに敗れ涙を飲みました。その後の畑岡選手の活躍を見れば勝つべくして勝ったタイトルだったとは思いますが、最終ホールまでもつれた優勝争いの末敗れた悔しさは、プロとして相当なものがあったはずです。

その後2017年を最後にシード権を手放しますが、森守洋コーチに師事し徐々に調子を取り戻すと、今季の「ニッポンハムレディスクラシック」で初優勝を挙げ、7回のトップテンを記録するなど賞金ランク25位と復活しています。今大会には強い思いで望んでいるのではないでしょうか。

シーズン開幕前にそれまでの持ち球のドローからフェードに球筋を変えたというスウィングを見てみましょう。

画像Aの左のアドレスでは、背中から腰のラインが真っすぐで前傾角の浅いやや立ち気味で両腕を自然に下ろした位置で構えています。そこからテークバックではアップライトに振り上げていきます。画像A右のトップで右わきは空き、手が頭よりも高い位置にありますが、どちらもまったく問題ありません。その理由は切り返し以降の画像Bを見ながら説明します。

画像: 画像A やや立ち気味のアドレス(左)から手元が頭よりも高いアップライトなトップを取る(右)(写真は2021年のニッポンハムレディスクラシック 写真/岡沢裕行)

画像A やや立ち気味のアドレス(左)から手元が頭よりも高いアップライトなトップを取る(右)(写真は2021年のニッポンハムレディスクラシック 写真/岡沢裕行)

画像Bを見てください。トップから絶妙な間を取りながら切り返すと、スペースのあった右わきは締まりやや背中側に位置して、カット軌道になっていません。

画像: 画像B ダウンとインパクトでシャフトが同じ面の上にあり、高い位置から低いインパクトへとフェードヒッターらしいインパクト(右)(写真は2021年のニッポンハムレディスクラシック 写真/岡沢裕行)

画像B ダウンとインパクトでシャフトが同じ面の上にあり、高い位置から低いインパクトへとフェードヒッターらしいインパクト(右)(写真は2021年のニッポンハムレディスクラシック 写真/岡沢裕行)

画像Bの左右を見比べると、インパクトにかけて手元がやや高い位置から低い位置に入っているのもわかりますが、これはフェードヒッターの特徴でもあります。

クラブの動きに注目すると、シャフトの角度が1枚の面の上を滑るように動いていて、その面がほんの少しターゲットラインよりも左に向いています。そのことによってボールを潰すことができ、アイアンやユーティリティではダウンブローで打てることにつながります。スピンも入りますし、コントロール性も高まります。

技術的にもメンタル的にも成長し復活を果たした堀選手。5年前と同じ舞台でどんなプレーを見せてくれるのでしょうか。注目していきましょう。

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