ゴルフダイジェスト社の中年男性社員、通称「オヤジゴルファー」が注目ギアをお散歩気分でのんびりテスト。今回は、月刊ゴルフダイジェスト編集部が企画した「ワンロフトアイアン」をテストした!

ワンロフトアイアンって、なんだ!?

雑誌「月刊ゴルフダイジェスト」の商品企画として「ワンロフトアイアン」が発売されたと聞いたとき、私は思った。「なにを言っているんだ」と。

ワンレングスアイアンなら話はわかる。7番とか8番アイアンの長さを基準に、5番からピッチングまでを同じ長さで統一。長さが同じであることで振りやすさが揃い、ミスショットが減る。実に納得がいく。

画像: ワンロフトアイアンって一体なんだ?

ワンロフトアイアンって一体なんだ?

しかしワンロフトって。仮に7番が30度なら、5番も30度、ピッチングも30度ってこと? 30度のピッチングウェッジって、一体何ヤード飛ぶんだよ! と思ったのだが違った。誤解だった。ワンロフトアイアンとは、「5番、6番、7番のロフトが同じで、あとは普通」のアイアンのことだったのだ。

こう書いても、読者のみなさんは「なにを言っているんだ」と思うかも知れないのでスペックを記そう。こんな感じだ。

PW:45度(35.5インチ)
9番:40度(36インチ)
8番:36度(36.5インチ)
7番:32度(37インチ)
6番:32度(37.5インチ)
5番:32度(38インチ)

一見書き間違いみたいだが、実際に7番、6番、5番のロフトが同じ「32度」なのだ。8番以降はロフトが段階的に寝ていく通常と同じ設定になっている。

画像: これがワンロフトアイアン。正式名称は「藤本技工 ワンロフトアイアン FG ONE」

これがワンロフトアイアン。正式名称は「藤本技工 ワンロフトアイアン FG ONE」

次にみなさんはこう思うはずだ。「これになんの意味があるんだよ」と。わかる。私もそう思った。長さが同じワンレングスならば打ちやすさが変わらないというわかりやすいメリットが想像できる。しかし、ロフトが同じだとなにがいいんだろう……? それに、長さが半インチずつズレるだけで飛距離の階段はできるのだろうか?

ワンロフトアイアンの飛距離を計測してみた

わからないし気になるのでインドア練習場に持ち込んで、トラックマンで数値を計測してみることにした。ちなみに私・オヤジゴルファーは43歳男性でアベレージスコアは90台、ヘッドスピードは40ちょっとのごくごく平均的なゴルファーだ。シャフトはN.S.PRO950GHのSシャフト。3球ずつを打って、平均飛距離を出してみた。

まずはピッチングから8番までを見ていこう。こんな感じの数字になった。

PW:114.5Y(高さ20.6Y、スピン量7780rpm)
9番:128.7Y(高さ20.4Y、スピン量6293rpm)
8番:141.5Y(高さ22.6Y、スピン量6143rpm)

ここまでは普通に長さもロフトもフローしているので当たり前といえば当たり前なのだが、およそ13ヤード前後ピッチでキレイに飛距離の階段ができた。弾道も高いしスピンもしっかり入っていて、いい数値。そしてロフトがストロングでないのに十分飛んでる。

このアイアンを作っているのは知る人ぞ知る兵庫県姫路市の“アイアンの故郷”市川町の藤本技工。アイアン作りには定評があるだけに、うーんとうならされるようないいアイアンだ。実は私は同社のアイアンを一時期愛用していたのだが、やっぱりいいなフジモトのアイアン。バックフェース下部の肉厚になった部分は中空構造になっているそうで、それが弾きの良さに直結しているようだ。

画像: 5番アイアンで打った一打。球筋はごく軽いフェードで、とにかく球が高い!

5番アイアンで打った一打。球筋はごく軽いフェードで、とにかく球が高い!

ただ、テストはここからが本番だ。7番、6番、5番と長さは半インチずつ長くなっていくが、ロフトは同じ32度である。果たして飛距離の階段はできるのか!? ……っていうかこの手の試打企画で「飛距離の階段ができませんでした」という結果は正直キツい! とはいえ商品はぶっちゃけベースで紹介したい……! 出てくれ、結果! と悩める中年男性が試打したところ以下のような結果が出た。

7番:153.1Y(高さ22.4Y、スピン量6808rpm)
6番:163.7Y(高さ25.3Y、スピン量6809rpm)
5番:173.8Y(高さ24.7Y、スピン量5700rpm)

個人的には驚きの結果だ。ピッチングから7番にかけての13ヤード前後ピッチよりは少し飛距離差が詰まり、約10ヤードピッチとなってはいるものの、飛距離の階段はしっかりとできている。

そして、さらに驚くべきは弾道の「高さ」だ。なんと、すべての番手のなかで6番が一番高く、次いで5番の弾道が高い。めちゃくちゃ高弾道なのだ。

5番アイアンのロフトは通常であれば24度くらいだろうか。球が上がらないわけですよ私みたいな中年ゴルファーの場合。若いころは4番アイアンなんかもバッグに入っていた気がするが、気がつけば5番がしんどい。6番も正直しんどい。

画像: 5番、6番、7番が同ロフト。そして「顔」もほぼ同じ!

5番、6番、7番が同ロフト。そして「顔」もほぼ同じ!

しんどいというか、球が上がりきらないからグリーンに残ってくれないのだ。5番で打ったボールがグリーンに着弾したのに転がって奥にこぼれるという悲しい景色を何度も私は見てきた。グリーン面からボールが消える瞬間って、なんであんなに悲しいんでしょうね。話がズレてるのは知ってる。

このワンロフトアイアンの試打結果から言えることは、ワンロフトな分飛距離がほんのわずかに(1〜2ヤード?)落ちるかわりに、弾道がめちゃくちゃ高くなる、ということだ。数字だけ見るとデメリットはわずかでメリットは大きいような印象を受ける。6番はともかく5番もバシバシナイスショットが打ててしまったし。(私は普段5番アイアンでナイスショット連発とかできません)

ワンロフトアイアンを実際にコースで打ってみた

では、実使用したらどうか。ここまでくるとコースでも打ちたい欲が出てきたので、いつもお邪魔する川口市浮間ゴルフ場に持ち込み、9ホールをプレー。すべてのティショットで5番、もしくは6番アイアンを使用してみた。その結果、私はこういった結論に至った。

ワンロフトアイアンの5番と6番アイアンは、「めちゃくちゃやさしいアイアン型ユーティリティである」というものだ。とにかく弾道が高かったんですよ、この2番手。インパクト後、5番アイアンならこのあたりかな〜と空中に目線をやるとそこにボールはなく、想定の2段階くらい上を飛んでいる。そして非常に打ちやすい。

画像: 5番、6番はユーティリティ感覚で打てます

5番、6番はユーティリティ感覚で打てます

そこで私は思った。「この打ちやすさ……まるでユーティリティだ!」と。「じゃあユーティリティを使えばいいじゃん」と思われるかもしれないが、そもそもロフト32度のユーティリティはなかなかないし、このワンロフトアイアンの場合おそろしいことに「顔は7番アイアン」なのだ! そのことで構えやすさも抜群。 

ゴルフを熱心にやる方なら「顔が7番アイアンで弾道と打ちやすさはユーティリティで飛距離は5番アイアン」というクラブの使いやすさがイメージできるはず。これはありそうでなかった。しかも球の高さは9番アイアン(以上?)なんですよ。

コースで実使用したワンロフトアイアンはそんなアイアンだった。最初にワンロフトっていうコンセプトに対して「なにを言っているんだ?」とか言っちゃってスミマセン。恐れ入りました。

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