10月29日から3日間の予定で開催される「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」。プロゴルファー・中村修が注目したのは、前週を5位タイで終えた宮田成華。シード権獲得を目指すスウィングを解説。

前週の「マスターズGCレディース」の最終日の最終ホール、値千金のバーディ締めで5位タイで終えた宮田成華選手。900万円余りを積み上げ獲得賞金は2700万円を越え、一気に賞金ランク53位へとランクアップしました。

出場資格が絞られる最終戦のリコーカップを除いて、残り4試合で決まるシード権争いからも目が離せない状況になって来ています。2019年のシード権獲得ラインは2400万円ほどでしたが今季はコロナの影響でシーズンが統合されたこともあり、50位の獲得ラインは現在3000万円といったところ。残り4試合が終わると恐らく3400万円程度が最終的なラインになるのでは、というのが大方の予想になっています。

画像: シード権獲得を目指す宮田成華(写真は2021年の楽天スーパーレディース 写真/大澤進二)

シード権獲得を目指す宮田成華(写真は2021年の楽天スーパーレディース 写真/大澤進二)

2度のリランキングを潜り抜け残り4試合の出場権も獲得している宮田選手ですが、これまで31試合を戦いFWキープ率は64%(62位)、パーオン率71.35%(15位)、ドライビングディスタンス245.20ヤード(11位)、平均パット数30.1566(68位)。前週のスタッツを見るとFWキープ率75%(全体の27位)、パーオン率77.7%(全体の4位)へと大きく改善されています。

2日目の6番パー4で+4のダブルパーがある中で、そこから立て直し5位タイでフィニッシュしたことは大きな自信になったことでしょう。では、そのスウィングを見てみましょう。

宮田選手はドライビングディスタンス11位と飛距離のあるプレーヤーです。深いトップから(画像A左)、スウィング軸をセンターに置きながら左へ踏み込み、ターゲット方向に体が流れることなく、しっかりと叩けるスウィングを実現しています。その源はボールに到達するまでのスウィング弧の右側でヘッドスピードを最大に加速できる切り返しにあると言っていいでしょう。

画像: 画像A 深いトップからボールよりも右側で加速させる切り返しが飛距離の源(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

画像A 深いトップからボールよりも右側で加速させる切り返しが飛距離の源(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

そして、インパクトでは左手の甲がターゲット方向を向きわずかに左腕が外側に回る「回外」していることでフェースをスクェアに戻し方向性のよさを確保しています(画像B)。

画像: 画像B ビハインド・ザ・ボールを守り大きく長いフォローで飛距離と方向性を確保する(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

画像B ビハインド・ザ・ボールを守り大きく長いフォローで飛距離と方向性を確保する(写真は2021年のニチレイレディス 写真/大澤進二)

7月からコーチを務める黒宮幹仁コーチに話を聞きました。

「少しアウトサイドイン軌道が強かったので、トップ位置で止めて体の動き出す順番を意識しながら振るドリルをやったりと、シーズン中なので大きな改造ではないのですが、もともと持っているポテンシャルが高いのもあり、スウィング改造の成果が少しずつ出て来ています」

シード獲得には確実に予選を通過し少しでも賞金を積み重ねることが必須となります。今週の宮田成華選手に注目していきましょう。

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