10月29日から3日間の予定で開催される「樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメント」。プロゴルファー・中村修が注目したのは、賞金女王を狙う小祝さくら。渋野日向子と一緒に行った練習ラウンドを現地からレポート。

目下賞金ランク3位の小祝さくら選手は20年に1勝とベスト10フィニッシュが5回と抜群の安定感を示しました。さらに21年の開幕戦を制し1週おいて2勝目、その後もベスト5フィニッシュを続けました。夏場には2週連続優勝を挙げ順調に賞金を積み重ねていましたが、後半戦に向かうとショットの乱れから調子を崩し2試合で予選落ちを喫していました。しかし、2週間前の「スタンレーレディス」の初日では、前半を1イーグル5バーディの29と爆発し、復調の兆しを見せています。

画像: 賞金女王を目指す小祝さくらは復調の兆し(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

賞金女王を目指す小祝さくらは復調の兆し(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

今週は、賞金ランク1位の稲見萌寧選手が故障のため欠場していますので、少しでも差を詰めておきたいところですが、先週の高額賞金大会を含めて2週連続優勝で制した古江彩佳選手が一気に2位に浮上してきましたので、最終戦のリコーカップまで今大会を入れて5試合は賞金女王争いから目が離せない状況になっています。

練習ラウンドの小祝選手はショットがかなり復調しているように感じられました。調子の悪かった週は特にドライバーで予期せぬボールが出てスコアメイクに苦しんでいましたが、スウィングのテンポやタイミングが安定していましたし、弾道も想定内の範囲におさまっていました。速くて傾斜のあるグリーンに対して、アプローチやパットを入念にチェックしていましたので、調子を上げて上位で戦う姿が見られるのではないでしょうか。

画像: 練習ラウンドを共にした渋野日向子(左)と小祝さくら(右)(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

練習ラウンドを共にした渋野日向子(左)と小祝さくら(右)(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

一方の渋野日向子選手はというと、3週前の「スタンレーレディス」で約2年ぶりの優勝を果たすと翌週の「富士通レディース」では好調を維持していましたが、1打差でプレーオフに残れずに3位で終えていました。ところが前週は初日に78を叩いたことが響き予選落ちに終わっていましたが、今日の練習ラウンドでは元気な姿でショットも好調時に戻っているように見えました。今週は、ベテランの佐々木裕史プロキャディと初タッグを組んで臨んでいて、ティーショットがフェアにウェイに飛んでも、ボールをラフに移動しラフからのショットで距離感やグリーンでの転がり具合をチェックして、お互いのフィーリングをすり合わせる作業を進めていました。

画像: 渋野日向子は前週の予選落ちから復調してきた様子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

渋野日向子は前週の予選落ちから復調してきた様子(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

昨年は海外転戦からの復帰戦となった今大会でしたが、初日にホールインワンを決めるも「ホールインワンをすると予選落ちする」というジンクスを打ち破れず予選落ち。練習ラウンド後の会見では「コースがかなり難しく、総合力が大事になる。ここで結果を出せたら自信になる」と話し、グリーンの傾斜とスピードに警戒しながら練習ラウンドでチェックしていましたので、今週は上位で戦う姿に期待したいところです。

画像: 初タッグを組む佐々木裕史キャディ(左)と渋野日向子(右)(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

初タッグを組む佐々木裕史キャディ(左)と渋野日向子(右)(写真は2021年の樋口久子三菱電機レディス)

会場となる武蔵丘GCは、フェアフェイは広くグリーンは砲台でグリーン回りのアプローチが難しいのですが、何といっても普段から10.5フィートはあるという傾斜のある高速グリーンが特徴で、月曜日のマンデートーナメントではグリーンが硬く速かったという情報がキャディの間でも話題になっていました。今日は風も強く週末にかけて速さを増していくことが予想されますので、ピンに対してバーディエリアにボールを措くことが要求されます。

昨年は、西村優菜選手がタッグを組んだ小谷健太プロキャディと最終日の後半に5つのバーディを奪って逆転で初優勝を挙げましたが、今年も同じタッグで連覇を狙っているので怖い存在になりそうです。引き続き初日の様子を現地からレポートでお届けします。

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