本日発表となったキャロウェイの2022年ニューモデル「ローグ ST」シリーズ。そのドライバーはいったいどんな性能? 「ローグ ST MAX」「ローグ ST MAX LS」「ローグ ST MAX D」の3機種を、プロゴルファー・中村修がさっそく試打して確かめた!

2018年以来4年振りの「ローグ」シリーズが登場

本日発表されたばかりのキャロウェイ2022年モデル「ローグ ST」シリーズ。ローグブランドとしてはじつに4年振りの、2代目となるモデルが登場した。

2018年に発売された初代「ローグ」と言えば、2017年発売に発売され好評を博し今なお名器として名高い「GBB エピック」シリーズを超えるモデルとして制作され、当時『エピックを超えなければ、出す意味なんてない』という強烈なコピーも話題となったが、奇しくも現行の2021年モデルも「エピック」シリーズ。そのネーミングからも“前作超え”の気概が伺えるところだ。

ローグSTのドライバーに関しては「ローグ ST MAX」、「ローグ ST MAX LS」、「ローグ ST MAX D」、「ローグ ST MAX FAST」の4モデルがラインナップ。では前作から進化した点はどこにあるのか、まずは4モデルのテクノロジーから見ていこう。

画像: キャロウェイ「ローグ ST MAX」

キャロウェイ「ローグ ST MAX」

まず外観で目を引くソール後方の金色のパーツは、新搭載の「タングステン・スピードカートリッジ」。その名の通りタングステンウェート(ローグ ST MAX、ローグ ST MAX LSは約11グラム、ローグ ST MAX D、ローグ ST MAX FASTは約8グラム)をヘッド最後方に配することで、さらに高慣性モーメント化。オフセンターヒット時のボール初速の安定化に貢献しているという。

また、ヘッドのフレームが1ピース成型となったのも大きな変更点。これにより、ヘッド全体の歪みが抑制され、ボールスピードも高められているという。クラウンはカーボン製で、前作とは違いマット仕上げに。ソールもトウ側とヒール側にカーボンパーツがそれぞれ採用され、重心設計の最適化にひと役買っている。

画像: フレームは1ピース成型に。クラウンとソールの一部はカーボン製となっている

フレームは1ピース成型に。クラウンとソールの一部はカーボン製となっている

フェース裏に搭載されたAI設計の「ジェイルブレイク AI スピードフレーム」も前作から進化しており、ヘッド下部の剛性を高め、ボール初速をよりアップさせているという。もちろんフェースもモデル別にAI設計されているのも前作同様だ。

高初速で飛ばす「ローグ ST MAX」

ではモデル別に、プロゴルファー・中村修のインプレッションも交えつつ詳しく見ていこう。まずは「ローグ ST MAX」。やさしく真っすぐ飛ばす、がコンセプトのモデルとのことだが、中村の見た目の評価はどうだろうか。

「クラウン後方の形状を見ると、ちょうどフェースの芯の後方辺りが曲線の頂点になっていて、やさしさを感じる形状です。今回試打するのはロフト9度のモデルで、まあまあロフトが立っていながらも投影面積は大きくて、シャローなので球が上がってくれてつかまえてくれるイメージが湧いてきます。クラウンがマットな仕上がりなので、前作と比べてより精悍な顔つきに見えますね」(中村、以下同)

ではさっそく「ローグ ST MAX」の試打結果の平均値を見てみよう。なお、ヘッドはロフト9度のモデル、シャフトはフジクラと共同開発のオリジナルモデル「ベンタス5 for キャロウェイ」の50グラム台Sフレックスと組み合わせて行った。

【中村のローグ ST MAXの試打結果】
HS46.2m/s キャリー253.9Y トータル285.6Y 打ち出し角12.9度 ボール初速68.9m/s スピン量2293.3rpm

「打感は軟らかく、打球音もとくにカキンという金属音はしませんね。つかまり過ぎもしない、いい具合のつかまり度合いです。データを見ていくと、とくに目を引くのがヘッドスピードに対してボール初速がかなり高いこと。何球か打ちましたが、ミート率は1.49から最大値である1.50しか出なかったですね。この初速性能はマーベリックやエピックシリーズからより進化させてきてるな感じます。これはかなりすごいですよ」

また、ミスヒットにも強く「少し曲がったかなという当たりでも、曲がり幅は思ったよりも少ないですね。とくにフェース下めのヒットに強い感じがしました」という。とはいえやはり衝撃的だったのは初速性能。中村曰く「何球打っても高初速」と高い評価だった。

低スピンで飛ばす「ローグ ST MAX LS」

続いては「ローグ ST MAX LS」。モデル名の通りLS=ロースピン仕様で、より曲がりも少なく球の吹き上がりも減少。スピンレスでさらにランも稼いで飛ばすモデルとなっている。見た目については「明らかに『ローグ ST MAX』とは顔つきが違いますね」という。

「構えてみると、『ローグ ST MAX』よりも投影面積が少し小さく、ヘッド全体が少し締まっているので、より精悍で、ロフトも立って見えますね。バルジ・ロールも少なめでほぼストレート。しっかりと強い球で飛ばしてくれそうです」

画像: キャロウェイ「ローグ ST MAX LS」

キャロウェイ「ローグ ST MAX LS」

では『ローグ ST MAX LS』の試打結果の平均値を見てみよう。ヘッドはロフト9度のモデル、シャフトは三菱ケミカルと共同開発のオリジナルモデル「テンセイ55 for キャロウェイ」の50グラム台Sフレックスと組み合わせて行った。

【中村のローグ ST MAX LSの試打結果】
HS46.1m/s キャリー255.8Y トータル285.9Y 打ち出し角13.6度 ボール初速68.8m/s スピン量2035rpm

「シャフトの違いもあるかと思いますが、インパクトでしっかりとボールを押し込んでいる感触が伝わってきますね。しっかりつかまりつつ、『ローグ ST MAX』より平均で300回転ほどスピン量が減りました。結果、より真っすぐ飛んでいますね。しっかり高さも出ています」

そして初速性能の高さについては「ローグ ST MAX」と同様。「ヘッドスピードを落として打ってみても、ちゃんと初速が出てくれるドライバーですね。速く振れないと反応してくれない、ということはなさそうです」とのことだ。

ドローバイアス設計の「ローグ ST MAX D」

そして3モデルめが「ローグ ST MAX D」。モデル名のDはドローバイアスを指しており、つかまりのよいモデルであることが伺える。

画像: キャロウェイ「ローグ ST MAX D」

キャロウェイ「ローグ ST MAX D」

見た目については「顔つきや形状は『ローグ ST MAX』とそれほど違いはなさそうですが、ソールを見るとネック側に約2グラムのスクリューウェートが搭載されていて、ボールを逃がさず飛ばしてくれそうです」と中村。ではロフト10.5度モデル、ベンタス5 for キャロウェイの50グラム台Sフレックスと組み合わせた際の試打結果を見てみよう。

【中村のローグ ST MAX Dの試打結果】
HS45.5m/s キャリー250.9m/s トータル271.7m/s 打ち出し角15.1度 ボール初速66.8m/s スピン量2792.5rpm

「弾道はストレートドロー系が多く出ましたね。ちょっとフェースが開いたミスヒットでも、ボールが逃げずほぼセンターに収まってくれます。その名の通り『ローグ ST MAX』よりもつかまりやすいですね。また、もっとも弾道が高かったのも3モデルのなかでは『ローグ ST MAX D』でした」

まとめると、ドローバイアス設計によって右に曲がる幅が狭くなり、「打ち出した方向にしっかり飛んでつかまえてくれる」ドライバーと言えそうだ。

さて、ここまで3モデルを試打してきたが、共通して中村が驚いていたのが初速性能の高さ。「どれもミート率、いわゆるヘッドスピードに対しての初速の割合が非常に安定して高いですね」と中村は評価。

「さらにタングステンウェートによって寛容性も増しつつ、それぞれに個別設計されたAIフェースで初速を確保。ジェイルブレイク AI スピードフレームで反発性能や寛容性もアップしています。前作から順当に進化を遂げたと言えるでしょう」

画像: キャロウェイ「ローグ ST MAX FAST」

キャロウェイ「ローグ ST MAX FAST」

また、残念ながら今回試打することができなかったが、「ローグ ST」シリーズには軽量仕様で楽にヘッドスピードを上げて飛ばす第4のモデル『ローグ ST MAX FAST』もラインナップされており、4モデルとも2022年3月下旬発売予定だ。引き続き、手元に届き次第レポートしていきたい。

This article is a sponsored article by
''.