2022年1月12日、奇しくも同日に開催となったテーラーメイドとキャロウェイの新製品発表会。ニューモデル「ステルス」、「ローグST」シリーズについて、契約プロたちの反応は?

カーボンフェースを採用したテーラーメイド「ステルス」

国内でも絶大な人気を誇る海外クラブメーカー、テーラーメイドとキャロウェイと言えば、いまやニューモデルの発表が年明けの恒例行事。そんな両メーカーの2022年モデルの情報がついに出そろったので、まずはおさらいしてみよう。

テーラーメイドの2022年モデルは「ステルス」。ドライバーに関しては寛容性を重視した「ステルス」、スライド式ウェートを搭載しさらに初速性能を高めた「ステルスプラス」、ドローバイアス設計の「ステルスHD」と3モデルがラインナップされているが、そのすべてに共通する最大の目玉はカーボンフェースを採用している点だ。

2022年1月12日に催された新製品発表会のプレゼンにて登壇した高橋伸忠氏によれば、チタンよりも軽量なカーボン素材をフェースに用いることで従来より約50%の軽量化を実現。これにより、結果的にヘッド後方の比重が大きくなり高慣性モーメント化に貢献しヘッドの、ヘッドの挙動の安定性が高まるだけでなく、エネルギーの伝達効率も高まりボール初速向上につながっているという。

また、ただ素材をカーボンに変えるだけでなく、ポリマー樹脂によるコーティングに加え、ナノレベルでの表面加工によってフェース面がドライな状態でもウェットな状態でも理想的なスピン量を得られるようになったのだという。

従来のチタン製フェースからカーボンに素材が変わったことでフィーリングも大きく変わってしまうのか……と思いきや、新製品発表会に登壇した契約プロ、石坂友宏、池村寛世、塩見好輝、永峰咲希、山路晶、松森彩夏、鶴岡果恋の6名の評価は総じて好感触。

画像: テーラーメイドの新製品発表会には石坂友宏、池村寛世、塩見好輝、永峰咲希、山路晶、松森彩夏、鶴岡果恋、全6名のプロが登壇

テーラーメイドの新製品発表会には石坂友宏、池村寛世、塩見好輝、永峰咲希、山路晶、松森彩夏、鶴岡果恋、全6名のプロが登壇

石坂は「想像以上に音がよくて『えっ!?』って。ビックリしましたね。フェースに使われているっていうのが今までほとんどなかったと思うので、画期的だなと」。松森も「カーボンフェースって聞いて、ちょっと打感が硬いのかなと思って打ってみたんですけど、軟らかくて優しい感じですごく打ちやすかったです」という。

また、新製品発表会ではPGAツアーで活躍する契約プロのテスト時のインプレッションも動画で披露。セルヒオ・ガルシアは「すごいつかまりやすいよ。好きな番手ってだけじゃなく、打った感触がすごくいい。よく飛んでる、3、4ヤードは間違いなく違うね」とコメント。

コリン・モリカワも「気に入ったよ。こいつはまるで……ボールをつかんでいるみたいだ」、トミー・フリートウッドも「スピードが格段に上がった。見るからに違うね」「真っすぐに飛んでいる。つかまってて初速が速いね」「どこまでも飛んでいきそうだね!」と気に入った様子。

画像: PGAツアーの契約プロたちは軒並みステルスプラスをチョイスしているようだ

PGAツアーの契約プロたちは軒並みステルスプラスをチョイスしているようだ

また、公式サイトではすでに海外の契約プロが選んだモデルも確認できる。タイガー・ウッズ、ダスティン・ジョンソン、ローリー・マキロイ、コリン・モリカワ、セルヒオ・ガルシア、トミー・フリートウッドと主要な契約選手は軒並み「ステルスプラス」を選択。もちろん、今後変更になる可能性も十分あるが、現時点では人気が「ステルスプラス」に集中しているようだ。

ボール初速向上を軸に前作からブラッシュアップした「ローグST」

対するキャロウェイの2022年モデルは「ローグ ST」。ドライバーは、スタンダードモデルとして位置づけられる「ローグ ST MAX」、ロースピン性能を高めた上級者向けの「ローグ ST MAX LS」、ドローバイアス設計の「ローグ ST MAX D」、軽量仕様でヘッドスピードが遅いゴルファーでも軽やかに振り抜ける「ローグ ST MAX FAST」の全4モデル。

画像: キャロウェイの2022年ニュードライバー「ローグST」シリーズ

キャロウェイの2022年ニュードライバー「ローグST」シリーズ

モデル名に冠されている「ST」はスピードチューンアップを指しており、ボール初速の向上のためあらゆる性能面を前作からブラッシュアップさせているという。

まず新たに搭載されたのが「タングステンスピードカートリッジ」。タングステンウェートや各パーツを含めて約20グラム超の重量をヘッド後方の最外周に配することで、さらなる高慣性モーメント化とボール初速の安定化を実現。

そしてAIにより設計されたフェースは、従来ではボール初速の向上と耐久性を重視して設計されていたところを、「ローグ ST」では飛びの三要素であるボール初速、打ち出し角、バックスピン量を考慮した設計にアップデート。もちろん今作でもターゲットゴルファーの各情報をAIにインプットしたうえで、モデル別に設計が異なっている。

また、フェースの設計の変化に合わせてフェース裏側に配された「ジェイルブレイク AI スピードフレーム」もブラッシュアップ。ソール側の剛性を高めることで、フェースのたわみ方を適切に調整しているという。

さて、気になるボール初速性能だが、新製品発表会では新たに契約プロの仲間入りを果たしたルーキー、河本力と杉原大河が登壇し、特設ステージ上で実際にスウィングを生で披露。弾道計測器トラックマンを用いて試打データも公開した。

杉原はヘッドスピード51.9m/sに対してボール初速78.3m/s、トータル296.3ヤード飛ばし、河本はなんとヘッドスピード56.3m.sに対しボール初速83.8m/s、キャリーで311.1ヤード、トータル飛距離326.6ヤードのビッグドライブを見せつけた。両者のインプレッションは以下の通りだ。

画像: 河本はボール初速83.8m/s、トータル326.6ヤードのビッグドライブを生で披露

河本はボール初速83.8m/s、トータル326.6ヤードのビッグドライブを生で披露

「打感は、自分は軟らかく感じるんですけど、それでもしっかりと(ボール)初速が出てくれます。フェースも僕は安心して構えられますし、非常にいいドライバーだと思いますね」(杉原)

「ヘッドのおかげっていう感じですね。すごく(ボール初速が)速くて自分でもビックリしてます(笑)。前回のエピックより初速も上がっていますし、方向性もよくなっています。打感とか打音も、個人的には心地よくなっていますね」(河本)

また杉原、河本と同じく今年から契約選手となった笹生優花も「ローグ ST」について動画でメッセージを寄せた。

「ドライバーからフェアウェイウッドに関して本当にやさしいと思いますし、自分が去年使っていたエピックより数ヤード伸びましたし、すごい曲がらないというか、すごい真っすぐ行きやすいドライバーだなという風に思います」(笹生)

さらに、新製品発表会ではPGAツアーで活躍する契約選手、ザンダー・シャウフェレのインプレッション動画も公開。見た目については「とってもセットアップしやすい。クローズ気味だと困るけどこれはスクエアに構えられる」と評価。撮影当時のエースドライバーと「ローグ ST」のプロトタイプとの打ち比べでは、ボールスピードが77.8m/sから78.7m/sと大きく向上。キャリーでの飛距離も283ヤードから292ヤードと伸びていた。

そして公式サイトをチェックしてみると、契約選手のフィル・ミケルソンが「ローグ ST MAX LSドライバー」をさっそく採用。公式サイトでは未掲載なものの、海外メディアによればジョン・ラームが「ローグST トリプルダイヤモンド LS」を採用しているとの情報もある。

もちろんプロが好むモデルとアマチュアのそれは別モノではあるが、やはりどのプロがどのモデルを選んだかは気になるところ。引き続きドライバー事情についてウォッチしていきたい。

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