PGAツアー「ソニー・オープン・イン・ハワイ」で通算8勝目をあげた松山英樹。そんな松山のフェアウェイウッド変遷を、トレンドウォッチャー・コヤマカズヒロが振り返る。

ソニー・オープン・イン・ハワイでPGAツアー通算8勝目をあげた松山英樹。プレーオフ1ホール目で決めたイーグルは、残り276ヤードを3Wのハイフェードでピンにピタリとつけるスーパーショットがもたらした。

松山が使用したのは、テーラーメイドの昨年モデル「SIM2」。近年は改めて市場で増えつつあるチタン製ヘッドのフェアウェイウッドで、カーボンクラウンと重量級のソールウェイトがついた複合構造だ。フェースには「ゼーテック」チタンというゴルフ界では同社のみが使用する高反発素材を使用している。日本ではセレクテッドストア限定モデルとして展開されている上級者向けフェアウェイウッドだ。

画像: 松山が現在使用している3Wはテーラーメイド「SIM2」

松山が現在使用している3Wはテーラーメイド「SIM2」

松山はダンロップとクラブ契約しているが、その契約内容は14本すべてを縛るものではないようで、3Wとその下のクラブは他社製品を含めて、頻繁に変更している。とくに3Wは松山のプロキャリアで、もっとも多くのモデルを試している番手だ。

松山は地面からだけでなく、ティーショットでも3Wを多用するので、どちらかというと大ぶりでより許容性のあるモデルを選ぶ傾向がある。昨年もチタン製ヘッドの「SIM」が発売されていたが、松山が選んだのはさらにヘッドが大きいステンレス製の「SIM MAX」だった。

「SIM」3W(180cc)も決して小さいヘッドではないが、「SIM MAX」はさらに投影面積が大きい185ccだった。松山はそれ以前もタイガー・ウッズも愛用したコンパクトな「M3」ではなく、「M4」を選び、さらにその前はやはり「M1」ではなく、大ぶりでやさしさのある「M2(2017)」を愛用していた。

ここ数年はテーラーメイドの3Wを選んでいるが、「M2」以前はさらに幅広くクラブ選びをし、頻繁に変更している。投影面積の大きなピン「G25」やキャロウェイ「RAZR X ブラック」、「ビッグバーサ フュージョン」を使っていた。テーラーメイドでは他にも「エアロバーナー」や「ジェットスピード」、そしてリッキー・ファウラーとのプレーオフを制したフェニックス・オープンのときに愛用していた「RBZステージ2」も印象深い。

松山が愛用したさまざまな3Wの共通点を見つけるのは難しいが、ヘッドが大きくて、ボールが拾いやすく、直進性が高いモデルが多い。もっとも大きすぎてもダメなようで、「SIM2」は170ccと少し小ぶりになっている。長く使用した「M4」もこのサイズで、このくらいが松山の好みにフィットするようだ。

「SIM2」は、昨年のマスターズでも愛用していて、ZOZOチャンピオンシップに加えて、はや3勝目をあげており、松山にとってはちょっとしたラッキークラブとなった。今後「ステルス」をはじめとする新モデルに移行するのか、注目されるところだ。

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