一時期はスランプに悩んでいたが、昨シーズンは4年ぶりのツアー優勝を果たし復調したジョーダン・スピース。そんなスピースのスウィングを、プロコーチ・内藤雄士が解説!

一時は、世界ランク100位以下にまで陥落しそうな状態だったジョーダン・スピースですが、手のケガが癒えたことで復活の兆しを見せています。ここ数年取り組んできたスウィング改造も順調に進み、それが好調の一因になっているのではないでしょうか。

スピースのウィークポイントは、つねにドライバーショットにありました。もともと左利きのスピースには、右への体重移動が少なく、左のリードと左への踏み込みが人一倍強いという特性があります。そのため、レベルからアッパーの軌道で打ちたいドライバーであっても、ダウンブローに入りやすかったのです。

さらに、ウィークグリップのスピースは、バックスウィングからトップにかけてフェースをオープンに使う傾向がありました。しかし、現代の大型ヘッドドライバーは、いったんフェースが開くとスクェアに戻りにくく、無理に戻そうとするとフェースが被ってしまうという特徴があります。そのため、フェースが戻り切らなければ右へプッシュアウト、フェースが被ると左へ引っかけるというミスを繰り返していたのです。

これらのポイントを踏まえてスピースのスウィングを見ると、ドライバーを打ちこなすための修正が加えられたことがわかります。

まず、アドレスでは、右肩を下げることによって、以前よりも右重心になっています。これは、右への体重移動が少ないクセを補い、アッパー軌道で打ちやすくするための準備です。

画像: アドレスでは以前よりも右肩を下げ、右重心で構えている

アドレスでは以前よりも右肩を下げ、右重心で構えている

トップを少しフラットにしたのは、入射角度をゆるやかにして、インサイドからボールをつかまえるため。ダウンブローに入るほど、入射角度が鋭角になるとともに、クラブが外から下りるので、これを防ぐ工夫といえます。その結果、以前はクラブが右の肩口から下りていましたが、現在は右ひじの上あたりから下りるようになり、入射角度がゆるやかになりました。

画像: 以前よりも左腕の位置が低くなりトップがフラットに。トップにかけてのフェース向きもわずかにシャットになっている(バックスウィングではフェースが地面、トップでは空を向いている)。見た目の変化はわずかだがスピースにとっては大きなチェンジだと思われる

以前よりも左腕の位置が低くなりトップがフラットに。トップにかけてのフェース向きもわずかにシャットになっている(バックスウィングではフェースが地面、トップでは空を向いている)。見た目の変化はわずかだがスピースにとっては大きなチェンジだと思われる

また、バックスウィングからトップのフェース向きも以前よりもシャットになり、フェースを開くクセが改善されているのがわかります。インパクトのビハインド・ザ・ボールの動きが強く感じられるところを見ても、全体的にドライバー型スウィングへ修正しようという意志が感じ取れるのです。

ショートゲームに関しては、ツアーでも屈指の上手さを見せるスピース。今回のスウィング改造でドライバーの苦手意識が改善されたのであれば、成績が上がるのは当然と言えるでしょう。

画像: 以前はクラブが右の肩口から下りていたが、現在は右ひじの上あたりから下りている。つまり、それだけ入射角度がゆるやかになっている(シャローになっている)のだ

以前はクラブが右の肩口から下りていたが、現在は右ひじの上あたりから下りている。つまり、それだけ入射角度がゆるやかになっている(シャローになっている)のだ

みなさんのなかにも、ドライバーを苦手にしている人は多いと思います。それを修正する場合には、スピース同様、【1】ダウンブローよりもアッパーブロー、【2】入射角度は鋭角よりもゆるやか、【3】インサイドからボールをとらえる、【4】フェースはシャットに使い、フェースローテーションを抑える、などのポイントを意識して練習をするとよいのではないでしょうか。

画像: 【グリップ】時松隆光プロにテンフィンガーグリップを教わってみたら……驚きの結果が⁉ youtu.be

【グリップ】時松隆光プロにテンフィンガーグリップを教わってみたら……驚きの結果が⁉

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.