アディダスから新発売のフラッグシップモデル「ツアー360 22」とフットジョイ史上もっともパワーにこだわったという「ツアーアルファ」の2モデルをプロゴルファー・中村修がコースで試したリポートをお届け。

アディダスの「ツアー360」といえば2016年に発売されて以来PGAツアーを始めとしたツアーの場で好んで使用され結果も残してきたモデルです。ザンダー・シャウフェレなどのツアープレーヤーのフィードバックをもとに完成した最新モデル「ツアー360 22」とフットジョイ史上最強で圧倒的な安定性を持たせたことによるパワーがウリの「ツアーアルファ」。この2モデルをコースで履き比べてみましたが、タイプの違いはあるもののどちらのモデルも驚きの効果が感じられました。

画像: アディダス「ツアー360 22」(左)とフットジョイ「ツアーアルファ 」デュアルボア」(右)

アディダス「ツアー360 22」(左)とフットジョイ「ツアーアルファ 」デュアルボア」(右)

フィット感、歩き安さ、安定感の3つが高い次元で成立する「ツアー360」

まずはアディダス「ツアー360 22」は、東京オリンピック金メダリストのザンダー・シャウフェレをアンバサダーに迎え一緒に開発していきたといいます。歩きがプレーの基本となるツアープロの求める歩きやすさ、ツアープロのパワーに耐える安定性とグリップ力など、高い要求に応えるべく新たな素材や構造を取り入れています。新しく設計された木型やフィット感を高める贅沢な天然皮革、ブーストと呼ばれるクッション素材の適材配置によって抜群の履き心地と疲れにくさを感じましたが、もうひとつ大きなトピックスがありました。

画像: まったく新しいスパイクモアと呼ばれる一体成型のソールを採用したアディダス「ツアー360 22」

まったく新しいスパイクモアと呼ばれる一体成型のソールを採用したアディダス「ツアー360 22」

それは新しく採用されたソール形状です。一見スパイクに見えますが、じつは取り外しはできません。スパイクの台座が必要にならない一体成型で作られた「スパイクモア」と名付けられたスパイクでもソフトスパイクでもない新しいソールが採用されています。このスパイクモアは、硬い地面でも突き上げ感がないこと、歩いていても地面の硬さや傾斜をつかみやすかったことが印象的でした。

タービンと呼ばれるスパイク形状のパーツは荷重されると広がる特性を持たせてあることでグリップ力も必要にして十分。設置個所によって突起の向きや大きさを変えてあることで、足がズレる動きに対して地面に食いつくように設計されていることで、傾斜や深いラフでも安心して振り切れるグリップ力を感じました。気になる耐久性ですが200ラウンドしても耐えられるくらいだというので十分ですね。

画像: タービンと呼ばれるスパイク形状のパーツは突起の向きや大きさを配置箇所や靴のサイズによって変えることでベストなグリップ力を提供する

タービンと呼ばれるスパイク形状のパーツは突起の向きや大きさを配置箇所や靴のサイズによって変えることでベストなグリップ力を提供する

1ラウンドを終わって感じたのは、グリーン上での傾斜を感じ取る感覚とラウンド後半での疲れにくさ、このふたつは特筆すべきものがありましたし、歩きやすさとフィット感、安定感、グリップ力のどれをとってもフラッグシップモデルらしい高い性能を感じました。ツアープロはもちろんですが、疲れが翌日に残りやすいシニア層にはとくにオススメです。

右足がベタ足になるくらいの強烈な安定感の「ツアーアルファ」

そしていっぽうのフットジョイ「ツアーアルファ」はダブルボアとシングルボアの2つのモデルを展開していますが、どちらも履いた瞬間から感じたのは安定感の高さでした。フラットでワイドなソールのおかげか足裏の幅が1.5倍くらい広くなったような安定感。カッチリとしたかかと部分のホールド性とフィット感は今まではいたどのスパイクよりも感じました。シングルボアよりもデュアルボアのほうが好みに合わせて締めることができるメリットもありましたがボアのモデルは雨に強いこともメリットですね。

画像: フットジョイ「ツアーアルファ」はダブルボアとシングルボアの2モデルをラインナップ

フットジョイ「ツアーアルファ」はダブルボアとシングルボアの2モデルをラインナップ

足首の下のクオーター部分は、くるぶしに当たるくらいまで深く高さがあることでホールド性は非常に高く足元の余計な動きをおさえてくれます。とくに右足のかかとが早く上がってしまうことを防ぎトップでもトップからの切り返しでもしっかりと右足に荷重できる感覚をいつも以上にもてたことには驚きました。ショットの安定性にもつながりそうです。

スパイクですが硬い地面を歩いてもフラットなソールが圧を分散しているのでしょう、地面からの突き上げも上手にいなしてくれています。実際はなかなかしませんがスパイクなので交換できるのはメリットになります。

画像: 強烈な安定感で幅が広く設置面積を稼ぐフラットなソールと9つのTPUポッドがスウィングの土台を支える

強烈な安定感で幅が広く設置面積を稼ぐフラットなソールと9つのTPUポッドがスウィングの土台を支える

「シューズで飛ばす」というキャッチコピーの通り、この安定感を飛距離に変換できる可能性は十分にありそうです。スウィングの土台をしっかりとさせたいというプレーヤーには「ツアーアルファ」一択になるでしょう。カッチリとした履き心地で強烈な安定感ですが歩きにくいということはありませんでした。

いいとこどりの「ツアー360」か抜群の安定感の「ツアーアルファ」のどちらを選ぶか?

アディダス「ツアー360 22」は、フィット感、安定感、歩きやすさのどれもが高い次元で両立されていて、足を積極的に使いたいスウィングでも大人しくつかいたいタイプでも、あらゆるゴルファーに受け入れられるモデルだと思います。ボアのモデルもあるようですが今回はテストしていません。ボアモデルは人工皮革になりソフトな履き心地が増していると聞きました。海外では圧倒的に紐のシェアが高く、ボアのモデルは展開しないこともあるといいますから、文化の違いを感じますね。

画像: アディダス「ツアー360 22」のレースモデル(紐)は4色、ボアものデルは3足の展開

アディダス「ツアー360 22」のレースモデル(紐)は4色、ボアものデルは3足の展開

いっぽうのフットジョイ「ツアーアルファ」はフィット感が高く安定感が抜群、と性格がはっきりしているので、足元を安定させたいゴルファーにとっては選びやすいモデルになっています。しかしデザインとコンセプトが近いアディダスの「ZG21」と同じカテゴリーのモデルになるので、そこで迷う可能性はありそうです。

画像: 「ツアーアルファ デュアルボア」は2色展開(左)と「ツアーアルファ シングルボア」は3色展開される

「ツアーアルファ デュアルボア」は2色展開(左)と「ツアーアルファ シングルボア」は3色展開される

ゴルフシューズにはさまざまなタイプがありますが、それぞれに特徴があるので自分のプレースタイルにあったモデルを選ぶことでもっとゴルフを楽しめるようになるはずでしょう。

画像: 青木瀬令奈プロ初登場!最も得意な9番ウッドの打ち方と練習法を詳しく解説します【女子プロ】【ショートウッド】 youtu.be

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