苦手意識があるプレーやコースでは、どうしても不安やプレッシャーからストレスを感じてしまうもの。プロも教えるメンタルコーチ・池努氏に、「ストレスに対するマインドセット」について教えてもらおう。

仕事でプレッシャーがかかるプロジェクトや大事なプレゼンテーションなどでは強くストレスを感じるもの。ゴルフでも苦手意識があるプレーやホールで、同じようにストレスを感じます。そして、「できるだけストレスは避けたい」とそのストレスから避けたくなる、逃げたくなるのが人だと思います。

例えばあなたも自分がかなり苦手としているコースで緊張するメンバーとのゴルフコンペに誘われたとしたら、すんなりと気持ちよく「参加します」と言えるでしょうか? また、本当はドライバーを使うべきホールですが過去に数度ショットを曲げてOBを出したことがあるホールでは3番ウッドなどほかのクラブで打ちたくなるものではないでしょうか?

画像: ストレスに対する考え方を変えてみてほしいと池氏は言う

ストレスに対する考え方を変えてみてほしいと池氏は言う

サポートするプロゴルファー達も同じで苦手意識のある特定のプレーやコースなどでは「またミスが起こるかもしれない」とストレスを感じながらのゴルフになってしまうことは結果が求められるプロになればなおさらです。

このように誰もがストレスから逃げたくなるものですがそれらの苦手意識があるプレーやホールやコースに対して放っておいても得意になることはなかなかありませんよね。むしろ、その苦手意識が強化されてしまうことも多いです。そこで逃げずに立ち向かうことで苦手意識克服につながることが薄々分かっていてもストレスを避けたくなるのが人の性です。

ここで大事になってくることが今回の本題である「ストレスへのマインドセット(捉え方)」です。多くのゴルファーの方は「ストレスは悪いものだ」「ストレスは有害なものだ」と捉えているはずです。じつは、このストレスに対するマインドセットがゴルフでも仕事でも重要で、ストレスは悪者だと捉えているとプレーヤーとしてはデメリットが多くなるかもしれません。

アメリカ退役軍人省が10年間に成人を追跡調査した研究で「ストレスから逃避しようとする人ほど、うつになる傾向が強く幸福度も低下する傾向にある」ことがわかっています。さらに心理学の研究では「ストレスが自分の成長につながる」とマインドセットしていた人はストレスの害が少なかったという報告もあります。苦手意識のあるプレーやホールに対し、背を向けて逃げるのではなく、その課題と向き合い「このストレスはレベルアップにつながる」と前向きなマインドセットで臨むことがストレスを克服する最短ルートかもしれないのです。

根性論のように聞こえるかもしれませんが、ストレスは悪い側面ばかりではなく、私たちに恩恵もあるという事実をしっかりと認識することが大切なのです。実際に私たちは学生時代から学業でもスポーツでも課題、過度の練習、試験勉強、大事な試合と数多くのストレスに向き合い、憂鬱な中でもストレスに立ち向かうことで知能や技術、精神面の成長をとげてきている成功体験を持っています。筋肉に負荷を掛けて筋肥大を繰り返していく筋トレと同じように私たちは誰もがストレスを受けることで成長をしてきた側面があるのです。つまり、ストレスは成長を促進させてくれる味方でもあるのです。

ここまで読んでみていかがでしょうか? 簡単にストレスをプラスに捉え直すことは難しいと感じる方も多いと思います。しかし、少しでもそのストレスに向き合うことであなたのゴルフに変化があるかもしれません。この機会にマインドセットを変えてみようと思った方は次のステップでストレスに対するマインドセットをしていくといいでしょう。

【1】ストレスを感じている感情を認める
→苦手意識のあるプレーやホールでのストレスから避けようとする感情を「このプレーにストレスを感じているんだな。OK、OK」と肯定する。

【2】ストレスが成長につながると考える
→このストレスと向き合うことでこの先に成長や克服につながるとイメージする。

【3】結果を求めずに挑戦してみる
→挑戦することで成長が手に入ると考え、結果や評価の優先順位を下げ、実践してみる。

今回の記事ではストレスに対するマインドセットについて考えていきました。必要な要素だと感じた方は自身のとらえ方を変える良い機会になれば幸いです。

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