ドライバーのシャフト選びで問題になるのは、先・中・元といった「キックポイント」の選び方。プロゴルファー、フィッター、トラックマンマスターという三刀流の資格をもつ小島慶太プロに選ぶ方を教えてもらった。

ドライバーのシャフト選びで重要な要素は、「重量」、SやXといった硬さを表す「フレックス」、そして先・中・元調子といった「キックポイント」と「長さ」、ねじれる度合いを表す「トルク」の5つ。重量はグラム、長さはインチで表され、フレックスは振動数CPM、トルクは度数で表されるが、キックポイントに関しては数値での表記ではなく先・中・元調子といった抽象的な表記でもある。中には先中や中元調子、ダブルキックなんていうモデルもあったりして……。どう選べばいいのか小島慶太プロに教えてもらおう。

小島はプロテスト合格後にツアー参戦したあとティーチングプロ資格、トラックマンマスター、TPIレベル3、タイトリストフィッテイングスペシャリストなどスウィング面と計測器、フィッテイングまでの幅広い資格を取得した異色のプロ。そこでUSTマミヤ製の先調子(アッタスキング)、中調子(ジ・アッタス)、元調子(アッタスダース)の3モデルをトラックマンを使って打ち比べたデータを使ってそれぞれの特徴を比較してみた。

画像: 三刀流プロの小島慶太プロがUSTマミヤの上から先調子のアッタスキング、元調子のアッタスダース、中調子のジ・アッタスを打ち比べた

三刀流プロの小島慶太プロがUSTマミヤの上から先調子のアッタスキング、元調子のアッタスダース、中調子のジ・アッタスを打ち比べた

まずシャフトの特性をゴルファーはどう感じ取っているのだろうか。

「スウィング中のシャフトのしなる回数を縦方向のしなりを除いて横方向で考えると、ヘッドの重さがあるためテークバックの始動で1回目、切り返しで2回目、ハーフウェイダウンからしなり戻りが入り3回目のしなりがあります。切り返しでしなりを感じる人が多いですが、切り返しのタイミングは人それぞれなので同じシャフトであっても軟らかい、硬いといった異なる印象を持ちます」(小島慶太プロ、以下同)

自分の切り返しのタイミングでしなりを感じるため、キックポイントの違いによって「振りやすい」、「振りにくい」という振り心地に影響するという。フィッティングを受ける際にはフィッターが試打するプレーヤーを見て、手元のしなり感じているのか、先のしなりを感じているのか、硬さはどのくらいの硬さが好きなのかなどを判断し、よりベターなものを勧めてくれると小島。

先調子のシャフトの特性を聞くと

「先調子であればスピン量は多めで弾道の高さは高め、つかまるかどうかというのは切り返しによって変わるので一概には言えませんが、先を上手く走らせるタイプのスウィングではつかまるシャフトといえます」

画像: 先調子であるアッタスキングの特徴はスピン量は多め、打出し角は高い

先調子であるアッタスキングの特徴はスピン量は多め、打出し角は高い

先調子の「アッタスキング」をトラックマンで計測した数値を見ると、打出し角は16.1度と高めでバックスピン量は2731rpmとやや多い数値であった。クラブデータを見ても入射角が7.6度アッパー軌道になっていることもシャフトのしなり戻りの影響もあるだろう。

続いて中調子の「ジ・アッタス」では先調子の「アッタスキング」よりも打出し角は低め、スピン量も少なめの数値が確認できた。

画像: 中調子のジ・アッタスの特徴は中弾道でほどほどのスピン量と先調子と元調子の中間の数値になった

中調子のジ・アッタスの特徴は中弾道でほどほどのスピン量と先調子と元調子の中間の数値になった

最後に元調子の「アッタスダース」では、打出し角は一番低く、スピン量も少ないことが確認できた。

画像: 元調子のアッタスダースは打出し角は低くスピン量も少ない

元調子のアッタスダースは打出し角は低くスピン量も少ない

これらの試打結果から、ドライバーのシャフト選びにおいてキックポイントの違いによってボールデータに違いが表れることが確認できた。

その上で自分にマッチしているかどうかを判断するには、シャフトを変えた1球目のボール初速を見て欲しいと小島はいう。

「振りやすければヘッドスピードも上がりますし、芯にも当たるようになるのでボール初速も上がります。振りやすいか振りにくいかというフィーリングを感じることが、自分に合っているシャフトを選ぶポイントになります」

振りやすさを基準に選んだシャフトとヘッドのもつ特性を掛け合わせることで自分にマッチしたドライバーを選ぶことができそうだ。球が上がりやすい、つかまりやすい、スピン量が多い少ないなどの特性とヘッドのもつ、可変式のウェートやネック調整機能などを使って微調整の範囲で落ち着けばそれでOKだが、おさまらない場合は、同じキックポイントを持つ別重量のモデルやトルクの異なるモデルを試してみることを勧めると小島は教えてくれた。

先・中・元調子のシャフトを試打してみてボール初速が速いシャフトを選び、ヘッドで弾道を調整すると自分にマッチしたドライバー選びができそうだ。

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