3月2日から2日間の日程で。男女プロ・社会人アマチュアゴルファー・大学生・ジュニアゴルファーの140名が集まり「Felix88 Golf Trophy in Yamaguchi」が開催された。ツアーカメラマン・姉崎正の現地リポートをお届け。

山口県・福岡県・広島県在住のプロ、研修生、ジュニア、学生と主催者推薦のプロが加わった大会が3月2日から2日間、山口県周南カントリー倶楽部で開かれました。コロナ禍で休止になったり、なくなった大会が多い中、競技ゴルフの機会をなんとか作ろうと立ち上がった大会で、一昨年以来の第2回大会です。賞金総額750万円、優勝賞金120万円で参加選手の参加費の全額及び協賛金の一部を医療従事者への感謝を込めて医療機関へ寄付をおこなうことになっています。

画像: 宮里優作(左から3番目)、張本茂(左から4番目)といったプロたちが、ジュニアゴルファーや研修生たちとプレーするという、普段のツアーでは見られない姿も

宮里優作(左から3番目)、張本茂(左から4番目)といったプロたちが、ジュニアゴルファーや研修生たちとプレーするという、普段のツアーでは見られない姿も

男子は6986ヤード、女子は6451ヤードでパー72の設定。プロは男女問わずの成績順で、ジュニアは男女別での成績になっています。

画像: プレーオフで木村太一を破り優勝した岡田絃希

プレーオフで木村太一を破り優勝した岡田絃希

競技は、初日だけアマチュアのダブルス戦(各ホールで良い方のスコアを採用する)もおこなわれている中、プロは60位タイまで、ジュニアは予選落ちなしで2日目に進みます。

濃霧で1時間半スタートが遅れた初日。注目された選手の成績は、宮里優作、重永亜斗夢2アンダー小田孔明、伊澤利光イーブンパー、香妻陣一朗1オーバー、広田悟、幡地隆寛2オーバー、篠原まりあ4オーバー。首位は5アンダーで森川将樹。

2日目 周南カントリー倶楽部は真っ白な霜に覆われた快晴の朝です。練習場に向かうインコースのトップスタートの地元広田悟プロに『寒いですね山口の朝』と話し掛けると『大丈夫、大丈夫。すぐ暖かくなるけん』と地元プロの言葉は間違いなし。今の時期、寒暖差が大きく、日が高くなると共に気温は上がっていきます。

2日間競技の怖い所は、早いスタートやインスタートの選手が突如として優勝争いに参加することです。早いスタートの伊澤利光が10番を終えて首位に並びました。この時点で伊澤、宮里優作、木村太一、森川将樹、張本茂、岡田絃希、植田梨奈ら7人が並び大混戦の展開です。

広島出身23才の植田はアウトスタート唯一の女子プロで、初日のスコアは2位タイ。女子用ティーの利点を生かし、同組の重永亜斗夢らと飛距離でも負けることなく戦っています。後ろから3組目のこの組には、植田梨奈・重永亜斗夢、アマの大学生で重永将慶・竹内瑛信の4人・重永が2人いますが、縁戚関係はないとの事。奇遇ですね。

画像: 女子最上位の6位タイでホールアウトした植田梨奈

女子最上位の6位タイでホールアウトした植田梨奈

『女子から優勝者が出るかも』、と思い描いて少々この組を追いますが、風が強まって来てスコアが伸びません。そうこうしている間に12番を終え伊澤、8番を終えた宮里が3アンダーでトップに並びました。伊澤は最終組から8組前をプレーしています。急いで伊澤組へ。この組には伊澤の他、小田孔明、岡田絃希、高校生の中村有希。

この組に追いつくと目当ての伊澤はスコアを崩していましたが小田と岡田が好調です。17番パー3に来ました。このホールにはホールインワン賞で『アルファード』が提供されています。その時点で小田と岡田が2アンダーで3位タイ、伊澤は11位タイに位置しています。

小田孔明のティーショットはグリーン右端カラーに乗るもそこからボギー。優勝争いから後退です。続く岡田絃希は8番アイアンであわやホールインワンのナイスショット、バーディとし3アンダーにスコアを伸ばし2位タイです。この時点でトップは森川将樹12番終えて4アンダー。

画像: あわやホールインワンのショットを放ち天を仰ぐ岡田絃希

あわやホールインワンのショットを放ち天を仰ぐ岡田絃希

この組と共に18番へ向かいホールアウトを見届けました。小田は最終ホール流石のバーディで2アンダー。岡田はここをパーで3アンダーでフィニッシュ。この時点で2位タイ。2組後の木村太一が3アンダーで18番に来ました。愛知県出身で2019年の日本アマ優勝者です。2打目をグリーン手前30ヤードへ。そこからの3打目を60度のウエッジでカップ10センチに寄せてパー。3アンダーフィニッシュです。

最終組の森川が大きく崩れたため、3アンダーで並んだ岡田絃希と木村太一のプレーオフが決まりました。

18番のプレーオフは、ティーショットを左に曲げた木村に対してフェアウェイ右に運んだ岡田。木村はカート道のボールをドロップしてつま先下がりのライから果敢にグリーンオンを果たすもピン横に乗せ、難しいラインが残ります。そこから狙うもカップをオーバー。返しも外してゲームオーバー。

いっぽう岡田はフェアウェイからピン手前にオン。バーディパットこそ外すもパーで終えての優勝です。23才の木村と24才の岡田の優勝争いは、年上の岡田に軍配が上がりました。

『伊澤さん小田さんと一緒プレー出来て本当に刺激になりました。どうしても勝ちたかったです』と優勝者岡田絃希の弁。

コロナ禍で無観客の開催でしたが、男女のプロと学生ジュニアが同じ土俵で戦う試合は、どの層の選手に取っても、お互い刺激になる試合でした。

総合優勝:岡田絃希(日本植生)2位 木村太一、 3位タイ 小田孔明、河井博大、平本穏 6位タイ 植田梨奈ほか。アマチュア男子優勝:吉本翔雄(至誠館大学) アマチュア女子優勝:中村心(ECC学園高校)

写真/姉崎正

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