フィッティングを受けても見栄か、憧れか、ついつい硬いシャフトを選んでしまうのは、アマチュアゴルファーではよくある話。正しいシャフト選びの考え方を、曲がったことが大嫌い、熊本出身のマスダゴルフ主宰・増田雄二氏に聞いてみた

(質問)

ネットを見ていると、シャフトは硬いほうがいいという人と、軟らかいほうがいいという人がいて、とても混乱しています。どちらのシャフトがいいのでしょう?(高知県 27歳 平均スコア89)

担当記者(※以下GD):たしかにいろんなメディアでも「軽硬」を特集してみたり、「振り切れる範囲で重め」を勧めたりしていますね

増田:硬いほうがいいか、軟らかいほうがいいか、と聞かれれば、これは結論ははっきりしていて、「ちょうどいい」のがいいんです(笑)
当たり前のように聞こえるかもしれませんが、硬すぎず軟らかすぎず、その人にとってよりよいパフォーマンスが出るものが大事ですね。

GD:それを言ってしまうと身も蓋もないですが(汗) それぞれの利点はありますか?

増田:カチカチに硬いのを使って、ボールに当てやすくする、そして曲がりを少なくするという考え方もあります。それもひとつの方法ではありますね。
ただ、プロは硬いシャフトは使いませんよ。その選手にとって、ちょうどよくしなるクラブを使っています。「X」や「XX」を使っているのは、そのプロの体力を考えると決して硬いとは言えないんです。ジャンボさんは、超低トルクで一般的にはものすごく硬いシャフトを使われていましたが、本当に超人的な腕力の持ち主ですから。ジャンボさんにとってはそのシャフトはちょうどよくしなるシャフトだったでしょう。

画像: 古くからのゴルフファンならトップからの切り返しで大きくシャフトがしなるジャンボ尾崎の写真を見た人は多いだろう。スペック的には「XX」と硬いが、本人的には「ちょうどいい」のだ

古くからのゴルフファンならトップからの切り返しで大きくシャフトがしなるジャンボ尾崎の写真を見た人は多いだろう。スペック的には「XX」と硬いが、本人的には「ちょうどいい」のだ

GD:ということは、アマチュアはもっと軟らかくてもよさそうですね

増田:そもそもシャフトは、しなるように、そしてねじれるように設計されています。しならないと飛ばないようにシャフトメーカーは作っているんです。ガチガチの棒みたいなシャフトで性能を出そうとは思っていません(笑)
そう考えると、切り返しでの間であるとか、しなり戻りを生かして効率のよいインパクトを覚えるためには、しなりが感じやすいシャフトを試してみるのがいいかなと思います。シャフトの動きが感じやすくなりますからね。
上手くなってくると、少しだけスピンを増やしたいとか、打ち出しを高くしたいとか、シャフトで球筋を作るみたいなことも当然必要になってきます。ただほとんどのゴルファーは、まだまだ成長過程にあると思いますから、まずはシャフトの動きとタイミングを習得するのがよいでしょう。

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