すべてのゴルファーあこがれの場所「オーガスタ ナショナル ゴルフクラブ」。「マスターズ」が開催されるこの美しいコースの魅力を写真家・宮本卓が語る

Augusta National GC Clubhouse オーガスタナショナル・ゴルフクラブ クラブハウス

 名門と呼ばれるクラブを訪れる楽しみのひとつはクラブハウスだ。そのクラブを語るうえで、コースと並んでクラブハウスのデザインもシンボルのひとつとなっている。重厚なものもあれば、簡素だが趣のあるものもある。その地域の特性を生かしたデザインで、周りの雰囲気に溶け込んでいるものが多い。

 初めて、そのクラブを訪れたときの、ドアを開ける瞬間のドキドキ感が堪らない。ときには薄暗く、人の気配すらせず、一瞬不安を覚えることもある。逆にドアを開けた瞬間、心地よい風がさっと抜けるような明るい雰囲気のクラブもある。

 クラブハウスの建物自体もそれぞれ個性的だが、部屋のディスプレーにも個性が出ている。たいていクラブの歴史が伝わるような写真や記念品がセンスよく飾られているが、その飾り方そのものがクラブの雰囲気を作り出している。

 オーガスタナショナルのクラブハウスは、元々ここの土地の所有者だったバークマン男爵の邸宅をそのまま利用した。南部特有の雰囲気漂う設計に、ボビー・ジョーンズはひと目惚れした。

 白を基調にした建物の中は、意外なことに比較的小さな部屋に分かれている。普段はメンバーも少ないので、十分なスペースなのかもしれない。

 この部屋には初代理事長クリフォード・ロバーツにまつわる物が飾られていた。なんて心地よい部屋なのだろう。僕は一瞬躊躇した。シャッターの音が響き渡ることで、この部屋の空気を壊してしまいそうに感じたからだ。

画像: 写真・文/宮本 卓 1957年7月10日、和歌山県生まれ。1987年より海外に活動の拠点を移し、マスターズをはじめとするメジャーの取材だけでも100試合を超える。単にゴルフゲームを追うだけではなく、光と影を巧みに利用し、その奥に潜む人間の真理を表現。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員

写真・文/宮本 卓
1957年7月10日、和歌山県生まれ。1987年より海外に活動の拠点を移し、マスターズをはじめとするメジャーの取材だけでも100試合を超える。単にゴルフゲームを追うだけではなく、光と影を巧みに利用し、その奥に潜む人間の真理を表現。全米ゴルフ記者協会会員、世界ゴルフ殿堂選考委員

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