一年でオーガスタの杜が最も美しく輝く4月第2週。松山英樹がディフェンディングチャンピオンとして出場する今年のマスターズウィークはタイガー・ウッズが競技に復帰するかどうかの話題で持ちきりだ。

マスターズ前哨戦のバレロ・テキサス・オープン開幕直前の火曜日、現地メディアは色めき立った。タイガーのプライベートジェットがオーガスタの空港に降り立ったことが確認されたのだ。すると「鳥だ! 飛行機だ! タイガー・ウッズだ!」とまるでスーパーマンを目撃したような報道が。

お供を務めたのはジャスティン・トーマスと息子のチャーリー君。「世界のトップたちと競技で戦うのはフロリダ(近所)のフラットなコースでプライベートでラウンドするのとはワケが違う」と語っていたタイガーがアップダウンのあるオーガスタを歩いて視察プレーを行なった。

画像: オーガスタで練習ラウンドをこなしたタイガー・ウッズ(撮影/KJR)

オーガスタで練習ラウンドをこなしたタイガー・ウッズ(撮影/KJR)

SV車が大破するほどの大事故からおよそ14カ月。タイガーはいよいよ実戦に復帰する決意を固めたのだろうか? いや、それはまだ蓋を開けてみなければわからない。直近の本人のツイッターでも「準備と練習のためにオーガスタに来た。競技に出るかどうかはゲームが始まるときに決める」とコメントしている。出るにしろ出ないにしろマスターズに照準を合わすべく練習量を増やしラウンド数も増やしていしたのは間違いなさそう。

ではこの機会に彼が97年に初優勝してから19年にスポーツ界最大奇跡のカムバック優勝(5勝目)を挙げるまでにマークした記録の数々をご紹介しよう。

じつはタイガー、マスターズでは現在も36もの記録を持っている。全部紹介するにはスペースが足りないのでおもな記録を抜粋すると以下の通り。

大会最年少優勝。97年の初優勝は21歳3カ月14日でそれまでセベ・バレステロスが持っていた23歳4日を大幅に更新。

大会最多ストローク差V。これも97年で12打差。それ以前の記録はジャック・ニクラスの9打差(65年)。以降で最も後続を引き離したのは20年11月に変則開催された際のダスティン・ジョンソンの5打差が最大。

連覇。マスターズで連覇を達成しているのはニクラス、ニック・ファルドとタイガーだけ。

1大会の最多イーグル。10年に7番パー4を含む4イーグルをマーク。これは1大会の最多タイ。

4ラウンドアンダーパー。5大会(97年、01年、02年、10年、19年)で全ラウンドアンダーパー記録を達成。この部門では他の追随を許していない。

最長予選突破記録。デビューから21年連続。

50ラウンド以上プレーした選手の平均スコアナンバー1。90ラウンド以上の実績で平均スコアは70.87。2位のフィル・ミケルソンを1ストローク近く凌いでいる。

獲得賞金も最高。マスターズだけで累計955万6069ドル(約12億円)を稼ぎダントツのトップ。2位のミケルソンに2億円近く、3位のジョーダン・スピースには5億円近い差をつけている。

ちなみにこんな記録も。初日のフロント9で最も悪いスコアをマークしたチャンピオンがタイガー。歴史を塗り替えた97年の『40』の滑り出しは優勝者のワーストフロント9だった。

不死身のヒーローが例えばニクラスが持つ最年長V(46歳)記録を更新する日は来るのだろうか?

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