形状、構造、ロフトと、いろんなタイプやバリエーションが多くなったアイアン。どのタイプを選べばいいのか、自分にとってベストなモデルを探す目安をギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人氏に聞いた!

クラブフィッターの小倉です。今日はアイアンのロフトについてお話したいと思います。昨今のアイアンのロフト設定はさまざまです。ロフトが寝ている昔ながらの設定のモデルから、2番手以上に立てたモデルまで、幅広くラインナップされています。具体的なロフト角でいうと、同じ7番アイアンでも35度から、25度まで、10度も差があるのです。

画像: 構えてみても同じ番手とは思えない! いまのアイアンはデザインも見た目もロフト設定もバラバラだが、選び方のポイントは?

構えてみても同じ番手とは思えない! いまのアイアンはデザインも見た目もロフト設定もバラバラだが、選び方のポイントは?

選択肢が多くなることは、ユーザーにとって喜ばしいことですが、自身にベストなモデルを探すことが難しくなるという側面もあります。そこでロフト設定別にどんなゴルファーに合う仕様なのかという点を自分なりに考察してみました。

まず、「飛び系」と呼ばれるもっともロフトの立った仕様から。具体的なロフトで言えば7番で25~27度に当てはまるモデルが対象です。これらのモデルは、飛距離性能をいちばん重視した仕様になっていますので、アイアンでも飛距離が出た方が楽しめる、結果に繋がりやすいといったゴルファーが対象になりますね。具体的には、ヘッドスピードが遅めの方や、少しでも短い番手でグリーンに打っていきたいと考える方になります。反対にあまりよい結果を生まないだろうなと考えるゴルファーは、つねにいいスコアでプレーしたいと考える方でしょうか。ロフトの立ったモデルは、飛距離を追求するためにスピンを軽減させているため、コンディションのシビアなコースなどでは、ピンポイントでグリーンを攻めていくのが難しくなります。それであれば、ある程度コントロール性能の高いアイアンをチョイスし、長い番手は、UTなどのクラブを駆使したほうが得策でしょう。

次に現代のスタンダードといってよい7番で28~30度の仕様。このあたりにロフトを設定しているモデルは、飛距離を追求しつつも弾道の高さやミスへの強さとのバランスを考えた設計になっているモデルが多いですね。飛距離も重要だけど、ボールの上がりやすさといったやさしさも欲しいなんて方、あまり練習はしないけど、楽しくプレーしたいといったエンジョイ派にピッタリだと思います。あまりいい結果が望めないゴルファーは、細かなショットコントロールを望む方ですね。ここに当てはまるモデルの多くは、多少のインテンショナルはできても、細かな操作は受け付けてくれません。

お次は、7番で31~33度の仕様。ここに当てはまるモデルは、おもにアスリートに向けたモデルが中心になります。飛距離よりも操作性や直進性など、中上級者がアイアンに求める性能を追求した仕様が多いですね。シビアなショットコントロールを求める方、スコアをシリアスに求める方におすすめです。上達志向が強い方にもこのあたりがよいと思います。あまり結果が望めないゴルファーとしては、クラブに助けてほしいと考える方でしょうか。モデルにもよりますが、飛距離もそこそこといったところになりますので、楽にプレーしたいという方は28~30度あたりの仕様のほうがやさしい!と感じるでしょう。

最後に34~35度の仕様。いわゆる昔の設定から変わらないクラシカルロフトという設定です。ここに当てはまるクラブは、ほとんどがマッスルバックタイプでしょう。もうここまでくると、スコアよりも一発の美学を求めるタイプのゴルファー向けといった感じです。イメージ通りの弾道を毎回再現したいといった、濃いゴルファーにいいですね。言い換えるとそういった弾道にあまりこだわりをもっていないゴルファー以外には飛ばない、難しいといった印象しかわかないでしょう。

ここまで考察しておいてなんですが、自身が使っていて楽しい! と思えるならどんなアイアンを使ってもいいとは思います。ゴルフをプレーする目的は楽しむことです!その楽しさは人それぞれですからね!

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