PGAツアーのチャールズ・シュワブチャレンジは終始トーナメントをリードした世界ランク1位のスコッティ・シェフラーの圧勝と思われた。勝てば今季5勝。しかし彼の前に立ちふさがったのが同じ25歳のライバル、サム・バーンズ。同級生対決は意外な結末と相成った。

最終組の8組前でプレーし前半6バーディを奪って通算9アンダーまで伸ばしクラブハウスリーダーとなったバーンズ。スタート時はシェフラーと7打差あったが強風の難コンディション手を焼いたトーナメントリーダーがこの日バーディを1つも奪えず、バーディならすんなり優勝の18番でも2打目がバンカーにつかまりパー止まり。同級生2人によるプレーオフに突入した。

画像: PGAツアー「チャールズ・シュワブチャレンジ」を制したサム・バーンズ(写真/Getty Images)

PGAツアー「チャールズ・シュワブチャレンジ」を制したサム・バーンズ(写真/Getty Images)

1ホール目でパーオンに成功したシェフラーに対しグリーン奥にこぼしたバーンズ。不利な状況からバーンズは微妙に切れるスライスラインを読み切った。絶妙なカーブを描いた白球は最後のひと転がりでカップに吸い込まれバーンズが劇的優勝をゲット!

「11年に家族とこの大会を観戦に来たときデビッド・トムズが優勝したシーンが忘れられない。彼は僕のヒーロー。憧れの人が勝った大会で自分がトロフィーを掲げることができるなんて、すごくクールだ」と瞳を潤ませながら歓喜の言葉を口にした。

チャールズ・シュワブチャレンジは「ホーガンズ・アレー(ベン・ホーガンの小径)」と呼ばれるコロニアルGCで開催される歴史あるトーナメント(1946年開始)。今でこそメジャーの狭間でスキップする選手もいるが歴代王者には時のナンバー1が名を連ねる由緒ある大会だけにバーンズが「ここで勝てたなんて夢のよう」という意味もわかる。

自身のプロフィールにも「11年クラウン・プラザ招待(当時の名称)でデビッド・トムズの優勝を家族と一緒に見たのが1番のゴルフの思い出」としっかり認めている。

19年にPGAツアー昇格を果たしてしばらくは実力を発揮できなかったが21年のバルスパー選手権で初優勝を飾ると、9月に始まった21-22年シーズン3戦目のサンダーソンファームズ選手権で優勝。今年のバルスパー選手権でもデビッド・ライリーをプレーオフで下し大会連覇を達成し勝負強さを見せつけた。

そして今回世界ランク1位のシェフラーを下し通算4勝目を挙げた。しかもシーズン3勝目でフェデックスカップのポイントランクもシェフラーに次ぐ2位に浮上した。

以前世界ランク1位だった頃のジェイソン・デイを彷彿とさせる安定感のあるスウィング。ショットメーカーだがショートゲームにも定評がありトータルバランスのよい穴のない選手だ。

これまでシェフラーが取り上げられることのほうが多かったが、もしかしたら25歳の2人が2強時代を築くかもしれない。2週間後にはいよいよ全米オープンが開幕する。この勢いでバーンズも優勝候補に名乗り出た!?

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