ルールでクラブは14本まで使えることが決められている。それぞれに役割をもたせて使いこなすことができるプロはいいとして、アマチュアの場合はどうなのか? クラブフィッター、小倉勇人が考えてみた。

クラブフィッターの小倉です。突然ですが、みなさんのキャディバッグには何本クラブが入っていますでしょうか。ゴルフというスポーツはクラブを最大14本まで使うことが許されています。ですがバッグに14本入っている方は、意外と多くはないのではないでしょうか。たとえ、14本入っていたとしてもすべてのクラブをしっかりと使い分けている方は少ないと思います。今回は、そんなクラブの本数やセッティングについてクラブフィッターの視点から個人的な考えをお話したいと思います。

画像: ルールで決められているクラブの本数は14本。しかし、必ずしも14本入れなければいけないということではない

ルールで決められているクラブの本数は14本。しかし、必ずしも14本入れなければいけないということではない

たまに、初心者は14本も必要ないなんて意見を耳にしますが、私も同意見です。始めて間もないころは、ゴルフクラブを振ることに慣れるのが最優先。ある程度クラブを振り慣れないと細かいフィッティングもできないため、まずはドライバーとアイアンセットとウェッジぐらいでじゅうぶんだと思います。最初のころは、ジャンルを絞り込み、それを重点的に練習するほうが、いいショットの確率を高められますし、スコアを作りやすいです。正直アイアンだけといいたいところですが、それじゃゴルフの醍醐味のひとつを味わえないですからね。アイアンは6番から9番、PW、AW、SWにドライバー、パターを入れた9本でじゅうぶんでしょう。

そこそこミートできる初心者返上のレベルになったのなら、先ほどの9本に加えてFWやUTを検討する時期です。最初は、FWなら5番、UTなら25度前後のモデルがおすすめです。この2本は、最初のセッティングにはない、空白の飛距離が打てるクラブです。5番はFWの中では、ミートしやすさと距離、方向の両立がしやすい番手。UTの25度あたりは、アベレージ向けの6番アイアンより上がりやすく、距離が出しやすい。いきなり複数本を追加するのではなく、1本ずつ足していき、使用しながら飛距離差を確認しつつ、この距離が打てるクラブがあると便利だなと感じるところに当てはまるクラブを順々に足していくのがおすすめです。できればこの段階になったらどこかしらのフィッティングを受けて自身に合うモデルやシャフトを把握しておいた方がいいですね。

ここから先は、自身がプレーしていて打ちたい飛距離や、弾道に合わせてクラブを足していくのがいいです。時々お客様から、「今13本だから何か買い足そうと思っているんだけど、何がオススメ?」といった内容のご相談をされるのですが、現状の不満点をジックリお聞きした上で、オススメするクラブを決めています。

何が言いたいかといいますと、中途半端な気持ちでクラブをバッグに入れておくとクラブ選択で悩む原因になり、かえってミスの原因になる可能性があります。使用する明確なシチュエーションや役割が決まっているクラブであれば自身も迷いなくスウィングできるはずですし、ミスにもなりにくいはずです。役割が明確でないクラブはミスになりやく、じょじょに触らなくなり、ただの飾りになってしまうだけでしょう。

それだったらチッパーなどのいわゆるエキストラクラブを入れたほうがよっぽどいい結果に繋がります。クラブの役割は、後付けでも構いません。買ってから打ってみて、どんな弾道でどのくらい距離が出るかを把握し、それが自身のプレースタイルにハマるクラブであればいいわけです。このクラブは自分が打つとどんな球が出るのかをしっかり把握して、それが自身のプレーに必要なのかどうかという点が重要なのです。

セッティングに悩んだら、一度クラブの本数を減らしてプレーしてみてください。そうすれば、おのずと自身に必要なクラブが見えてくるはずです。もちろんコースや自身のコンディションによっても左右される部分はありますが、役割が定まっていないクラブはいい結果に繋がることは少ないですよ。

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