ショットのミスは、いつの間にかボールの位置がズレてしまっていたことが原因であることも少なくないと石井忍プロ。石井プロが教える、ボール位置を一定に保つ方法を、シングルハンディの腕前をもつイラストレーターの野村タケオが試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフって練習場では上手く打てても、ラウンドでは「あれ?」みたいなこと多いですよね。その理由のひとつが「ボールの位置」。このボールの位置ってじつはとても大事で、ほんの数センチボール位置が変わってしまうだけで、ミスショットが出たりするんです。プロでもボール位置って気付かないうちに狂ってしまうそうなので、練習量やラウンド数の少ないアマチュアは、当然のことながら毎回ボール位置がバラバラになったりします。

週刊ゴルフダイジェスト8/9号に「たかが、されどのボール位置」という記事が載っていました。この記事にはボール位置がズレる原因や、ボール位置を一定にする方法などが書かれていたので、さっそく試してみることにしました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号で特集されていた、ボール位置を一定にするコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2022年8月9日号で特集されていた、ボール位置を一定にするコツを実践!

この記事で解説をしている石井忍プロによると、ゴルフ場にはボール位置がズレる原因だらけということです。例えば風が強いと体の重心位置が変わってしまいボール位置が変わってしまったり、ティーインググラウンドの向きや、ホールの見え方によっても変わってしまいます。もちろん傾斜によってもボール位置は変わってしまいますし、メンタルも影響します。そしてアマチュアのボール位置がズレる一番の原因は、構えたときに右腕が左腕の位置より上になるため(右利きゴルファーの場合)、どうしても肩が左を向くこと。その結果ボール位置が左になってしまうことが多いのだとか。

石井プロによると、ボール位置がズレてしまうとスウィングに悪影響があるということです。自分にとって適正でないボール位置で打とうとすると、インパクトで起き上がってしまったり、振り遅れたり、突っ込んでしまったり……。スウィングの悪い癖の原因が、じつはボール位置だったということもあるようです。

画像: インパクトで起き上がってしまう(左)突っ込んでしまう(中)振り遅れてしまう(右)。こういうミスの原因は、もしかしたらボール位置なのかもしれません

インパクトで起き上がってしまう(左)突っ込んでしまう(中)振り遅れてしまう(右)。こういうミスの原因は、もしかしたらボール位置なのかもしれません

では、どうすればボール位置をつねに一定にすることができるのでしょうか? まずはアマチュアがいちばんなりやすい体制、右腕が上になることで体が開くのを防ぐことが大事。アドレスのときに左右のひじの高さを揃えると、肩の向きをスクエアにできるということです。両ひじの高さが揃っているかを確認するためには、直立して両腕をグリップした状態で前に出し、両ひじの上にクラブを置いてみるといいそうです。クラブが地面と平行になれば、ひじの高さは揃っているということ。右が高くなるとボール位置は左になってしまい、左が高くなるとボール位置は右になってしまいます。

画像: 両ひじの上に置いたクラブが地面と平行だと左右のひじの高さが揃っているということ(左)。クラブが斜めになっているとひじの高さが違うということがわかる(右)。この場合は右が高いので、ボール位置は左になる

両ひじの上に置いたクラブが地面と平行だと左右のひじの高さが揃っているということ(左)。クラブが斜めになっているとひじの高さが違うということがわかる(右)。この場合は右が高いので、ボール位置は左になる

両ひじの高さを揃えるようにアドレスを作ってみました。まずは直立してクラブを体の前にセットします。そして前腕の筋肉に張りを感じながらヘッドを下ろし、両腕の位置を変えずにそのまま前傾すれば両ひじの高さが揃ったアドレスの完成です。

ボール位置は左わきの下にセットするのが基本だそうです。この位置はスウィングタイプによって多少変わりますが、基本的に左わきの下がクラブヘッドの最下点になるために、そこを起点にボール位置を決めるのがいいようです。当然使うクラブによってもボール位置は多少左右に変わります。この手順で構えることで、スクエアなヘッド向きやヘッド軌道を前提にした”自分のニュートラルなボール位置”を作ることができるということです。

ひじの高さを揃えることで、ボールの左右位置のズレを防ぐことはできるようになりました。では前後はどうすればいいのでしょうか?前後のボール位置というのは、その人の体格やスウィングタイプによって変わってきますが、アドレス時の重心位置が決まれば、おのずとあるべきボールの位置が決まってくるのです。そのために大事なことは「拇指球にしっかり乗ること」。拇指球に乗ったまま骨盤を前傾し、手を真下に垂らして合わせると前後のボール位置が決まります。前傾角度はあくまでも自分として丁度いい角度でよいということです。前後のボール位置が近いとアウト・イン軌道になりやすいし、逆に遠いとイン・アウト軌道になりやすいです。ラウンド中に同じ方向位ばかり曲がったりしたときは、ボールとの距離を確認するといいかもしれません。

画像: どっしりと拇指球に乗り(左)骨盤を前傾させ(中)手を下に垂らして構える(右)

どっしりと拇指球に乗り(左)骨盤を前傾させ(中)手を下に垂らして構える(右)

左右のボール位置の合わせ方と、前後の合わせ方をやって構えてみました。今まで自分が何も考えずに構えていたときよりも、ボールの位置が遠く、少し左足寄りにあります。なので、少し違和感があるのですが、実際にそのボール位置のまま打ってみると、けっこう懐が感じられて打ちやすいんですよ。僕の欠点として、どうしても近くに立ってしまうというのは何度か指摘されたことはあったので、やはりついつい近くに立ってしまっていたんでしょうね。このアドレスの作り方だと、ちゃんとボールとの距離が取れるので、ラウンドでもやってみたいと思います。左右のボール位置は、少し左すぎる感じがして、これは打ちにくい。なので、両ひじの高さは揃えながらも、ボール位置は少し右目にしようと思います。

画像: 正しい手順で構えたときのボール位置(左)いつもの自分のボール位置(右)。写真ではあまり変わらないように見えますが、構えている本人はけっこう遠くになった感じがします。ボールを打っても、少し遠いほうが腕の通り道ができて、つかまったいい球が打てました

正しい手順で構えたときのボール位置(左)いつもの自分のボール位置(右)。写真ではあまり変わらないように見えますが、構えている本人はけっこう遠くになった感じがします。ボールを打っても、少し遠いほうが腕の通り道ができて、つかまったいい球が打てました

トッププロでも知らないうちにボール位置が変わってしまい、それが原因で調子を崩すことがあるそうなので、僕たちアマチュアもなるべくボール位置には気をつけたほうがよさそうですね。今回やってみた方法だと、けっこう簡単に毎回同じ位置にボールを置くことができるので、一度試してみてください。

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