LPGAツアールーキーの古江彩佳が今季メジャー最終戦AIG全英女子オープン前哨戦のトラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープンで大逆転優勝を飾った。最終日ノーボギーの10アンダー62のコースレコード&キャリアベストを叩き出し4打差を逆転し頂点へ。身長153センチの小柄な22歳が170センチを超える大型海外選手たちを圧倒した。

スコットランドの目の肥えたゴルフファンが古江のプレーに唸った。6番から6連続バーディでトップに躍り出ると4ホールで3バーディをマークし10アンダー62。上がってみれば後続に3打差をつける劇的勝利。無名の日本人選手の晴れ姿に会場のギャラリーも温かい拍手で古江の快挙を祝った。

「(4打ビハインドだったので)追いつくのは難しいと思っていました。自分のプレーをすることだけを考えていた。ショットもパットもすごくよくて、決めたいバーディパットを決められたのがよかったと思います」

画像: 米女子ツアー「トラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープン」を制した古江彩佳(写真/Getty Images)

米女子ツアー「トラスト・ゴルフ・スコットランド女子オープン」を制した古江彩佳(写真/Getty Images)

フェアウェイを外したのもパーオンも逃したのも1回だけと抜群の安定感。「ショットが曲がらなかった」と中盤の連続バーディでは面白いようにショットがピンに絡んだ。しかも終盤は長いバーディパットも沈めて完璧なハッピーエンディング。

その裏には開催コース、ダンドナルド・リンクスがあるグラスゴー出身のキャディ、マイクさんのナイスアシストがあった。不慣れなリンクスで「ボールが落ちてからどれくらい転がるか正確な距離を教えてくれて、風向きや風の対処法などもアドバイスをもらいとても助けられました」と古江。

現地の放送では「マイクとはボディランゲージで意思の疎通をしていますね」とアナウンサーがいうと解説者が「私たちが思っている以上にアヤカは英語が喋れるのかもしれませんね」とフォロー。言葉は通じなくても2人の呼吸はぴったりで初出場の大会で堂々たるプレーを披露した。

じつはベテランキャディのマイクさんにとっても地元スコットランドでの優勝は初めて。それを聞いた古江は「彼の地元で優勝できたのも凄くうれしい」と笑顔を見せた。

同じ4打差の9位タイからスタートした畑岡奈紗は7位に終わったがラウンド後、後輩を祝福。「(畑岡に)祝福してもらってとても嬉しかったです。一生懸命プレーして彼女の勝利(ツアー通算6勝)に追いつけるように頑張りたいです」

思えば畑岡も古江もアマチュア時代にプロの試合で優勝した逸材。先輩はすでに米ツアーで6勝を挙げており日本が誇るエース的存在なのだがメジャータイトルだけはまだ獲得していない。

「この優勝が自信につながったと思うのでこれからも自分らしいプレーがしたいです。来週(全英女子オープン)に向けてはまた気持ちを切り替えて挑みたい」と古江。

渋野日向子、笹生優花に続く日本女子4人目のメジャーチャンピオンに輝くのは誰だ?

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