プロギアの2022年ニューモデル「RS JUST」シリーズ。アスリート志向な性能を有した同シリーズには、ユーティリティもラインナップされている。
搭載されたテクノロジーや素材は同シリーズのフェアウェイウッドと共通で、フェース素材はマレージング鋼を採用し、CNCミルド加工が施されている。また、フェース下部を薄肉化しアマチュアの平均実打点である高さ17ミリの位置での反発性能が向上されている点も同様だ。
「RS JUST」シリーズの特徴でもある、フェースセンターに重心点を位置させることで、ボールを芯で捉えた際の初速性能がさらに向上する設計がドライバー、フェアウェイと同様に採用され、ソール前方の溝「スラッシュグルーブ」によって打ち出し角を下げずに反発性能を高められている。
そして何より試打者のプロゴルファー・中村修と堀口宜篤の両名がまず評価したのは、その顔のよさだ。
「顔がめちゃくちゃいい、構えやすいです。コンパクトですがヘッドの高さがあるのでラフでもフェアウェイでもファーストカットでも、打点が広いです。当たり負けしなさそう、分厚く当たりそうな見た目ですね」(中村)
堀口も「少し小ぶりで、後ろがボテッとせずスッキリした見た目でとても構えやすいです」と評価。「フックフェースでないのも構えやすいポイントですね」という。では続いて、4番のヘッド(ロフト22度)に専用シャフト「ディアマナ for PRGR」のSフレックスを組み合わせたモデルでの試打結果の平均値と、インプレッションを見てみよう。
【堀口のRSユーティリティ(4番)の試打結果】
HS41.7m/s キャリー200Y トータル216Y 打ち出し角12.1度 ボール初速59.1m/s スピン量4141rpm
【中村のRSユーティリティ(4番)の試打結果】
HS39.9m/s キャリー192Y トータル206Y 打ち出し角12.6度 ボール初速55.9m/s スピン量4523rpm
「打感は弾き系ではなく柔らかめで、アイアンのような吸い付く感触があります。球は逃げず、よくつかまりますね。見た目は小ぶりで操作しやすそうな印象ですが打ってみると結構オートマチックで、ドロー・フェードの打ち分けもできますがそこまで大きく曲がる感じではありません。どちらかというと直進性のほうが高い印象ですね。そのぶん、思ったより弾道は低いかなと感じました」(中村)
「振っていて、オートマチックにヘッドが出ていってくれる感じがありますね。ユーティリティにありがちな引っかかる感じがないのが好印象です。そこまで高さが出るわけではなく、前に強く飛びますね。でもスピンもしっかり入ってくれるので、“飛ぶけど止まるクラブ”と言えるでしょう。専用シャフトのSフレックスは標準からややしっかりめ。ドライバーのヘッドスピードで42m/sの方から、45m/sくらいの方が打っても遜色なさそうです」(堀口)
さて、「RS」ユーティリティの試打を終えた両者の評価を総括してみると、「直進性が高いオートマチック寄りの性能」で、なおかつ「スピンもしっかりと入って止まってくれる」とのこと。
そのうえで見た目もよく「クセがなく構えやすいので、性能を含めてビギナーから上級者まで、万人にオススメできますね。ただ、専用シャフトのフレックスはヘッドスピードに応じてちゃんと選ぶ必要がありそうです」と堀口。中村は「見た目自体もそうですし、ドライバーやフェアウェイウッドとのつながりのよさも感じられるので、組み合わせて使うとよりいいですね」と評価した。ぜひ、クラブ選びの参考にしてみてほしい。
協力/PGST