ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることをひとつずつ紹介する!今回はシャンクの対処法について。

シャンクが起きる原因とは……?

今回は突如ゴルファーをパニックにさせる、あのミスショットについてです。できることなら生涯一度たりともあのおぞましい感覚を味わうことなく、ゴルフ人生をまっとうしたかった……経験のある方なら大げさでなく、そんな風に思われるのではないでしょうか?

ボールが右斜め45度にすっぽ抜けていく、あのミスショット。「そんなの一度も出たことない」という方は今すぐページを閉じて下さい!

このミスショットは思いがけない時に突如発生し、一度出てしまうと、再発の恐怖から逃れるのが難しい。とても厄介な代物です。今まで出たことがないという方はこの記事を読んだことで、意識過剰になって動きがぎこちなくなってしまう可能性がありますので、ご忠告しておきます。

画像: パニックになりがちなミスショット「シャンク」(撮影/有原裕晶)

パニックになりがちなミスショット「シャンク」(撮影/有原裕晶)

もう口にするのもおぞましい「〇ャンク」、古くは「ソケット」という呼び方もしましたが、クラブのフェース面ではなく、ネックに当たって右に飛び出すあの感触。「えっ!?」一瞬何が起こったか分からず、パニックになる人もいます。なぜあんなにも打点がズレるのか?

ただ、不思議と初心者の段階ではほとんど出ないため、「それが出たのは上級者の証しだよ」などと慰められたりします。

これまで多くのゴルファーからの、「シャンクが止まらない、直して!」という切実な訴えに対して、なんとか立ち直らせてきた私の経験を生かし、世のため、人のため、ゴルファーのため、頑張って「シャンク」と向き合っていきましょう。

まず、どのようにしてシャンクは起こるのか? アドレスではフェースの真ん中で構えているのに、インパクトではネックの位置に戻ってきてしまう。単純に考えればそういう現象です。そうなってしまうおもな原因としては、

【1】「自分のイメージするインパクトのタイミングに対してヘッドが遅れて入ってくる」

【2】「ヘッド軌道がインサイドアウトになり過ぎ、フェースか開いたままインパクトを迎えてしまう」

という2つのケースが大半です。

【1】の場合はほぼ「打ち急いだ結果」ということが言えます。じゅうぶんなテークバックが取れないままダウンスウィングに入ってしまい、手元だけが先行したインパクトになってしまうのです。【2】の場合はクラブを打ち出したいライン、目標に向かってストレートに出す意識が強すぎて、飛球線より外側に振ってしまった結果、クラブも外側を通ってしまうことになるのです。どちらも根底にあるのは、ミスに対する恐怖感。失敗したくない、狙ったところにキッチリ打ちたい、という過剰な意識がカラダを硬直させ、ヘッドがスムーズに動かなくなってしまうのです。

即効性があるのは「左足一本背面打ち」

さあ、それでは対処法を考えていきましょう。

シャンクが怖くて固まっているゴルファーに対して、「リラックスして大きく振って」などとアドバイスしても何の効果もありません。考え方としては、スイングのイメージを大きく変えて、「これなら大丈夫!」と思える新しいイメージを作ることです。

画像: ほぼ左足に体重を乗せ、肩や腰のラインは大きく右に向けたまま、クラブを左に振り抜くイメージ

ほぼ左足に体重を乗せ、肩や腰のラインは大きく右に向けたまま、クラブを左に振り抜くイメージ

これまで一番即効性があったのは、「左足一本背面打ち」です。ほぼ左足一本に体重を乗せ、肩や腰のラインは大きく右に向けたまま、クラブを左に振り抜くのです。クラブを背中越しに振っていくような感じです。この状態だとヘッドは上から入れるしかなく、下半身も先行できないため、外側に振ることもできません。

わかりにくい場合は、大きく右を向くだけでなく、右足を真後ろに引いて構えるようにしてください。何発か打ち、フェースのトゥ側に打球痕が付くようになればもう大丈夫。じょじょに元の構えに戻していくようにしてください。

これはかなりのショック療法ですが、ネガティブなイメージを払拭するにはこれくらい極端なイメージの転換が効果的かと思います。また、プレー中に「出てしまった!」という場合もこのイメージの素振りを繰り返すだけでシャンクの連鎖を断ち切ることが出来ます。

そこまで重症じゃない、という方は右足のアクションを抑える「ベタ足インパクト」をやってみて下さい。右ひざを目標方向に送っていく動きが、シャンクを誘発する場合もあります。下半身の動きを抑え、体の正面でのインパクトを心がける。これだけで治る人もいます。

もしコースで、「うわっ」となった時、あれこれ考えこまず、この記事を思い出して頂ければと思います。

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