9月8日エリザベス女王の逝去に伴い初日が中止となり54ホールに短縮されたDPワールドツアー(欧州ツアー)のフラッグシップトーナメント、BMW PGAチャンピンシップ。アイルランド勢同士の優勝争いを制したのは全英オープンチャンピオンのシェーン・ローリーだったが1打差で敗れたローリー・マキロイは仲の良いS・ローリーの勝利に「すごくうれしい。彼が勝つ姿を見るのは最高」と祝福。マキロイが語ったS・ローリーのこと、エリザベス女王のこと……。

マキロイが54ホール、ノーボギーで先にホールアウトしていたS・ローリーに追いつくためには名門ウェントワースの最終18番でイーグルが必要だった。狙い通り2打でグリーンをとらえ5メートル弱のイーグルチャンスを演出。しかしファーストパットはカップの淵に止まりイーグルならず。親友S・ローリーに1打及ばず2位(タイ)に終わった。

画像: 惜しくも2位に終わったマキロイだったが、仲の良いS・ローリーの優勝を祝福した(写真は2022年BMW PGAチャンピンシップ 撮影/Getty Images)

惜しくも2位に終わったマキロイだったが、仲の良いS・ローリーの優勝を祝福した(写真は2022年BMW PGAチャンピンシップ 撮影/Getty Images)

思えば8年前のこの大会でS・ローリーには上がり2ホール連続バーディでフィニッシュしたマキロイに逆転され1打差で戴冠を逃した苦い思い出がある。今回リベンジを果たしS・ローリーは「言葉にするのが難しいくらい感動している。トロフィーを眺めながら何日も喜びに浸れるレベル。ローリー(マキロイ)のイーグルパットが外れて欲しいとはまったく思わなかったけれど、2人のプレーオフは避けたかった」

大きな体に「妻が好きだから」と髭をたくわえ、一見いかついがやさしそうな笑顔でヨーロッパの人々に親しまれている愛すべきアイルランド人の勝利にマキロイは「シェーン(ローリー)が勝ってくれたから(負けた)悔しさが和らいだ。誰かほかの人がだったらこんなに穏やかな気持ちではいられなかった。友が勝つ姿を見るのはいつでも最高。今年彼は何度も惜しいV逸があったから勝ててよかった」と祝福した。

「いい成績を残しても勝てなければ何かが足りない。大好きなBMW、大好きなコースで優勝できて本当によかった」とS・ローリーは19年の全英オープン以来となるビッグタイトル獲得に笑いが止まらなかった。

ところで惜敗したマキロイにはエリザベス女王との思い出も語っている。「数年前に実際にお会いすることができたのは僕にとって素晴らしい思い出。そのとき一緒に撮った写真を家に飾ってあります。威厳があって献身的で優雅。本当に素晴らしい女性でした」

何よりマキロイが驚いたのはエリザベス女王の在位の長さ。「彼女が女王に即位されたのはベン・ホーガンが全英オープンで優勝する前の年、信じられないくらい長い間重責を担ってこられたのだな、と改めて尊敬します」

PGAツアーのプレーヤー・オブ・ザ・イヤーはスコッティ・シェフラーに譲ったがDPワールドツアーでのポイントレースは現在1位。今大会の2位でヨーロッパの年間王者のタイトルがぐっと近づいた。

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