米国vs世界選抜(欧州を除く)のチーム対抗戦プレジデンツカップはデービス・ラブ3世率いる米チームの圧勝(17.5ポイント対12.5ポイント)に終わった。勝利の原動力となったのは4日間で5マッチを戦いすべてで勝利を収めたジョーダン・スピース。10代でPGAツアー優勝を挙げメジャー3勝の実績を持つヤングガンの代表もすでに29歳。今回の若いチームでは親友ジャスティン・トーマスとともに若手を引っ張る頼れるアニキ的存在になっていた。

大会最終日のシングルス第2マッチに登場しオーストラリアのキャム・デービスと対戦したスピースはスタート前のティーイングエリアで10カ月の息子サミーくんを空高く掲げて会場を埋め尽くしたギャラリーにお披露目した。

キョトンとした表情でパパの手に身を委ねたサミーくんは大きなヘッドホンを装着していたのだが、これは歓声(騒音?)に息子が驚かないための親心。ライオンキングを彷彿とさせる場面に居合わせた全員が笑顔になった。

しかし序盤は劣勢。1番、2番を連取され2ダウンを許すが4番パー3でライオンが牙を剥く。前の組の朋友トーマスがバーディを決めたのと同じ位置から放った8メートル近いパットは完璧なラインをなぞりジャストタッチでカップイン。スピース劇場のはじまりだ。

画像: 米国vs世界選抜のチーム対抗戦「プレジデンツカップ」で5勝を挙げ、米国チームの勝利に大きく貢献したジョーダン・スピース(写真/Getty Images)

米国vs世界選抜のチーム対抗戦「プレジデンツカップ」で5勝を挙げ、米国チームの勝利に大きく貢献したジョーダン・スピース(写真/Getty Images)

続く5番ではグリーン奥のフリンジから絶妙のタッチでチップインバーディを決め1アップで前半を折り返すと後半はロングパットを入れまくり相手を圧倒。13番ではじつに15メートル近い距離をねじ込み4&3で勝利を収めた。

前日まではトーマスとのコンビで4戦全勝。シングルスを制してチームで唯一5連勝を飾ったスピース。意外なのはこれが彼にとってシングルス初勝利だったこと。これまでに3回出場したプレジデンツカップではシングルスの成績が0勝3敗。さらにライダーカップでもシングルスでは0勝3敗1分と勝ったことがなかったのだ。

若くして栄華を極め世界ランク1位にも輝いたが3年前トップ100陥落の危機に陥るほどのスランプを経験した。しかし21年地元テキサス(バレロテキサスオープン)でおよそ5年ぶりの優勝を飾ると今年もRBCヘリテイジで優勝。そして今回のプレジデンツカップで大黒柱としてチームの勝利に貢献し勢いを取り戻した。

頂点とどん底を経験したスピースは選手としてまたひと回り大きくなったように見える。キャリアグランドスラムまであと1勝。残るは全米プロだが20代最後となる来年のメジャーでは円熟のプレーを見せてくれるに違いない。

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