PGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」初日を終え、首位に立ったのは6アンダーのブレンダン・スチール。プロゴルファー・中村修が初日に注目したのは、キャメロン・チャンプと河本力、日米ツアー屈指の飛ばし屋2選手のプレー。現地からのレポートをお届けする。

気温15度で雨のパラつく天候となった初日は、雨の影響を考慮してティーマークを前に移動し、距離設定が短くなっていたホールもありました。グリーンはボールが止まるコンディションになったもののハイスコアが続出という展開にはなりませんでした。その理由はボールがすっぽり隠れるくらいの長さのラフ、小さいグリーン、そして前後左右に振られたピンポジションにありました。

画像: PGAツアーの飛ばし屋キャメロン・チャンプ(左)と国内ツアー飛行機No.1の河本力(右)(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

PGAツアーの飛ばし屋キャメロン・チャンプ(左)と国内ツアー飛行機No.1の河本力(右)(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

雨と寒さで昨日よりもボールは確実に飛ばない中で、やや高い位置に切られたピンを攻めショートサイドに外すと濡れた深いラフから速いグリーンへのアプローチになり、難易度が上がっていた印象です。

昨日、大事をとってプロアマを途中棄権した松山英樹選手は、2バーディ3ボギーの1オーバー41位タイで初日を終えました。体のコンディションを考慮して様子を見ならがらのラウンドのように見えました。ラウンド後の練習で好感触を得られたようですので、明日以降、回復傾向にある天候とともに、最終日に向けて調子を上げてくることでしょう。

私が初日に注目したのは、キャメロン・チャンプと河本力という飛ばし屋の二人。PGAツアーの飛ばし屋と日本ツアーで目下飛距離No.1の河本力を見比べて来ました。今日のスタッツを確認すると飛距離は二人とも302.5ヤードと同じでしたが、パーオン率・フェアフェイキープ率・平均パットの順に見るとキャメロン・チャンプは72.22%、53.85%、1.769に対して河本力は66.67%、46.15%、1.833という内容でした。

画像: 同組のPGAツアー選手よりも飛距離で上回り前半9ホールを2アンダーでターン(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

同組のPGAツアー選手よりも飛距離で上回り前半9ホールを2アンダーでターン(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

二人とも体の回転力を多く使うスウィングが特徴ですが、迫力のあるインパクトとボール初速の速さには目を見張るものがあります。というか後方から見ていないとボールを見失ってしまうほどです。高い弾道で遥か300ヤード先に着弾するドライバーショットにはギャラリーのどよめきが聞こえてきます。

河本選手を608ヤードと距離のある14番のパー5で見ましたが、330ヤード越えのドライバーショットから2打目は2アイアンで2オンしバーディを奪いました。残り280ヤード近い位置からアイアンを持っていたので刻むのかと思いましたが、圧巻の飛距離でグリーンを捉えました。これには同組の選手からもナイスオンの声がかかりました。ただ、前半を2アンダーでターンしたものの後半に2度のダブルボギーを打ちトータル2オーバー55位タイで初日を終えました。

画像: 608ヤードと距離のある14番パー5ではアイアンで2段グリーンの下の段に乗せイーグルパットはわずかに外すもバーディを奪った(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

608ヤードと距離のある14番パー5ではアイアンで2段グリーンの下の段に乗せイーグルパットはわずかに外すもバーディを奪った(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

ラウンド後の会見で2つのパー3で叩いたダブルボギーを振り返り、5番の池に入れたこととピン手前のバンカーに入れた7番の番手選びを悔やみました。

「実力不足です。一緒にまわっているPGAの選手たちは8番アイアンを持っていてほとんどアイアンの距離は変わらないかなと思いますけど、そこで8番を持っているを見てからの僕は、9番を持ったので、頭の悪さが出ましたね。状況判断ができていなかったです」

右からのアゲンストでグリーン左手前の深いバンカー越えに切られたピンに対して、風に負けてバンカーに落とし、寄せられずにダブルボギーとしました。今季2勝を挙げている河本選手ですが、やはり目指すPGAツアーに出場しているということで、力むこともあったのでしょう。明日以降の巻き返しに期待します。

画像: キャメロン・チャンプは4バーディ3ボギーの1アンダーで首位と5打差のまずまずの滑り出し(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

キャメロン・チャンプは4バーディ3ボギーの1アンダーで首位と5打差のまずまずの滑り出し(写真は2022年のZOZOチャンピオンシップ)

いっぽうのキャメロン・チャンプは、4バーディ3ボギーの1アンダー21位、首位に5打差とまずまずの位置で初日を終えています。395ヤードの8番パー4ではドライバーを握り、雨が降るアゲンストの中、フェアウェイセンターを捉え残り90ヤードを切っていました。昨日の会見で地元の高校生からの質問で「14本の中でパターが一番好きだ」というのも面白かったですね。

来場予定の人は、この二人のドライバーショットは必見です。アウトコースだと4番、6番、8番、インコースだと11番、12番、14番、17番辺りはドライバーを使う可能性が高いので定点観測しても楽しいでしょう。

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