世界ランキングの対象試合昇格へ嘆願書を送ったり対象ツアー(MENAツアー)を買収したりさまざまな試みをおこなっているLIVゴルフだがOWGR(オフィシャルワールドゴルフランキング)サイドは受け入れを拒否し続けている。LIV側は「LIVのプレーヤーがランク入りしていないOWGRはFIFAランキングからアルゼンチンが外されたようなもの」と反発するが先行きは不透明だ。そんななかLIVの年間チャンピオンに輝いたDJことダスティン・ジョンソンの高笑いの理由とキャリアのピークで移籍した29歳キャメロン・スミスの悲しみとは?

今週の月曜日ジョンソンが2022年シーズンのLIVゴルフシリーズ年間ナンバー1の輝き1800万ドル(約25億円)のボーナスを獲得した。桁違い過ぎて感覚が麻痺してきたが彼はこの4カ月で6試合に出場し1勝を挙げ稼いだ賞金は3000万ドル以上(約42億円)。移籍契約金は1億2500万ドル(約175億円)といわれているから、まさに天文学的数字である。

画像: LIVゴルフに移籍したダスティン・ジョンソン(左)とキャメロン・スミス(右)(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

LIVゴルフに移籍したダスティン・ジョンソン(左)とキャメロン・スミス(右)(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

年間王者に輝いた感想を尋ねられたDJはこう言って高笑いした。「ここ(LIV)に来るという決断を本当に後悔している。酷い決断だった」。逆説的ジョーク。

日頃から彼がサービス精神旺盛であることを知っている記者たちには笑えるジョークだったが、賞金の出どころ(人権侵害やテロとの関連が疑われるサウジアラビア)を疑問視するアンチLIV派にとっては笑えない最悪のジョークだった。

いっぽう世界ランク2位のスミスは電撃移籍後2試合目で早くも優勝し、本人の希望通り11月から2月まで母国オーストラリアでこれまで取れなかった長めのバカンスを楽しむという。

大金が入ったうえ、母国で過ごす時間的余裕もできたのだから願ったり叶ったりかと思いきや彼にも胸に刺さったトゲがあるようだ。

それはPGAツアーの本拠地であるTPCソーグラスに出入り禁止になってしまったこと。同コースは今年彼が優勝した第5のメジャー、プレーヤーズ選手権の舞台。しかもスミスは近所に住んでおりLIV移籍前そこは彼にとって格好の練習場所だった。しかし無条件で練習が許されていた特権がPGAツアーの出場資格を失った(LIV移籍により)ことで剥奪された。

3月にプレーヤーズで優勝してから今年の夏まではクラブハウスの横のディフェンディングチャンピオン専用の駐車スペースを自由に使用していたが、スミスがLIVに移籍した9月にはそのスペースに「PGAツアープレーヤーのみ」の注釈がついた。

藤田寛之が以前TPCソーグラスで練習を許されたとき「あらゆる練習ができる素晴らしいコース。まるでゴルフのテーマパークのよう」と語ったことがあるが、お気に入りだった場所を追われ駐車スペースを奪われたことでスミスはツアーを離れた実感を痛感したようだ。いくらお金があっても悲しみがないわけではない。

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