ワイン好きの方ならご存じかもしれない「フランチャコルタ」。今、日本でも注目の本格的製法のスパークリングワインです。その生産地には同名のゴルフ場もあり、現地では人気リゾート地。ワインとゴルフを味わい尽くす知られざるイタリアの旅をお届けします!
画像: いま注目されているスパークリングワインとイタリアを巡るゴルフの旅を月刊ゴルフダイジェストがお届け!

いま注目されているスパークリングワインとイタリアを巡るゴルフの旅を月刊ゴルフダイジェストがお届け!

コースのいたる所にワインを感じるワイナリーの名がつくゴルフコース

フランチャコルタの語源になっている「コルテ フランカ」村に入ると、ブドウ畑がお出迎え。そのなかにあるのが今回訪れた「フランチャコルタゴルフクラブ」だ。フランチャコルタの生産者が協賛するコースだけに、3つあるコースには"ブリュット"、"サテン"、"ロゼ"の名が冠され、また各ホールにもワイナリーの名がつくなど、地元が支えるゴルフ場であることを強く感じる。

 コースの特徴は、地形を生かした適度なアップダウンがあり、また大きな池を取り囲むレイアウトも伴って、なかなか難易度が高い。それもそのはずで、コース設計は"鬼才"と恐れられるピート・ダイの手によるもの。納得です。そして驚いたのはグリーンコンディション。イタリアにはゴルフのイメージがあまりないが、その仕上がりは超一級といっても過言ではない。
「ワインゴルフコース」の締めくくりは、併設するレストランでの"19番ホール"。多くのフランチャコルタのスパークリングが取り揃えてあり、こちら目当てのゴルファーも少なくない。イタリアの陽光の中、テラスでいただく1杯はやみつきになりそうです!

画像: Brut Course No.8 ・519Y Par5 ブドウ畑を右に見ながら進むS字に曲がったブリュットの8番パー5。フェアウェイを横切る石の壁が特徴の同6番と並び、コースの名物ホールだ

Brut Course No.8 ・519Y Par5 ブドウ畑を右に見ながら進むS字に曲がったブリュットの8番パー5。フェアウェイを横切る石の壁が特徴の同6番と並び、コースの名物ホールだ

フランチャコルタGCのクラブハウスで「フランチャコルタ」がお出迎え

ピッツィーニ男爵が1927年に初めて「フランチャコルタGC」を設立。その後、1984年にベラヴィ
スタ(ワイナリー)のオーナーでもあるヴィットリオ・モレッティ氏を中心に現在のクラブの形態ができあがった。国内プロアマ競技のほか、数多くの国際大会開催の実績を誇るコースだ。クラブハウスには各ワイナリーのスパークリングが取り揃えられており、カウンターの奥にはビンテージものも陳列され、ゴルフ場であることを忘れてしまいそう。プレー後、当然のように注がれるスパークリング……このゴルフ場の標準設定なんですね。

画像: クラブハウスには各ワイナリーのスパークリングがあり、プレー後グラスに注がれる

クラブハウスには各ワイナリーのスパークリングがあり、プレー後グラスに注がれる

あえてゴルフをしない日もアリ!
「フランチャコルタワイナリー」をほろ酔い行脚

ゴルフ場で初めて味わったスパークリングワイン「フランチャコルタ」。そのワイナリー巡りがもう一つの旅の目的。歴史は60年ほどと浅いが、今フランチャコルタが注目されている理由は? ワインジャーナリストの宮嶋勲さんによれば、「この土地は、氷河が運んできたミネラルの豊富な土壌があ
り、さらに湖が作りだす温暖な気候と渓谷の冷気による寒暖差によってブドウの産地としては理想的。まさに"奇跡の土地"です。それが"イタリアのシャンパーニュ"としての地位を揺るぎないものにしています」とのこと。
 今回3つのワイナリーを訪れたが、印象的だったのは「サテン」という種類。ガス圧が抑えめで口当たりがとてもクリーミー。日本でも買えるらしいから覚えておかなければ!

名門ワイナリーその①BELLAVISTA(ベラヴィスタ)

フランチャコルタの全生産地域2800haのうち200haを所有する名門ワイナリー。機械に頼らず存分に手間と時間をかける生産にこだわる。ヴィットリオ・モレッティ会長はシャンパーニュと比較されるまでに評価を高めた立役者とされる。フランチャコルタ唯一の5つ星ホテル「L‘Albereta」のランチとともに味わう。モレッティ会長は同ホテルのオーナーでもある。ガス圧の低い「サテン」(左)は、口当たりがクリーミーで滑らか。特にベラヴィスタのそれは、各方面で非常に高い評価を受けている。

画像: ベラヴィスタ製のフランチャコルタコルタ。左のボトルが口当たりが滑らかな「サテン」。5つ星ホテル「L‘Albereta」のオーナーも務めるヴィットリオ・モレッティ会長(写真右)

ベラヴィスタ製のフランチャコルタコルタ。左のボトルが口当たりが滑らかな「サテン」。5つ星ホテル「L‘Albereta」のオーナーも務めるヴィットリオ・モレッティ会長(写真右)

名門ワイナリーその②BARONE PIZZINI(バローネ・ピッツィーニ)

殺虫剤や除草剤を排した完全有機栽培を実施。「いつでも誰にでも作業のすべてをお見せします」という透明性を大事にしている。オーナーのシルヴァーノ・ブレシャニーニ氏は、フランチャコルタ
協会の会長でもある。1927年にピッツィーニ男爵が初めてゴルフ場を設立したことを記念して作られたフランチャコルタ「GOLF」がフレッシュな香りと深い味わいを楽しめると人気となっている。

画像: 写真左上の「GOLF」が人気のワイナリー。地元で産出した石材を建材にした醸造所&貯蔵庫(左下)オーナーのシルヴァーノ・ブレシャニーニ氏(写真右)は、フランチャコルタ協会の会長でもある

写真左上の「GOLF」が人気のワイナリー。地元で産出した石材を建材にした醸造所&貯蔵庫(左下)オーナーのシルヴァーノ・ブレシャニーニ氏(写真右)は、フランチャコルタ協会の会長でもある

名門ワイナリーその③VILLA CRESPIA(ヴィッラ・クレスピア)

99年設立のワイナリー。最先端の技術で土壌特性を引き出す。また酸化防止剤を使わないワインをリリースするなど、新進の取り組みにも積極的だ。

近年評価がグングン上がっているのは鮮やかなターコイズブルーのボトルが印象的な「MILLE」。5年以上発酵させた繊細な泡立ちとやさしい余韻が特徴だという。

画像: ターコイズブルーのボトルが印象的な「MILLE」(左)従兄とともに運営するミケーラ・ムラトーリさん。畑に出てのブドウのチェックも日課(右)

ターコイズブルーのボトルが印象的な「MILLE」(左)従兄とともに運営するミケーラ・ムラトーリさん。畑に出てのブドウのチェックも日課(右)

シャンパーニュより基準が厳しいフランチャコルタのABC(ア・ビィ・チィ)

シャンパーニュの法定熟成期間が15カ月であるのに対し、フランチャコルタは18カ月。そんなフランチャコルタのネタを、テーブルトークにぜひ

ツウPOINT①瓶内二次発酵方式

ブドウの果汁に酵母を加え、樽で寝かすのが一次(アルコール)発酵。その後、瓶の中に移し糖分と酵母を入れて瓶のフタを閉め、さらに発酵を促す。これにより瓶内で発生した炭酸ガスが溶け込み、スパークリングワインに。これが「瓶内二次発酵」で、シャンパーニュ(フランス)、カヴァ(スペイン)も同様の方式を取る

画像: 瓶内二次発酵の段階では瓶を逆さにし、さらに酵母の澱おりを瓶の口のほうに集めるため瓶を毎日1/8回転させて、瓶の角度も高くしていく

瓶内二次発酵の段階では瓶を逆さにし、さらに酵母の澱おりを瓶の口のほうに集めるため瓶を毎日1/8回転させて、瓶の角度も高くしていく

ツウPOINT②DOCG

イタリアのワインラベルにたまに見かける「DOCG」の文字。これは4段階ある格付けのうち“最上級”を示すもの。フランチャコルタもこの認定を受けている

画像: フランチャコルタも認定されているDOCG。最上級の証だ

フランチャコルタも認定されているDOCG。最上級の証だ

ツウPOINT③ドサッジョ・ゼロ

瓶口に集めた澱を取り除いた分のワインを補填するが、通常はその時に少し加糖する。それをしないのが“ドサッジョ・ゼロ”。極めて辛口で幅広い料理に合いやすい

画像: 幅広い料理に合わせて楽しめる辛口のDOSAGGIO ZERO

幅広い料理に合わせて楽しめる辛口のDOSAGGIO ZERO

ツウPOINT④フランチャコルタには5つのタイプがある

フランチャコルタ5つのタイプ
フランチャコルタヴィンテージではない一般的なタイプ。法定熟
成期間は18カ月。ボトルの内は5~6気圧
フランチャコルタ
サテン
白ブドウのみで通常4~4.5気圧で作られる。
泡がきめ細かく滑らか。法定熟成期間24カ月
フランチャコルタ
ロゼ
赤ワイン用品種の果皮から色を少し抽出する。
5~6気圧で法定熟成期間は24カ月
フランチャコルタ
ミッレジマート
ブドウが最低限85㌫以上の単一収穫年である
ことを示す。法定熟成期間は30カ月
フランチャコルタ
リゼルヴァ
酵母の澱を入れたまま法定熟成期間60カ月を
経過させる。最大限の香りとコクが味わえる
caption
画像: イタリアを訪れた際にゴルフをプレーしたいという人にぜひ覚えておいてもらいたい日常会話。イタリア出身のプロも活躍しているんですね~

イタリアを訪れた際にゴルフをプレーしたいという人にぜひ覚えておいてもらいたい日常会話。イタリア出身のプロも活躍しているんですね~

This article is a sponsored article by
''.