師走に入って、最高気温が10度を下回るなど、冬将軍の足音が聞こえてきた。ラウンドは楽しいけれど、寒いのは辛い。そこで、プロやアマチュアゴルファーにお知恵を拝借! 「あなたの冬ゴルフ、防寒対策を教えて!」
画像: 朝方、グリーンが凍るような寒い日の防寒対策。スウィングの邪魔にならないようなウェア選びが肝心だ(撮影/野村知也)

朝方、グリーンが凍るような寒い日の防寒対策。スウィングの邪魔にならないようなウェア選びが肝心だ(撮影/野村知也)

●僕の防寒対策の第一はハイネックのカシミアセーターです!

非常に寒いときは2枚着ます。その際はハイネックの上にVネックか丸首タイプを重ねます。カシミアには妥協は許しません(笑)。高価ですが、高品質のものを求めます。カシミアは肌ざわりも良く、スウィングの邪魔もしません。帰りはその上にジャケットを羽織れば決まるし、その分ボストンバッグも軽くなりますしね。下半身にはヒートテックのタイツをはきます。昔はラクダの分厚い股引きだったけど、現在は薄手のタイツで、スウィングの下半身の動きの妨げにはなりませんものね。ただ、極寒のコースでタイツを2枚はいて失敗したことがあります。昼間になって汗をかくほど暖かくなり、往生しました。ラウンド中、タイツを脱ぐのは大変だと知りましたね。あと、歩くときや待っているときは、サッカー選手などがベンチで着ているようなグラウンドコートなどはいいと思います。また尾崎直道さんたちが愛用している温熱ベストなどもいいのでは。ベストだと上半身の動きもスムーズにできますしね。(タケ小山、プロゴルファー・テレビ解説者)

●夏は日焼け対策、冬は防寒対策として両手グローブを愛用しています!

両手グローブを何セットか持っていて、使い回していますが、一度、はめようとしたら右手と右手だったことがあり、急いで売店に走ったことがあります。それにより体が温まり、懐がやや寒くなりました。(40代女性、東京都)

画像: 冬ゴルフは指先を温めるのもポイントになる。両手グローブや片手だけ指先カットのグローブを使うなど、防寒の達人は工夫をこらしている

冬ゴルフは指先を温めるのもポイントになる。両手グローブや片手だけ指先カットのグローブを使うなど、防寒の達人は工夫をこらしている

●僕は寒さ対策としては、手を温めることを最優先します!

グリップはクラブと体をつなぐ〝連結器”ですから、ここが機能しなければスウィングは成立しないという考えです。ですから右手は手の甲をカバーして指先の出ている〝手袋〟をつけています。そのうえ、ボールを打たない間は毛皮の手袋をつけるという二重保護です。手を温めているのとそうでないのとでは、スウィングにとって大違いです。下半身は契約している洋服メーカー(シナコバ)の温かいタイツをはいています。上半身はカシミアのセーターを着ますが、よほど寒いときにはセーターの下に薄いウィンドブレーカータイプのベストを重ね着です。ベストならスウィングの邪魔になりませんから。キャップは必ずかぶりますが、特に寒いときはその上に毛糸のスキー帽を重ねます。寒さの度合いによっては、耳にも少し毛糸をかぶせて保護しますね。(髙橋勝成、プロゴルファー)

●マスクって実は温かいんです!

すぐれ物のインナーが続々開発されているので、ボディ部分はだいぶマシ。問題は外に出ている部分で、首はネックウォーマーで隠せるけど顔の露出が課題で、口グセは「顔が寒い」。しかし、最近はマスクをするのが当たり前の日常で、これがラウンドのときの防寒にもなるのを発見。「外だし、マスク外したら」と言われるけど、防寒対策でつけています。(40代女性、神奈川県)

●中敷き1枚入れるだけで変わります!

真冬の朝、スタートでティーイングエリアに立っていると、地面から冷たさが足へと伝わり、ジンジンするほど。そこでゴルフシューズに中敷きを入れてみたら、あのダイレクトに伝わってくる感じが和らぐ気がしました。(60代男性、茨城県)

●逆説的な言い方になりますが「防寒をしない」というのが、僕の防寒対策なんです!

防寒にこだわると、どうしても体の動きが窮屈になってスウィングに悪影響を及ぼしてしまいます。僕はプロゴルファーで、ゴルフが仕事。試合での成績がプライオリティーの1番目にきます。なので、その成績を妨げる要素は、寒いからといっても、可能な限り排除しようという考えです。寒さのなかで競うのもまた仕事なのです。ただ、寒さへのケアはしますよ。歩いている間や待っている間はウィンドブレーカーを羽織るとか、右手袋をする、下半身のふくらはぎを温めるサポーターをはくなど。カイロなどは当てた一部分だけ熱くなって違和感があるので僕はしません。(水巻善典、プロゴルファー)

●ヒーター付きのウェアってすごい大発明! 

夏はファン付き、冬はヒーター付きのウェアを買いました。最近は見た目もモコモコしていない、おしゃれなデザインのものも続々登場しています。テレビ通販でけっこう安く出ています。(60代男性、千葉県)

●厚いアウターはスウィングに影響が出てしまうので、オーバーサイズの脱ぎ着のしやすいダウンコートを愛用!

打つときはさっと脱ぎます。ズボン下にはミズノのブレスサーモやユニクロのヒートテックなどの下着を着込み、こむら返り対策でふくらはぎ部分にカイロも貼ります。あとは、温かい飲み物。茶店で缶入りのぜんざいやおしるこ、甘酒などで体の中から温めます。(50代男性、秋田県)

●最近はアウターの中綿の進化がすごい!

以前はダウンのほうが防寒として上、というイメージでしたが、保温力、通気性なども良く、最近はアウターは中綿のものばかり。(50代男性、東京都)

●寒さ対策の一番のポイントは足です!

実は足はどんな寒いときでも汗をかきます。その汗が冷えて……。寒さは足元からというのが僕の持論。なので靴下はハーフで上がったときにはき替えます。スルーの時はキャディバッグに入れておきます。愛用しているのはミズノの温かくなる5本指のソックスです。ズボンそのものがヒートテックの素材ならば、タイツははきません。普通のスラックスならばはきますが。上半身のポイントは肩甲骨周りを冷やさないこと。薄手のベストが効果的です。首周りも大事ですね。薄手のマフラーを巻きます。厚手のマフラーだとアドレスした時、顎が上がってスムーズな体の動きができなくなるので要注意です。帽子は必ずかぶります。かぶると1~2度は違う気がします。耳当ては絶対しません。風の音の感じ方やショットでの打感が鈍るので。最近、よくイヤホンを耳にして練習している人がいますが、その人の気が知れません。五感の一つを捨てているのですからね。(鈴木規夫、プロゴルファー)

~週刊ゴルフダイジェスト2022年12月13日号「山を動かす。あなたの冬ゴルフ 防寒対策を教えて」より

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