今季の男子ツアーは、2位2回を含むトップ10が9回の岩﨑亜久竜やISPS HANDAで初優勝を飾った桂川有人など、日本大学ゴルフ部出身選手の活躍が目立った。そこで、飛ばし屋の岩崎には、飛距離アップの秘訣を、パーオン率NO.1の桂川にはアイアンの上達ポイントを聞いた。

飛距離アップの秘訣:「トップでは、左腕をピンと伸ばすこと」(岩崎)

画像: 「左腕をピンと伸ばした状態でテークバックすると、アドレスでの手と胸との距離をキープできます。アークが最大の大きさで安定するため、最下点、入射角が一定になり、最適な打ち出し条件が得られます」と岩崎(撮影/有原裕晶)

「左腕をピンと伸ばした状態でテークバックすると、アドレスでの手と胸との距離をキープできます。アークが最大の大きさで安定するため、最下点、入射角が一定になり、最適な打ち出し条件が得られます」と岩崎(撮影/有原裕晶)

平均飛距離が300ヤードを超える、岩﨑亜久竜に、飛距離アップの秘訣を聞いてみよう。

「自分が意識しているのは、手と胸の距離感をずっと一定に保ったまま振るということだけです。テークバックで、左腕がピンと伸びた状態を保って上げられれば、下ろす軌道がシャローになって、安定した入射角とロフトでインパクトできるので、飛んだり飛ばなかったりということが少なくなるんです」(岩崎)

左腕を伸ばしたままだと、トップを深くするにはかなりの柔軟性が必要だが……。

「トップを深くしようとして、左腕が縮こまるくらいなら、左腕が伸びた浅めのトップのほうがいいです。腕が縮こまるとアークが小さくなって、鋭角に下ろすしかなくなるので、入射角とインパクトロフトが最適にならないんです。一発、飛ばしを狙うなら、ティーを高めにして、少しだけ軸を右に倒しますが、クラブを下ろすときにさらに軸が倒れないように気をつけています」(岩﨑)

左腕を伸ばすコンパクトトップが、飛ばしの秘訣だった。

アイアンの上達ポイント:「右ひざを安定させるのが一番大事!」(桂川)

画像: 「股関節から胸椎部分までの、いわゆる体幹はしっかり動かすイメージを持つことが重要です。その上下にある、わきとひざは、逆に安定させることで、スウィング全体のバランスが整います」と桂川(撮影/有原裕晶)

「股関節から胸椎部分までの、いわゆる体幹はしっかり動かすイメージを持つことが重要です。その上下にある、わきとひざは、逆に安定させることで、スウィング全体のバランスが整います」と桂川(撮影/有原裕晶)

パーオン率75%以上でツアー1位(11/30日現在)の桂川有人に、距離感ぴったり、方向性も抜群のアイアンの打ち方を聞いてみよう。

「右ひざを安定させることが、一番大事だと思っています。自分はテークバックで、右ひざ(の曲げ角)をがまんするタイプで、たとえば、松山英樹さんみたいな右ひざの使い方が理想なんですが、疲れてくると右足がぷるぷる震えてきて、もっと悪くなると右ひざが割れて(右にずれて)しまう。アイアンは、右ひざが割れるのが一番ダメなので、そういうときは、あえてひざを伸ばして右腰を回転するようにしています」(桂川)

右ひざ以外に意識しているのは、「股関節」と「胸椎」(背骨の胸の部分)という。

「股関節と胸椎の2点に神経を研ぎ澄まして、しっかり『動かす』ようにしています。それ以外の部分はできるだけ安定させる。この2点が動けば、自然に腹筋もねじれて体が回るので、自分では『回す』意識も、クラブを『上げる』意識もありません。腕も特に意識しませんが、両わきは軽く締めるほうがいいです」

バックスウィングで、右ひざを”がまん”して、股関節と胸椎で体を回すことが、桂川のような安定したショットを手に入れる近道になりそうだ。

※週刊ゴルフダイジェスト2022年12月6日号「日大ヤングガイズの得意クラブLESSON」より一部抜粋

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