昨年のサッカーW杯で、山下良美さんが初の女性審判員に選出され話題となるなど、今スポーツ界では、選手としてはかなわないであろう世界最高峰の舞台に、自らが立つべくレフェリーを目指す人が密かに増えている。

折りしもゴルフ界は、2019年に始まった大幅なルール改正の流れもあってルールに対する関心が高まっていて、日本ゴルフ協会(JGA)では2019年から『JGAルールテスト』を毎年行っている。

このテストはレフェリー資格を認定をするものではないが、JGAの主催競技ではこのテスト結果をレフェリー採用基準のひとつとするなど、その人のゴルフ規則に関する知識を評価する検定としての位置付けがなされている。

評価は正答率によって『S』『A』『B』に分けられ、それぞれに応じた担当試合のグレードの目安が設定されている。

S級(正答率90%以上)/ゴルフ規則に精通し、規則を解説したり、レフェリーとして難解な事例にも対処できる。国レベルの競技のチーフレフェリー。

A級(正答率80%以上)/ゴルフ規則を理解しており、レフェリーとして十分な知識を有している。国レベルの競技のレフェリー。

B級(正答率70%以上)/ゴルフ規則の基本的事項について理解している。地区・都道府県レベルの競技のレフェリー。

試験はオンライン形式で行われ、1時間で100問、四者択一の設問に解答。受験者はゴルフ規則書や関連資料の閲覧が許されているが、結果を見ると簡単ではないようだ。

昨年の12月16日に行われた第4回JGAルールテストの結果は、受験者数230名のうちS級(得点90~100)は11名、A級(得点80~89)は42 名、B級(得点70~79)は32名で全体の平均点は67.49点、最高得点は98点だった。最も正答率の低かった設問は以下のとおり。

『ストロークプレーで自分のセカンドショットが紛失するかもしれないと思ったので、プレーヤーは暫定球をプレーした。プレーヤーは元の球だと思った球を見つけ、その球でストロークを行い、暫定球を拾い上げた後になって自分がプレーしたその球は元の球ではなく、誤球であったことがわかった。プレーヤーは元の球の捜索を再開したが、3分の捜索時間内に元の球を見つけることができなかった。プレーヤーが暫定球をリプレースしてプレーする場合、次のストロークは何打目となるか。①5打目 ②6打目 ③7打目 ④8打目』

画像: 昨年のマスターズ、松山英樹のティーショット。この夢舞台に競技委員として立つための第一歩

昨年のマスターズ、松山英樹のティーショット。この夢舞台に競技委員として立つための第一歩

正解は④で、『ストロークと距離の罰に基づいて暫定球がインプレーの球になったので、プレーヤーはその球をリプレースする必要があり規則9・4bに基づいて1罰打を受け、誤球をプレーしたことについて2罰打を受けるため次は8打目となる』

これまでにゴルフ界では、川田太三氏、山中博史氏がマスターズや全英オープンなど世界のメジャー競技の競技委員に選出されている。それに続くべく、あなたも『S』級入りして夢舞台へつづく第一歩を目指してみてはいかが?

※週刊ゴルフダイジェスト2023年3月7・14日合併号より(PHOTO/Blue Sky Photos)

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