球春到来! 今年も競技ゴルフの登竜門、県アマ予選の季節になりました。この一歩は、地区アマに続き、日本アマ、日本オープン…。果てはゴルファーの夢舞台マスターズに続いています。競技ゴルフのほぼすべては、日本ゴルフ協会発行のゴルフ規則に基づいて実施されるため、競技に参加する心得として正しいゴルフ規則を知っておく必要があります。

競技ゴルフはプライベートラウンドと違い「ゴルフ規則」にのっとって行われます。前進4打もありません。球を紛失したら打ち直しに戻らなければいけません。球が動いたらどうしたらいいのか。そのまま? リプレース? トラブルに遭遇したら、ゴルフ規則にのっとって正しい方法で救済を受けなければいけません。規則を知らなかったために、ペナルティーを科せられることは避けたいものです。

全米女子オープン、全英女子オープンなど国内外300試合以上、東京オリンピックでもレフェリーを務めたJLPGA競技委員歴11年の阿蘇紀子さんに、「よくあるルールのトラブル・ベスト5」を挙げてもらいました。

画像: 「今年こそ競技ゴルフ。でも、ルールが心配…」。最低限知っておくべきルールをおさえて競技ゴルフにデビューしよう

「今年こそ競技ゴルフ。でも、ルールが心配…」。最低限知っておくべきルールをおさえて競技ゴルフにデビューしよう

1.カート道などの異常なコース状態からの救済をする際に、完全な救済のニアレストポイントはどこなのか。また救済エリアの範囲は1クラブレングスなのか、2クラブレングスなのかわからない。

2.救済のドロップをしたとき、球が地面に落ちてから1m以上転がったり、自分の足やティーに当たったりすると、再ドロップすべきなのか迷う。

3.球がペナルティーエリアの方向へ飛び、本当に入ったのか不確かなとき、どうすればいのかはっきりしない。

4.球がペナルティーエリアに入ったときに、どこに救済のドロップをしていいかがわからない。

5.球が打てない状態だけど、アンプレヤブルの処置がわからない。

もし、自分が同じような場面に遭遇したら、正しい方法で救済を受けられるか自信がありません。ニアレストポイントは、どう決めたらいいのか? どういった手順で行えばいいのか? なんとなくは知っているけど、いざ、その場面に遭遇すると自信がなくなってしまうのが、ゴルフ規則の難しいところです。

競技ゴルフを楽しまれる方に、ぜひ知っておいてもらいたいのが規則20.1c「2つの球」です。

「プロ競技ではないので、裁定を求めてもレフェリーが飛んでくることはありません。どうしても、判断ができない場合は、規則20.1cを使うことを宣言し、2つの球をプレーして、後で委員会に判断を委ねることができます」(阿蘇)

例えば、プレー中に偶然に自分の球を動かしてしまい、このままプレーしていいのか、球をリプレースしなければいけないのかがわからない。こんな場合も、動いてしまった球とリプレースした球の2つをプレーしてホールアウトすることができます。

画像: 球が動いた原因は、自分か? 自然か? 処置がわからない。そんな場合は…

球が動いた原因は、自分か? 自然か? 処置がわからない。そんな場合は…

重要なのは2つの球をプレーするとき、どちらの球のスコアを採用したいかをストロークを行う前に宣言しておくことです。宣言しないと、望まない方のスコアがカウントされてしまう可能性があります。また、スコアカードを提出する前に、必ず委員会に報告すること。怠ると失格となってしまうので要注意です。

誤球をしてしまった場合は、自分の球を捜しプレーを続けなければいけません。誤球は2罰打です。3分以内に自分の球が発見できなかった場合は、距離とストロークの罰の1罰打を加え、前打の位置に戻りプレーをしなければいけません。誤球のストロークはカウントしません。

では、誤球されてしまったら? 球は200ヤード先に飛んで行ってしまっている。こういったケースも想定されます。

画像: 「STOP! それは私のボール!!」。誤球されてしまったら…

「STOP! それは私のボール!!」。誤球されてしまったら…

ゴルフ規則では、このような不運に対して不利にならないための救済処置があります。飛んで行ってしまった球は別の球に取り替えることができるので、わざわざ取に行かなくていい。変えられたライは、元の状態のライに最も似た、最も近い箇所で、ホールに近づかない1クラブレングス以内に球をリプレースできます。

もし、同伴プレーヤーに誤球されたことを知らずに球を捜索した場合、3分の捜索時間内に誤球された事実に気づかなければなりません。分からずに3分が経過してしまうと紛失球となってしまいます。誤球した方も、誤球された方も、後味の悪いことになるので、球の確認作業は、日ごろから意識付けておく必要があります。

解説・阿蘇紀子/東京五輪、リオ五輪、全米女子オープン、全英女子オープンなど国内外約300試合のレフリー。JGAルールテストS級、JLPGA競技委員歴11年。カナダ、トロント生まれ、コロラド州立大学卒業。2000年~20009年JLPGAツアー参戦。

「問題なくホールアウトするためのゴルフ規則Q&A」はこちらから

※2023年3月3日14時45分、本文一部を加筆修整いたしました。

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