国内女子ツアーの第4戦、アクサレディスゴルフトーナメントin MIYAZAKI 2023が3月24日に開幕。今年で10回目の節目となる大会は第1回から宮崎のUMK CCを舞台にしてきた。

2007年7月27日、北海道の苫小牧ゴルフリゾート72エミナGCで新規トーナメントが開催された。それがアクサ生命主催のアクサレディスゴルフトーナメント。

第1回大会では、この年から日本ツアーに参戦した中国出身の張娜(チャン・ナ)が2週連続優勝で、早くも3勝目を挙げる。だが第3回をもって終了し、4年後に舞台を南国・宮崎に移しテレビ宮崎主催のアクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKIとして新たなスタートを切った。

会場となったUMK CCは開幕前に降った雨でコースがぬかるんでいた。そこで初日と2 日目には特別競技規則、「スルーザグリーンにある球は罰なしに拾い上げて拭くことができる。球を拾い上げる前に、プレーヤーはその位置をマークしなければならない。(マークしなかった場合は1打の罰)」を設定。

しかし、ここには「リプレースしなければならない」という文言がなく、「マークした場所から6 インチ動かしてプレーしてもいい」と解釈した選手がいた。2日目に「64」の自己ベストをマークして首位に立ったツアーフル参戦2年目、20歳の堀奈津佳だった。

裁定次第では首位の選手が失格という事態も想定されたが、「処置に誤解を招く文章である」と判断され、堀のプレーは無罰とされる。この処置について疑問や不満を口にする選手もいたが、裁定は変わらなかった。そして最終日もスコアを伸ばした堀が初優勝。だが、後味の悪さが残った。

それを振り払うかのように3カ月後のアース・モンダミンカップでは21アンダーと、当時の72ホールのツアー最少ストロークを更新して2勝目を挙げた堀奈津佳。ツアー史上初となる4日間すべてで60台での圧勝で口さがない人々を黙らせた。

この第1回大会でベストアマに輝いたのは当時17歳、高校2年の柏原明日架。開幕前日まで滋賀県で行われていた全国高校ゴルフ選手権春季大会に出場し優勝。翌日から地元・宮崎での大会に挑み16位タイと健闘した。

画像: プロ3年目20歳で初優勝を飾った堀奈津佳(写真左)とベストアマに輝いた当時17歳の柏原明日架(右)

プロ3年目20歳で初優勝を飾った堀奈津佳(写真左)とベストアマに輝いた当時17歳の柏原明日架(右)

※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号「ニッポンゴルフ初物語」より

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