“虎さん”ことチェ・ホソンプロとゲンちゃんこと時松隆光プロが、シーズンオフの過ごし方や今年の目標について語るなか、今年50歳になる虎さんは、シニアツアーへの参戦もしていきたいとのこと。「打倒マークセン(昨年賞金王)」の旗手となるか?
画像: 29歳の時松と今年50歳でシニアツアーにも意欲を見せるチェ・ホソン

29歳の時松と今年50歳でシニアツアーにも意欲を見せるチェ・ホソン

時松 今年の虎さんの目標は何ですか?

虎 昨年は8月から日本ツアーに参加したのですが、(日本ツアーに残留できる)必要な出場試合数(13試合)に不足したので、シード権は失いました。でも、幸い今季も開幕戦(東建ホームメイトカップ)から4試合は出場資格が与えられているので、最善を尽くします。今季から日本のシニアツアー出場資格(満50歳以上)も生まれますが、そちらでもガムシャラに頑張りたいです。米シニアツアーに行ったらどうかというアドバイスも受けています。

時松 虎さんもシニアなんですね! でも今、シニアツアーと掛け持ちしている強い選手、いろいろいらっしゃいます。

虎 この年(50歳)になってもゴルフをやれる幸せを感じています。ゴルフをやっているおかげで世界中を回ることができました。19年2月にはPGAツアーの招待で米カリフォルニア州のAT&Tぺブルビーチに出場したり、3月にはアフリカのケニアで開かれたマジカルケニアオープンにも出場しましたし、サファリパークを案内してもらった楽しい思い出もあります。

私のモットーは、一日一日最善を尽くせば目標は近づいてくるということ。私の人気が出たのも日本のファンのおかげということを一日も忘れたことはありません。今後もファンのために最善を尽くしたい。

時松 僕も今年はぜひとも優勝したいと思っています。18年に関西オープンで優勝したときに、青木(功)会長から「ウィニングパットでは(派手な)アクションをしなければダメだ」と叱られたのですが、それからまだ優勝できていないんです。今年こそ優勝して派手なアクションとガッツポーズをファンの皆さんに見せたいです(笑)。

虎 韓国でも新人が次々と出てきています。私もうかうかしていられません。日本でもお馴染みの韓流ドラマの"ヨン様"ことペ・ヨンジュンと同姓同名のイケメンプレーヤーが登場しました。2000年生まれで、18年から20年まで3年間、国家代表選手で、21年から韓国ツアーにデビューして、22年のコロナ禍でシード権を獲得しました。今年の注目の一人です。

時松 コロナ禍で日本も韓国の選手も3年間苦労してきました。この失われた3年間を取り戻すためにも頑張りたいと思います。いずれにしろ、今年こそはマスクなしでギャラリーと一緒に楽しめる試合が増えるはず。ところで虎さんは、オフのトレーニングは毎年どうしているのですか?

虎 2月は済州島などに出かけます。3月はソウル郊外のゴルフ場でラウンドしたり、例年は九州宮崎のゴルフ場で数週間過ごしてから開幕戦に向かっています。まだ私は現役として頑張るつもりなので、体幹トレーニングを重点的にやっています。

時松 僕は毎年、オフは基本、地元福岡で、沖縄に行ったりもします。選手によっては海外へ出かける人もいますけど、僕は基本的には日本国内。それに選手会長になった頃から、ジュニアゴルファーの育成イベントに呼ばれることも多くて。小さな子どもにはスナッグゴルフをきっかけにゴルフの楽しさを覚えてもらいたいですね。そして、練習もラウンドも楽しくしてほしい。

中学や高校時代に猛練習をすると、体の成長のバランスが崩れて、ケガをしたり、やる気をなくすことも多い。ゆっくりと自分に合う練習とゴルフへの取り組みをしてもらいたいですね。

虎 実は昨年末、シーズン終了後に日本のファンの皆さんにゴルフコンペに誘ってもらい、千葉県のゴルフ場で楽しい一日を過ごすことができました。皆さん、ゴルフに熱心で、グリーン周りやアプローチを一緒に練習したりしました。2年半以上、日本のファンとの交流がなかったので、とても嬉しかったです。スタートでは全員で"釣り人スウィング"の記念写真を撮ったりして(笑)。

時松 虎さんはやっぱり、日韓交流の民間大使のような存在ですね。

虎 実は生まれ故郷の浦項(ポハン)市の広報大使も務めているんですよ。アジア一といわれる浦項製鉄所(POSCO)もあるし、日本人技術者も多く訪れているんです。人口50万人の港湾都市。昨年夏、釜山や浦項地方に台風が襲って大変な水害に遭いました。そのとき私たちは日本でプレー中でしたが、たくさんのファンから心配していただきました。日本のファンへの恩返しがまだできていないので、まだまだ、現役で頑張りますよ(笑)。

時松 お互いに頑張りましょう。

TEXT /Masaki Tachikawa PHOTO/Shimji Osawa

※週刊ゴルフダイジェスト2023年4月4日号「時松プロ ご指名プロと技トーク わかったなんて言えません」より

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